最新情報

2017年05月26日
「乱歩の原作映画(3):「屋根裏の散歩者(2016)」追加。
2017年03月27日
「乱歩の原作映画(2):「D坂の殺人事件(2015)」追加。
2017年01月26日
「乱歩の原作映画(2):「失恋殺人」追加。
2016年11月30日
「乱歩の原作映画(2):「美しき美女の伝説 黒蜥蜴」追加。
2016年10月02日
「乱歩の原作映画(2):「恐怖奇形人間」追加。

天知茂の明智小五郎ドラマ

江戸川乱歩の原作のドラマと映画は多い。
テレビ・ドラマも度々制作されている。
現在も流布している有名なシリーズが、「天知茂の明智小五郎ドラマ」だ。
理由は不明だが、全25作という「2時間サスペンス」シリーズ作品が丁度良いのだろう。
1話の短いドラマや、シリーズの本数の少ないドラマより印象が強いとしか言えない。
作品的には、原作と主演以外は25作全部統一はない。


キャスト的には、多くの作品に登場するキャラクターはいる。
「明智小五郎」役の「天知茂」は全作品登場。
「波越警部」役の、「荒井注」は24作だが、天知茂以降の明智小五郎シリーズにも登場し、むしろ一番印象的だろう。
明智の助手の「文代」は、原作では「魔術師」での明智と結婚する「玉村文代」と思われる。
だが、キャラクター設定上で年齢差も大きくその構想や配慮はなかったと思われる。
ドラマでは3名が演じているが全て同じ事が言える。
「五十嵐めぐみ」=19作、>「高見知佳」=4作、>「藤吉久美子」=2作。
同じく助手の「小林」は原作の少年助手だろう、一部登場しない。
「大和田獏」=1作、「柏原貴」=14作、「小野田真之」=6作。


原作は基本は、江戸川乱歩の作品だ。
ただし、明智小五郎登場作を中心に統一した選択でない。
書生時代の明智も、私立探偵時代の明智も、少年小説の明智も登場する。
それに加えて、登場しない作品の原作もある。
脚本は、自由に書いていて、全体の統一はされていない。
ミステリータッチのドラマも、スリラータッチも、子供向きも含まれる。
当然ながら、名探偵も凡人になったり、活動的になったり、知的になったりする。


明智小五郎は、日本ミステリー界の著名な名探偵の1人だ。
ただし、知的な探偵として全ては描かれていない。
おおむね、作品の全体に登場するので、いわゆる防御率は自然に低くなる。
不死身とか、変装の達人なのはドラマ上で必要な設定だろう。
女性に直ぐに言い寄られる、プレイボーイの設定は作品の雰囲気からの要請だろうが、探偵としてはイメージは揺れる。
独身設定も、原作と異なり結婚しないのも同様だ。
知名度は高いが、儲からない探偵事務所の設定もやや、安っぽさを感じる。


犯人のキャラクターがむしろ印象的だ。
黄金仮面は、2度登場する。
登場人物は少ないが、おおむね「犯人」「被害者」「利用される者」「犯人候補」だ。
共犯や、仲間や、利用される者が目立つ。
そして、裏切られる者が生じる。
探偵も、犯人も登場女性にしばしば恋をするのだ。
過去の悲劇の復讐は定番だし、実は正体は・・・は常套だ。
そこのしらじらしさも、乱歩作品では魅力になっている。

江戸川乱歩作品の原作映画

江戸川乱歩の原作の映画も多く、内容も多岐だ。
同じ原作が多数回使われるケースも多い。
原作通りも登場人物で作る事も多い。
ただし小説は、短編・中編に名作が多く、長編に少ない。
原作からの脚本で、かなり自由に変更して長さ等を調整する事が普通になる。
どの程度が、映像化されたかも掴みづらいし、全てが見られる訳でない。


三代目明智小五郎のドラマ

江戸川乱歩の原作のドラマは繰り返し製作される。
時代と現実感のなさが、逆にそれを可能にする。
多数の解釈と、イメージと発想が可能なのだ。
時代を超えた名探偵・明智小五郎の扱いも色々だ。
三代目明智小五郎が登場するドラマの紹介だ。
明智探偵事務所が現在まで続き、探偵が三代目というのが何を発想させるか。
高齢になった、元小林少年もポイントだ。


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