花の乱:1(1-8)

キャスト1

日野氏・足利氏
椿(村嶋亜矢香)→日野富子(三田佳子)(松たか子)
三春(西谷卓統)→足利義政(市川團十郎)(市川新之助)
日野重子(京マチ子):富子の大叔母で義政の生母
日野勝光(草刈正雄):富子の兄で義政の従甥。
日野苗子(平淑恵):富子の母。
義尋→足利義視(佐野史郎):義政の異母弟。
春王(高田遼太)→足利義尚(松岡昌宏)(井上孝幸):富子と義政の長男で第9代将軍。
大館佐子→蛍火(鶴田真由):義政の側室。
足利義勝(久我未来):第7代将軍。義政の同母兄で富子の従伯父
千寿王(大島一貴)(根岸健太)→足利義材(大沢たかお):義視の子、後の10代将軍。
清晃(羽江幹朗)→足利義遐(羽江幹朗):第11代将軍


幕府武将
細川氏
細川持之(戸沢佑介)
細川勝元(野村萬斎):持之の子。
綾(鮎ゆうき):勝元の正室。
細川聡明丸(立川大和)→細川政元(今井雅之):勝元の子。

山名氏
山名宗全(萬屋錦之介):西軍の総大将。
山名政豊(安藤一志)
山名豊久(稲葉祐貴)

第1回:1994年4月3日:室町夢幻:60m

1464年の頃に治世が乱れ始め、鹿苑寺で8代将軍・足利義政(市川團十郎)と御台所・日野富子(三田佳子)と管領・細川勝元(野村萬斎)と守護大名・山名宗全(萬屋錦之介)と畠山政長(赤羽秀之)と権大納言・日野勝光(草刈正雄)らが集い、義政は将軍職を退くと告げ乱世が始まった。
山城国・法界寺に富子が籠もり、母・日野苗子(平淑恵)の声を聞き24年前に中納言・日野重政(佐々木勝彦)が子を川に捨てさせ一休宗純(奥田瑛二)が拾い日野家の子と知り連れた、1441年に6代将軍・足利義教(小林勝也)が赤松満祐(北九州男)の謀反で殺され、播磨・木山城の赤松軍を幕府軍が襲い自刃させ、室町第で8才の7代将軍・足利義勝(久我未来)を日野重子(京マチ子)が後見し山名宗全の領地が増えた。
苗子が子を産み姫で重子が名を富子と決め、義勝が弟・三春(西谷卓統)と遊び落馬し死に弟を重子が責め、義尋(佐野史郎)は将軍・義政に将軍職を継げと言われ断るが考え、義政は勝元に後見人と義尋説得を頼むと、男子誕生の騒動を危惧されたが否定した。
富子は21年前の椿(村嶋亜矢香)と三郎(黒田勇樹)とを思い出し日野有光(夏八木勲)と会い山城国・椿の庄の伊吹十郎太(勝野洋)に案内し、宗純が呼ばれ会い南朝再興を諦めたと聞き十郎太は吉野を目指し椿は娘と言うと、山名宗全軍が来ると有光が自害し、宗純が宗全を向かい入れ隙に十郎太は三郎に椿をいつか妻にせよと告げ去り、宗純と宗全に有光の遺骸を見せ神器は知らぬと言うが、宗全は納得せず総攻めを考えるが椿に会い気が変わり引き揚げた。


演出:村上佑二

第2回:1994年4月10日:火の橋水の橋:43m

1464年に山名宗全(萬屋錦之介)と畠山政長(赤羽秀之)と細川勝元(野村萬斎)らは足利義政(市川團十郎)引退後と義尋(佐野史郎)の事を話し合い宗全は義政乱心と言い、義政は庭師・善阿弥(高品格)と造成を話し、日野富子(三田佳子)は法界寺に籠もり21年前を思い出し、三郎(黒田勇樹)が椿(村嶋亜矢香)に橋を渡るなと言い宗純(奥田瑛二)が都に出かけた。
蔵人頭・日野勝光(草刈正雄)が日野苗子(平淑恵)に富子(大野麻那)の病を聞き、過去に捨てた子を尋ね富子にさせると言い、椿の庄で三郎と椿が居なく探し、椿は酒呑童子(松本幸四郎)と会い扇を見て寝て、椿は逃げるが捕らわれるが三郎に助けられ酒呑童子は去り、勝光らが椿を連れ去り、宗純は苗子から勝光の企みを聞いた。
苗子は富子の様子が変と聞き宗純は目が見えないと知り、勝光と椿に会うと椿は苗子と富子に会い逃げ去り、宗純は椿を置いて富子を連れると告げ苗子は扇を持たせ、宗純は椿に別れを告げた。
富子(松たか子)は15才になりおてんばで家臣を困らせた。


演出:村上佑二

第3回:1994年4月17日:月と銅銭:43m

日野富子(三田佳子)は法界寺に籠もり過去を思い出し4日目に寺を出た、15才の富子(松たか子)は恋を夢に見るが将軍の妻になると聞き歌の世界を望み、日野勝光(草刈正雄)は富子に御所様からと紅を渡すと銅銭を尋ねられ魔力が有り交換する力があり、物の価値は人間の欲望が決めると聞いた。
富子は寺に行き家来を待たせ、あぐり(平栗あつみ)から実家を紹介され裏から町に出て、ごう(小林幸子)が大館右馬助(せんだみつお)に立札を読ませ、富子が見ていると細川勝元(野村萬斎)の軍勢が来て、室町第で義政の乳母・今参局(かたせ梨乃)に烏丸資任(水谷貞雄)と有馬持家(吾羽七朗)が進物を見せ跡取り争いを相談し、畠山家当主・畠山義就(永澤俊矢)と父・畠山徳本入道(中井啓輔)が19才の足利義政(市川新之助)に畠山政長(赤羽秀之)追悼の命を求めた。
義政は理解するが和合を求めると、政長と勝元と山名宗全(萬屋錦之介)が義就館を襲った連絡が入り、宗全と勝元は義就らが義政の元に居ると知るが徳本入道の和解を待ち、勝元の正室・綾(鮎ゆうき)に説明し子を求めた、勝元は義政の側の今参局を心配し、義政は命を出した。
富子は能面師が左近太郎(尾藤イサオ)から借金を求め面を取られるのを見て扇と面の交換をし、富子は配下に見つかり能面師に向かい、日野重子(京マチ子)が義政を諭し勝元と宗全に背くなと言い日野との婚礼のしきたりを告げた、富子は重子と勝光から扇がない理由を責められると筒井右門(草薙幸二郎)が持参した者からと扇を見せ、左近が値打ちを知ったと言い返し頼み事を言い、富子は月に願った。


演出:小林武

第4回:1994年4月24日:夢草紙

1464年秋室町第で日野富子(三田佳子)は足利義政(市川團十郎)の寝屋に女を見た、15才の富子(松たか子)は義政(市川新之助)を待つ夢を見て会ったことがないが伴に話し夢の橋で待つと考えるが輿入れが決まっていて悩み、日野勝光(草刈正雄)は富子があぐり(平栗あつみ)とこまとの外出を聞き、富子らは橋で待つと男が来るが違い帰った。
室町第に赤松則尚(小林大介)が訪ねその復帰が幕府の騒動になった、今参局(かたせ梨乃)が赤松則尚に会い再興を持ち掛け、義政は細川勝元(野村萬斎)と赤松家再興を話すと山名宗全(萬屋錦之介)から取り戻すのは難しいと言い、日野重子(京マチ子)と宗全が赤松家は将軍家の仇と話し今参局の企てと言い、僧・季瓊真蘂(加藤和夫)が義政に宗全を悪く言い、義政と今参局が反対を承知で戦を企てた。
大館右馬助(せんだみつお)は謀反人が宗全と聞き加勢を心配し、勝元が義政を諭すが義政は聞かず、宗全は御所での兵の集結を聞き夜逃げの支度をし、勝元は東山の如来堂に籠もると宗全が尋ね兵を引いて国に帰ると告げ、勝元に宗全が今参局を除くには義政へ正室を迎える事と助言し、翌日に日野重子も室町第を出て、畠山義就(永澤俊矢)が京に呼ばれ畠山政長(赤羽秀之)が大和に追われた。
義政に今参局が残り大館佐子(鶴田真由)が舞い、勝元が土御門久光(ユキオヤマト)から富子を尋ね炎の気性と聞き、勝光と富子が重子を訪ね久光が富子の夢を占い、久光が富子の髪を塗った琵琶を勝元に義政へ献上を頼み、義政は琵琶を奏で佐子を遠ざけ富子と会う夢を見て清水寺の橋を思った。
勝元が勝光と重子に義政の清水寺参詣を告げ、勝光が富子に夢のお告げと橋で待てと伝え、富子は清水寺の橋で義政と出会った。


演出:小林武

第5回:1994年5月1日:富子姫変化

富子(松たか子)は義政(市川新之助)と会い名を名乗り伴に過ごし、義政はまた会うと名を伏せた、今参局(かたせ梨乃)が来て富子の名を聞き、義政の問いに細川勝元(野村萬斎)が日野勝光(草刈正雄)の姫と婚礼が習わしと告げると義政は時期を急がせ、今参局は琵琶の糸を切った。
勝元と土御門久光(ユキオヤマト)が婚礼の日取りを打ち合わせ、婚儀の日を使者が勝光と富子に伝え、富子は婚儀までに橋で会った男と会いたいと思い待ち、畠山徳本入道が死に畠山義就(永澤俊矢)が山城の守護になり、春に播磨に赤松則尚(小林大介)が山名を攻め、山名宗全(萬屋錦之介)が指揮を取り則尚は死に赤松勢は敗北した。
骨皮道賢(ルー大柴)が襲った山名勢を斬り、坊主の盗賊から器を取り戻し京屋・ごう(小林幸子)に渡すと雇われ、大館右馬助(せんだみつお)が迎え、今参局と密談し毒薬を渡し、富子に食べさせろと命じ飲めば本性が現れると告げ、道賢がお楽に渡し富子に薬を盛ると、富子は鼓を打ち続け、百合の花を食べ、夜に馬で駆けた。
富子は酒呑童子(松本幸四郎)の夢を見て馬で駆け道賢が見て、富子は勝光に椿と語りかけ兄でないと言い、勝光は対策を考え、勝元が勝光に富子の奇行は南蛮の薬と言い道賢が今参局の企みと渡したと告げ、処方薬を渡し勝光が富子に飲ませ、勝光はお楽の仕業と突き止めたが自害し、富子は小太刀で花を切り散らした。


演出:黛りんたろう

第6回:1994年5月8日:徳政一揆

1455年8月豪雨の日に富子(松たか子)が将軍・義政(市川新之助)に輿入れの日が来た、今参局(かたせ梨乃)が義政に支度させ富子の様子の噂を告げたが義政は信じず、日野勝光(草刈正雄)と日野重子(京マチ子)と日野苗子(平淑恵)が富子の回復を案じ婚儀後の食事を案じ、一休宗純(奥田瑛二)が祝いに訪れ勝光が富子が薬で正気でないと聞いた。
宗純は勝光の富子の扱いを案じ批判したが、勝光は婚儀を進め、宗純は輿の富子を見送り正気の眼と知り、室町第で義政に会い婚儀が行われ細川勝元(野村萬斎)が舞うと富子も舞を披露した、今参局が富子に挨拶し夜伽の準備を行い、富子は橋で会った若武者を思い出し義政が来て名のらなかった訳を告げると、初めてと挨拶し襖の裏に魔物がひそむと答え、富子は別室に戻され、義政に大館佐子(鶴田真由)が酒を持ち来た。
年の暮れに徳政一揆が起き、京屋・ごう(小林幸子)も襲われ、侍所頭人・京極持清(三浦賢二)が勝元に鎮圧を頼むと、畠山義就(永澤俊矢)と対立し禁制立て札を掲げたが治まらず、今参局と義就が企み通りと話し勝元追い落としを狙った。
義政と今参局に富子が相国寺参詣に同行を言うと、義政が富子を連れ出かけ泊まる事になり、義就が今参局に富子が正気と疑問を告げ、富子は義政に徳政一揆を治めたく仲立ち人が必要で義政がすると告げ公平な具体案を伝え正気で全て憶えていたと告げ、義政は勝元に条件付き徳政を命じ、富子も奥に入り依頼した。


演出:黛りんたろう

第7回:1994年5月15日:女合戦

1458年春室町第で将軍・義政(市川新之助)が富子(松たか子)の懐妊を喜び、今参局(かたせ梨乃)は暇を申し出ると義政と富子が止めるが去り、内裏で後花園天皇(大出俊)が義政に三種の神器の取り返しを求め、骨皮道賢(ルー大柴)らが行者姿で吉野で神器の奪回するが、伊吹十郎太(勝野洋)が阻止し川に落ち、日野勝光(草刈正雄)と日野重子(京マチ子)が今参局が引いたが畠山義就(永澤俊矢)の後立てを告げ諦めていないと考え、重子は今参局の富子への呪いと考えた。
富子は椿(村嶋亜矢香)と伊吹を思い出すと伊吹が訪れ怪我をしていて部屋で手当てし匿い親子と話し、伊吹は富子に神器を渡し内裏に返すと言うと富子は意に背いたと謝り子を宿したと告げた、伊吹は外へ出て警護に斬られた。
富子は義政に会い神器を渡し夢と語り、神器は内裏に戻り、翌年に富子が死産し、今参局の呪いの噂が飛び交い、重子が今参局に偽り押し入り偽の証拠を用意し、祭壇を持ち帰らせ、細川勝元(野村萬斎)が土御門久光(ユキオヤマト)を討ち殺し、烏丸資任(水谷貞雄)が今参局を調べ、重子が身の証を求め、勝光が土御門の出奔を告げると今参局は覚悟し処分され、流罪途中に襲われ自害した。


演出:村上佑二

第8回:1994年5月22日:飢餓地獄

三条室町・米場に京の米が運ばれていた、1460年に8代将軍・足利義政(市川團十郎)と御台所・日野富子(三田佳子)の行列が日食に巻き込まれ米場で騒ぎが起き富子は争いを見、天変地異が多数起こり大飢饉が始まり、管領・細川勝元(野村萬斎)が山城守護・畠山義就(永澤俊矢)と米不足対策を議論対立した。
勝元は義政に義就の謀反の疑いを告げ、義就は京を去り河内へ落ち、幕府は屋敷に畠山政長(赤羽秀之)を入れ義就討伐を命じ2年半争った、民は餓え京に流れ込み左近太郎(尾藤イサオ)が質屋し大館右馬助(せんだみつお)とごう(小林幸子)が米を商いし願阿弥(篠田三郎)が慈悲を求め、問屋・近江屋二郎五郎(東野英心)が米を値上げし、富子の女中が米を町で買い富子が民に施すが日食で民が乱れ、願阿弥が富子を助けた。
富子は願阿弥と賀茂川河原で話し、流人が集まり物乞いに成るが次々と死に、政道では無理で誰も期待しないと聞き、願阿弥と別れ森侍者(檀ふみ)が琵琶で歌うのに会い死んだ赤子の供養を行うのを案内した。
室町第で義政が庭師・善阿弥(織本順吉)と話し、富子は施しを止めろと言われ幕府の米の流用を頼み町は地獄と言い、善阿弥は義政と富子が見る世界が違うと嘆き、富子は勝元に掛け合い米の蓄えが少ないと聞き米の値を下がる手段を尋ねるが答えず、伊勢貞親(北村総一朗)と飯尾左衛門太夫(大橋吾郎)に相談し問屋に掛け合いを頼んだ。
富子は飯尾から問屋から御所への賄いを聞き、五山の米を都に流通すれば問屋の米を上まわると言われた。


演出:村上佑二

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