五人の野武士:3

1969/2/25:21:人には人の夢がある

権兵(砂塚秀夫)の小屋で山中三太夫(高橋俊行)が侍になれるか聞かれ無理と答え、足軽から助けたと言い、伊賀良五兵衛(人見明)は利南八郎太(宝田明)から馬を買えと金を渡し馬泥棒で野盗と言った。
権兵は足軽に襲われ助けを呼ぶと三太夫が助け忍んでいたと言い、八郎太と五兵衛は野盗から逃げ、権兵に足軽頭の娘・茅野(二本柳敏恵)が来て恋人・お種(金井由美)が居ると言い国の父母に嘘を言っていたと手紙を読み父母が会いに来ると書いてあった。
八郎太と五兵衛が三太夫に権兵の侍姿を見せると言い、茅野の父母に茅野を質に衣服らを借り、国に迎い父・権右衛門(香川良介)と母・いち(浦辺粂子)と家族に会い、村は思惑で対応し、八郎太が権兵を褒めたが、いちは権兵に家来の扱いを諭した。
三太夫が八郎太と五兵衛に、お種が長者・茂十(田浦正巳)に嫁入りと告げ、挨拶に行きお種と茂兵衛(岡譲司)に会い、権兵にお種に詫びに来たが断り、権兵はいちに隠し事を聞かれ、いちが三太夫と八郎太と五兵衛に判っていると礼を言い本当の事を聞くが八郎太は隠した。
長者屋敷を野盗が襲い、権兵が止めるが三太夫と八郎太と五兵衛が行き野盗を退治し後から来た権兵に長者らが礼を言い、茅野が権兵と仲良く足軽頭夫婦に戻り、八郎太は権兵が夢を叶えるだろうと言った。


脚本:藤木弓
監督:西山正輝

1969/3/4:22:陰謀

村上輝信館で利南八郎太(宝田明)は自分の槍で藩士が殺されているのを見て、村上信之助(久保明)は敵の間者と言い、輝姫(磯野洋子)は信じられなく、春彦(地井武男)は見たと言い諸星大膳(名和宏)は殺害を命じた。
お米(三原有美子)が八郎太の看病をしお尋ね者の人相書きを見たが隠し、信之助が館を出て探し大膳は付け目で野盗に殺害を命じ、八郎太に一刀斉(加賀邦男)が現れ闘うが隣国の隠密に誘い真犯人を考えろと言い去った。
大膳が野盗に輝姫を襲えと言い、山中三太夫(高橋俊行)と甘楽主水介(松山省二)と伊賀良五兵衛(人見明)は金を掏られ、輝姫が襲われ三太夫と主水介と五兵衛が助け館に案内され八郎太は無罪と述べ、信之助らが野盗に襲われ殺された配下に羽織を着せ、野盗・陣内(田中浩)は羽織で偽を仕立て仲間を殺し大膳に偽の報告をした。
大膳と陣内は信之助と八郎太が相討ちと偽り、大膳が主人になり輝姫の婿になると言い反対者を斬り、修理(伊藤久哉)が認め輝姫は拒むが勧めようとして、三太夫と主水介と五兵衛は輝姫と逃れ、大膳は陣内を斬り信之助の生死は無関係と言い、三太夫らはお米から八郎太と会い、信之助がお米の小屋を探し輝姫が見つけた。
八郎太が信之助に大膳の謀反を知らせ、多人数に見せかけ館を囲み信之助と輝姫を連れ乗り込み大膳一味を斬り去り、輝姫は認めない信之助に館を出ると言い信之助が行き襲うが失敗し、逃げると一刀斉が輝信殺害を言い襲うと八郎太が止めて勝負し斬った。


脚本:松浦健郎
監督:内出好吉

1969/3/11:23:忍者の砦

忍者らが武士一行を襲い、利南八郎太(宝田明)と山中三太夫(高橋俊行)と伊賀良五兵衛(人見明)が道に迷い、川に流れる死体を見つけ三太夫は手裏剣から甲賀忍びと言い、3人は上流で多くの死体を見つけ、山に入った。
八郎太と三太夫と五兵衛は襲われ追うと逃げ、三太夫は甲賀忍びが何か守ろうとしていると言い、老婆(岸旗江)が来て小屋に行き三太夫が探りに来ていないと言うが、騙されないと襲い、八郎太と三太夫は逃げ、五兵衛は迷い込み幻想を見、隠密と襲われた。
八郎太は佐織姫(生田悦子)と会い下山を言われ忍びの仲間でないと言い、忍びが襲うが佐織姫が止め、老婆は和田が姫を引取に来ると忍びに言い、佐織姫は八郎太に3日以内に迎えが来ないと忍びで一生を過ごす事になると言い諦めていると言った。
老婆は藤太(荒木保夫)らに、五兵衛に八郎太を殺させると術をかけ、五兵衛が八郎太を襲い、三太夫が老婆を見つけ術を解き、藤太が八郎太を襲い佐織姫に惚れていると見抜き闘い、行列が来て佐織姫が更科新兵衛(高木二朗)と言い、八郎太と五兵衛は去った。
老婆は約束と言うが藤太が反対するが義理に背くと言い、新兵衛は寝返っていたが偽りで使者で佐織姫を迎に来て、老婆は旗合わせを求めるが偽で合わず、新兵衛は金一貫で誠意を見せると言い、老婆は新兵衛を襲わせ、見た八郎太は佐織姫を取り返しに行った。
佐織姫は老婆に2日と言い、八郎太が来て藤太らと争うと三太夫が使者を連れて来て旗が合い、八郎太も藤太も落ち込んだ。


脚本:久世竜
監督:丸輝夫

1969/3/18:24:黄金

利南八郎太(宝田明)は六郎に食料を頼み上尾半太夫(加藤嘉)が僅かあると言い、仲間は貧窮していたが、上尾は弁当を渡し飢饉と雪と火事で飢饉になり、天馬三郎助(中谷一郎)が山を越え食料を運ぶと約束したと言った。
八郎太は天馬は仇で約束を守らぬというと、上尾は半金を渡し命の綱と言い、八郎太は賭けだと告げた、伊賀良五兵衛(人見明)に四方弁之進(堺左千夫)が砂金は出ないと言い帰り、加代(北川めぐみ)が天馬から里に食料を求められ藤兵衛(吉田義夫)に行く様に言ったのを見た。
加代と与七(伊沢一郎)は五兵衛と弁之進から上流の異変を聞き、山で何があったか知りたいと言い、藤兵衛は天馬に費用を高く要求し、天馬は藤兵衛の息子・弥吉を人質にし食料を要求し、五兵衛と弁之進と加代の家に入り山の事情を話し、馬車と御者を要求すると与七が行くと言い、五兵衛と弁之進を雇い出かけた。
天馬と一行は出かけ、藤兵衛が待ち伏せを指示し、天馬らは夜も進み与七は山暮らしの頃を話し、野盗が食料を砂金で買おうともちかけ天馬は乗り気だが与七は反対し、八郎太は里で天馬が山に迎い藤兵衛が襲うと聞き追った。
天馬は追っ手を見つけ弥吉に砂金横取りを持ち掛け五兵衛と弁之進を狙うと弥吉を逃がし、夜に藤兵衛らが襲い天馬は加代と馬車で逃げ、天馬と加代が戻り藤兵衛を斬り、五兵衛と弁之進は天馬を疑うが毒を飲まされ、加代は天馬を拒むが捕らわれ、天馬は野盗に食料を砂金で売った。
八郎太は与七から天馬が食料を盗んだと聞き、五兵衛と弁之進が天馬らと闘うと八郎太が来て天馬と闘い斬り殺し、山に食料を運び加代は上尾に八郎太らは金で動かないと言った。


脚本:岡本喜八
監督:田中寿一

1969/3/25:25:礫打ち

利南八郎太(宝田明)は千疋藤九郎(夏八木勲)に礫を投げられ狙ったのは瓢箪と言われ茶店で伊賀良五兵衛(人見明)から礫打ちを聞き、千疋は有田備後守(須賀不二男)に技を見せると言うと見世物と断られ毛槍の鞘を礫で落とした。
座光寺入道(松本克平)は備後守に惜しいと技が見たいと千疋を探させ、備後守は配下・佐原甚八(向井淳一郎)に殺せと命じ、桔梗(沢井桂子)が百姓に襲われ、八郎太と五兵衛が助けたが急ぎ去り、千疋に会い技を見たいと言うと止めようと思うと答え左手が無く、妻が子を残し死に技を磨いたと言い、去った。
備後守の配下らが千疋を狙うが逃げ、入道は備後守に隠そうとしていると告げ、八郎太と五兵衛は桔梗と子に会い五兵衛が声を掛けると、役人が調べに来ると桔梗は五兵衛に夫と言えと頼み名は千疋藤九郎と言い、八郎太と五兵衛は捕らえられたが備後守が見て違うと言い放たれた。
八郎太と五兵衛は桔梗と子・小太郎に千疋の事を尋ねると妻で死んだ妻の妹で備後守に技を見せると去り追って来たと答え、八郎太と五兵衛は探し、旅籠の亭主(山本廉)と女房(紙京子)は八郎太ら一行の噂をし待つと、千疋が聞いて閉じこもり賞金がかかるか尋ね、八郎太は三太夫(高橋俊行)と会い備後守から千疋殺しを頼まれたと聞き否定した。
桔梗が千疋と会い狙われる理由を尋ねるが不明で備後守の逆恨みと復讐を言い、旅籠の亭主が逃げ囲まれ外に出て反撃すると、八郎太が来て刀を捨てて近づき止めたが、役人が捕らえようとすると八郎太が守り、三太夫が備後守に脅しと止めさせ、千疋と桔梗と小太郎は去った。


脚本:藤木弓
監督:丸輝夫

1969/4/1:26(end):天下を蹴る

利南八郎太(宝田明)は伊賀良五兵衛(人見明)に戦場荒らしを注意し、梢(日色ともゑ)と爺・孫左衛門(夏川大二郎)は虎千代(中村まなぶ)から戦国の習いと再興の決意を言われ、孫左衛門は滝川弾正(戸上城太郎)の追っ手を避けて高力政信(明智十三郎)へ行くと言うが追っ手に出会い虎千代と梢を逃がし、八郎太と五兵衛は虎千代と梢を見て助けたが孫左衛門は死んだ。
虎千代は小竹小太郎と名乗り、梢が手助けを求め、小太郎は再興時の恩賞を言うが、八郎太は自分で掴むと去り五兵衛も去るが気になり、銃声がすると虎千代と梢に木樵・茂作(見明凡太郎)が居て道案内を言い、夜に茂作は抜けだし追っ手を連れ戻るが八郎太は隠れ、茂作を斬り、滝川弾正が虎千代殺害と高力攻撃を命じ、高札を柳生忍軒(御木本伸介)と三太夫(高橋俊行)と甘楽主水介(松山省二)が見、八郎太らも見て梢が身代わりを言うと虎千代が断り、忍軒が裏街道も無理と来て虎千代を寄越せと言い、八郎太と忍軒が立ち合うと虎千代が心を乱すだけと言うと去った。
八郎太らを三太夫と主水介が忍び闘うと、船山次郎義景(三船敏郎)が同士打ちだと止め、翌朝に八郎太は次郎義景が発ったと知り、虎千代と梢が送ったと言い宿を発つと、高力の配下(田中浩)が迎えと偽り野武士で虎千代を人質にして逃げ、八郎太らは追い、忍軒が虎千代を受け取ると近づき野武士を斬り、八郎太らが来たが忍軒は去った。
高力が虎千代一行を迎え、書状を滝川弾正に送り、野武士の始末を命じ三太夫が聞き、虎千代と梢が滝川に送られると八郎太らが行列を襲い、高力に滝川に連れさせ忍軒が加わり国境で滝川と会い、高力を滝川が斬り八郎太らが滝川と闘い虎千代が滝川を斬り、忍軒が強力大名言うと虎千代はサイコロで決め、武田信玄(東千代之介)に行った。
信玄は忍軒と打合せ通りと言い、次郎義景が現れサイコロを見せろと言うと虎千代は全てが信玄を指すと言い、信玄は召し抱えた野武士と勝負し勝てば召し抱えると言い、伴右近(中山仁)が現れ、八郎太らは皆負けて次郎義景は信玄に右近が勝ちを譲られ去ったと言った。


脚本:松浦健郎
監督:内出好吉

感想:

仕官と一国一城の主を目指す野武士達。
我が道を行くと言うが、いつしか仲間意識が生まれる。
世渡りで生きる者に反逆心を持ちそれが正義心になって行く。

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