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鑑賞日記(2025/10)

スナ-ク狩り

ルイス・キャロルの小説に人間がスナ-クという怪物を退治しようとしたら、いつのまにか殺す事が目的になって人間が怪物に変わっていたという一節があった。
釣り道具店の織口邦男(柄本明)と子供かわりの佐倉修司(伊藤淳史)が釣りをしながら翌日の事を話していた、織口の妻子を惨殺した犯人の判決が出る日だった(24時間前)。
獣医の関沼慶子(田中麗奈)は趣味の競技用ライフルを持って、一方的に別れを告げられその後暴力で流産した国分慎介(水上剣星)と別の女性の結婚式招待状を受取り、復讐を決意して出席しようとしていた。
慶子は途中で警察の検問に会い刑事の桶川勝男(寺島進)と黒沢美香(菊地亜紀子)にあい、桶川は楽器の様に見えるが競技用ライフルと判った。
慶子は国分家・佐伯家の結婚式場に乗り込む直前に、やはり兄を嫌う妹・国分範子(夏菜)に会い、招待状は嫌いな兄の式を混乱させる為に妹が出したもので復讐が目的でないと必死で止められて思いとどまったが、国分は気づいた。
織口は佐倉と別れて金沢裁判所に向かうが、切符を破り帰宅した慶子からライフルと車を奪った、(12時間前)。
修司は織口を追うとするが慶子も別のライフルを持って同行するという、人間は銃を持つと変わるからと言った。
織口はパンクで神谷尚之(宮川大輔)に金沢までトラックに乗せて貰ったが、乗り捨てた車を桶川が見つけライフルがない事に気づいた、(9時間前)。
国分は慶子の家に侵入するが、妹・範子がおり、刑事・桶川も調べに来たが、慶子はライフルの銃口を塞ぎ暴発させて自分が死ぬ積もりだった。
慶子はターゲットの大島義彦(興真司郎)の居場所の病院を突き止め、織口に連絡して暴発するライフルの交換を申し出た、(3時間前)。
会った織口は、自分に笑った大島を試したいと言い、ライフルの仕掛けを見抜いて試写して慶子の運転で金沢に向かった。
刑事・桶川は、車から織口>裁判と気づき手配した、(1時間前)。
病院から移送される大島に織口は逃げろと言い、逃げる大島の反応を見た。
<以下、隠し字>
織口はある計画で大島に銃を向けた。
確認するとは・・・・・。


脚本:薬師寺叡子
監督:山室大輔
出演者:柄本明・伊藤淳史・田中麗奈・水上剣星・寺島進・菊地亜紀子・夏菜・宮川大輔・興真司郎・
制作年:2012年


感想: 2つの復讐を通して、怪物になれない人間の復讐劇を描く。
同時に、怪物になる人間の恐ろしさも描く。
(2025/10/08)

大怪獣決闘 ガメラ対バルゴン

半年前に打ち上げたZプランロケットが宇宙で隕石に衝突し閉じ込めていたガメラが脱出地球へ戻り、エネルギーを求め黒部ダムを破壊して噴火山に去った。
平田圭介(本郷功次郎)は兄・一郎(夏木章)が戦時中にニューギニア奥地の洞窟隠したオパールを探し小野寺(藤山浩二)・川尻(早川雄三)と「遺骨収集」を名の密輸計画があった。
3人は現地の集落で日本人医師・松下博士(菅井一郎)から「虹の谷」魔境と言われるが強引に洞窟へ着きオパールを発見した川尻が死に、小野寺は圭介ごと洞窟を爆破し、圭介は現地人に救われ松下博士や助手カレン(江波杏子)は宝石でなく呪いと言った。
小野寺は船で戻るが病気で船医・佐藤(藤岡琢也)に赤外線治療を受け神戸で治療機の電源を切り忘れオパールは割れ生物が生まれ、オパールでなく伝説の怪獣「バルゴン」の卵だった。
小野寺は一郎と妻を殺し金を奪い逃走し、バルゴンの吐く冷凍液は全てを凍らせ、背中のトゲから殺人虹光線で焼き尽し、その光に誘われて飛来したガメラと戦闘になるが冷凍液でガメラは凍結させ、京都を目指して東進した。
ニューギニアで圭介は村人の介抱を受け、命を取り留めカレンを伴い帰国しカレンは代々バルゴンを殺すのに用いた巨大なダイヤモンドの提供を申し出た。
防衛隊の作戦本部でカレンが水に弱くダイヤの光で誘導すると言い伝えで述べ、ヘリコプターでバルゴンを琵琶湖へ誘導する作戦を決行するがバルゴンはダイヤの光に誘われないが、訪れた佐藤船医の証言でバルゴンが赤外線による突然変異種と判明した。
バルゴンが赤外線を好む性質を利用した作戦が天野教授(北原義郎)の開発装置が使われ琵琶湖に誘導したが、小野寺が現れダイヤを奪いバルゴンに飲み込まれ失敗した。
<以下、隠し字>
バックミラーから殺人虹光線が鏡に反射すると判明し、バルコンに反射を利用した巨大反射装置で「バックミラー作戦」を行いバルゴンを傷つけるが、バルゴンが殺人虹光線を出さなくなった。
バルゴンの冷凍液が薄れガメラも復活してバルゴンに向かった。
そして・・・・・。


監督:田中重雄
脚本:高橋二三
出演者:本郷功次郎・夏木章・藤山浩二・早川雄三・江波杏子・菅井一郎・藤岡琢也・北原義郎
制作年:1966年


感想: ガメラ・シリーズ第2作。
人間の欲望と、生物の本能と、科学技術の闘いだ。
珍しく神戸・大阪に上陸する理由は・・・・。
(2025/10/08)

大怪獣空中戦 ガメラ対ギャオス

明神礁・三宅島雄山が噴火して地震研究所所長(丸山修)が記者会見したが、富士山が噴火しガメラ調査で取材陣・科学者を乗せたヘリコプターが二子山上空で緑色光を目撃後、黄色怪光線で真っ二つになり墜落した。
道路公団開発局長(伊東光一)の催促だが、予定地の二子山の山村で金丸村長(上田吉二郎)の「反対同盟」の妨害が続き、工事責任者・堤志郎主任(本郷功次郎)は悩み、村長の孫娘・金丸すみ子(笠原玲子)も疑問だった。
村長の孫・英一(阿部尚之)は怪光現象取材記者(仲村隆)と洞窟に入り超音波怪獣ギャオスに会い、記者は喰われ英一が捕まるがガメラが飛来しギャオスの超音波メス光線はガメラの腕を斬り裂くが、ガメラは英一を甲羅に乗せ脱出し降ろした後に海底に沈んだ。
英一は怪獣「ギャオス」と呼び青木博士(北原義郎)はギャオスの超音波メスの仕組を予測し首が動かないので自衛隊中央部司令官(夏木章)は後からの攻撃を始めたが失敗した。
牧場主(北城寿太郎)の家畜が逃げ、工事現場も作業員が去り堤とマイトの熊(丸井太郎)と八公(螢雪太郎)の3人のみ残り、村も被害で立ち退き交渉でもめた。
夜行性のギャオスの性質が判り、堤主任の提案で強力照明弾「AGIL」を使用しギャオス封じ込め作戦が行われたが、ギャオスは照明弾を避けて名古屋市へ侵入し名古屋城や新幹線を襲い、光に弱いギャオスのため照明をつけた中日球場が緊急避難所となった。
ギャオスの前にガメラが飛来し名古屋上空で怪獣空中戦が行われ、ギャオスが出す黄色い消化ガスでジェット噴射が止まったガメラは伊勢湾に落ちるが、ギャオスの脚をくわえ海に引きずり込もうとし、夜明けが近づくとギャオスは自分の足を超音波メスで切断して二子山へと逃げた。
名古屋港で見つかり対策本部に運ばれたギャオスの片脚は、東洋医学研究所員・山田(村上不二夫)の仮説で紫外線を浴びて縮み、太陽光線や紫外線を浴びると死ぬ完全夜行性だった。
<以下、隠し字>
如何に誘い出し捕らえて太陽光を浴びさせる方法が必要だったが、人工血液噴霧でギャオスをおびきだし、ホテルの回転展望ラウンジで目を回させる「回転作戦」が始まるが、無理な電圧に回路がショートして失敗した。
村ではギャオスによる高速道路ルート変更決定で村人と金丸村長の仲違いが始まり、村人を追い返す英一やすみ子に、金丸村長は英一の言葉で山火事でガメラを呼び寄せる作戦を提案して始まった。
山火事を消火液で消そうとするギャオスだが、ガメラがやってきてガメラとギャオスの二大怪獣の戦いが始まった。
そして、・・・・・・。


監督:湯浅憲明
脚本:高橋二三
出演者:本郷功次郎・笠原玲子・阿部尚之・丸井太郎・仲村隆・上田吉二郎・螢雪太郎・伊東光一・北原義郎・北城寿太郎・村上不二夫・夏木章・丸山修
制作年:1967年


感想: シリーズ第3作。
凶暴で強力だが、欠点も多い怪獣に対して、次々と対策が考えられる。
無理に少年の知恵にする必要はなかった。
特写は判っていても、CGとは異なる魅力がある。
(2025/10/18)

ガメラ対宇宙怪獣バイラス

地球に接近する謎の宇宙船は地球占領をめざすが、ガメラが攻撃し宇宙船は2号機の派遣を連絡して逃亡した。
海岸のボーイスカウトキャンプで少年少女・中谷マリ子(八重垣路子)・青山順子(渥美マリ)・柴田正子(八代順子)たちが、リーダーの島田伸彦(本郷功次郎)や国際海洋研究所所長もドビー博士(ピーター・ウィリアムス)の指導で海底調査用小型潜水艇の運転訓練を受けていた。
中谷正夫(高塚徹)とジム・モーガン(カール・クレイク)は潜行船にいたずらし、姉・中谷マリ子に呼び返され船は異常動作して、原因を知っている正夫とジムは潜行船を運転しガメラに会い遊んでいるうちに、宇宙船第2号機が発射した光線に捕えられた。
宇宙船は過去の記憶からガメラの弱点「子供に好意を示す性質」を調べた。
脱出した2人の話は誰も信じなく、また宇宙船にキャッチされ人質になり、ガメラは無抵抗で脳波コントロール器を打込まれ行動は字宙船命令になり、少年達は艇内を調べ宇宙船はテレパシーで動くと知るがセキュリティ装置が有り破壊は出来ず別の部屋で怪獣を見つけた、ガメラは命令でダムや都市を破壊した。
捕らわれた正夫にマリ子から連絡が入るが人質と伝え、ガメラは東京を攻撃し宇宙人は地球人に降伏せよと伝えた。
自衛隊司令官(藤山浩二)は手段がなく、正夫の父(北原義郎)とジムの父(高田宗彦)・母(メリー/ムラス)が来たが、降伏すべきか少年を犠牲に攻撃するかだった。
連絡出来て少年達は攻撃せよと言うが国連本部は降伏と決めた、島田の指示で正夫とジムはガメラに付いた装置のリモコンのコイルを逆にし、キャッチ光線装置も逆にして脱出した。
<以下、隠し字>
ガメラは自由になり宇宙船を襲うが、地上に降りた宇宙人のボス(声・若山弦蔵)は部下5人を吸収し32倍に巨大化して3頭部と6本足の宇宙怪獣バイラスとなった。
ガメラは、バイラスと死闘し海中に没し、そして・・・・・・。


監督:湯浅憲明
脚本:高橋二三
出演者:本郷功次郎・高塚徹・カール/クレイク・八重垣路子・渥美マリ・八代順子・ピーター/ウィリアムス・藤山浩二・北原義郎・高田宗彦・メリー/ムラス・若山弦蔵
制作年:1968年


感想: シリーズ第4作。
特撮物だが、いきなり宇宙からの侵略とは大胆だ。
過去のシリーズの映像を使う時間が長すぎダイジェストの様だ。
お気楽少年が映画を幼稚なイメージにした。
(2025/10/18)

ガメラ対大悪獣ギロン

宇宙のある星で異変が起きた。
世界各地の天文台で宇宙から謎の電波が観測されたが、天文学者の志賀博士(船越英二)は記者会見で他天体からか聞く記者(夏木章・中田勉)の質問を最と近いと否定した。
明夫(加島信博)と妹・友子(秋山みゆき)とトム(クリストファ・マーフィー)は天体望遠鏡で宇宙船を目撃したが母・邦子(浜田ゆう子)は否定した。
翌朝、裏山に宇宙船を探しにいった明夫と友子とトムは近藤巡査(大村崑)に注意されたが、宇宙船を見つけ友子は止めるが明夫とトムは勝手に乗り込み宇宙船は飛立ち宇宙へ向かった。
隕石をガメラが防いだが、宇宙船は速度を増してガメラを振り切った。
友子は母に、明夫とトムが宇宙船で飛び去ったと言うが信じなかった。
宇宙船がある星に到着したが、宇宙ギャオスが現れ、次に別の怪獣・ギロンが現れ、ギロンはギャオスを倒し、明夫たちも襲った。
何とか逃げた明夫たちは建物の中を調べると、バーベラ(甲斐弘子)とフローベラ(笠原玲子)と名乗る宇宙人が現れ、翻訳機で話かけた。
星は丁度太陽の反対にあると言い、何故か怪獣が多く制御ミスで増え、残ったのは2人と言った。
彼女達は明夫たちを携行食糧にすると考え、調べガメラの事を聞き記憶を読み、睡眠薬で眠らせ脳を食べようとした。
トムの母・エルガ(イーデス・ハンソン)が母・邦子を訪れても、友子を信じないが友子はエルガと近藤巡査に宇宙船の事を言うが、信じなかった。
宇宙人が明夫たちを食事で眠らせ手術しようとしたときに、ガメラが現れた。
宇宙人は、ガメラとギロンを戦わせた。
トムは眼を覚まし宇宙人が食用が狙いと話すのを聞き明夫と逃げ出すが、再度捕らえられて、宇宙人は宇宙船の修理を始めた。
<以下、隠し字>
天文台で宇宙船の情報が入り友子に訪ねに来た。
明夫たちは無闇にリモコンを操作してギロンを呼び出してしまい、宇宙人は宇宙船で逃げようとするがギロンに襲われた。
ギロンは明夫たちの建物を襲おうとするが、ガメラが眼を覚ましやって来てギロンと戦い勝った。
ガメラはこわれた宇宙船を溶接して、明夫たちを地球に連れ帰った。


監督:湯浅憲明
脚本:高橋二三
出演者:船越英二・加島信博・クリストファ/マーフィー・甲斐弘子・笠原玲子・秋山みゆき・浜田ゆう子・大村崑・イーデス/ハンソン・夏木章・中田勉
制作年:1969年


感想: シリーズ第5作。
地球で破壊するのを止めて、未発見の星で宇宙人と怪獣とガメラとの対決になります。
部分的には主張が含まれていますが、全体に怪獣だけでなく宇宙人とその文明ゆえの破滅と狙いなど強引過ぎる設定と、あまりにも幼いストーリーのアンバランスが目立ちます。
(2025/10/28)

淋しい狩人

古本屋「田辺書店」店主・岩永幸吉(北大路欣也)に安達明子(加藤あい)が亡き父の蔵書を提供し、孫・稔(須賀健太)が手伝い、明子は幸吉に相談が有った。
明子は、10年前に山で遭難した父・安達和郎(森本レオ)の未完の小説「淋しい狩人」について聞き、最近手紙で「淋しい狩人」を現実世界で実行するとなっており小説と類似した事件が発生した。
刑事・樺野俊明(田辺誠一)は度々、岩永家を訪れ幸吉・稔とデザイナーの嫁(藤田朋子)と食事したが、幸吉は樺野に小説を見せて事件を聞いた。
また事件が起き心臓がひと突き、手には38の文字がある遺体が見つかり前回の事件と「淋しい狩人」を模倣し、小説は犯人の視点であいまいに書かれ次は不明確だった
犯人の犯行声明がマスコミに届き、小説と違う行動を取れと語り、安達家にマスコミが押しかけ母(中田喜子)はショックで倒れ幸吉・稔が駆けつけ、14才み明子(井村空美)は失明し絶望したが助けられたと言い、幸吉の息子は内部告発で自殺とされたが、幸吉は自殺と思わず嫁は稔に幸吉の言葉を信じると言った。
捜査本部では絞り切れず、樺野は何故行動が犯人に判ったか疑問で、次の金曜が雨予報で、幸吉は文章から廃業病院を想い出し、犯行声明が出て晴れの日に試したと述べ、樺野ら捜査陣は廃屋を突き止め被害者を発見し助けたが精神喪失状態だった。
第4の犯行予告が出て模倣行動の意味を広げ、明子は母と父・和郎のメモを話し、母は父・和郎が生きているかも知れないと言い、明子は幸吉・樺野に少し前に女性(中島ひろ子)が来て母は和郎がその女と生きていると思ったが樺野は捜索は無理で、明子は出版社担当(螢雪次朗)から和郎を信州で見た噂を聞き、幸吉は明子を迎え息子の死を語り2人で信州に向かった。
<以下、隠し字>
樺野は38の意味がある事件の傍観者数で、犯人も実験を行っている可能性から被害者の過去を調べ始めた。
幸吉と明子は牧場で和郎に出会い小説が書けなく逃げだし、幸吉は小説の結末の公表を訴え、和郎は記者会見を行い自分自身も保身の固まりと気づき作家を止め、結末に意味がないと犯人に語った。
樺野は被害者の共通が事件を見て楽しむ現代的傍観者だと見つけ、ネットへの書き込みからネットカフェを特定し、犯人・笠松がビルから飛び降りたと連絡があり野呂巡査は相談を受けていた。
幸吉は笠松の過去が不思議で、笠松はパソコンを使わず野呂の息子・優人(窪田正孝)がネットカフェにおり、部屋で野呂巡査が倒れ拳銃を奪った優人が逃走し、優人の母はバスで迷惑行為を注意して殺され、そこに写真を撮る傍観者がいた。
幸吉は優人の母の事件を知り雄人に会い、被害者の家族を想像しろと問い・・・。


監督:麻生学
脚本:浜田秀哉
原作:宮部みゆき
出演者:北大路欣也・加藤あい・須賀健太・藤田朋子・中田喜子・森本レオ・田辺誠一・中島ひろ子・螢雪次朗・窪田正孝・井村空美
製作年:2013年


感想: 現代の傍観者=被害者を楽しむへの正義とは何か。
何故、被害者が選ばれたか、何故犯人は行動したか。
そして小説の作者が達した結末は何か。
(2025/10/28)

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