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鑑賞日記(2020/11)

アズミ・ハルコは行方不明

27歳の安曇春子(蒼井優)は実家で両親と祖母と暮らしドラッグストアで友人・川本(落合モトキ)と会い、20歳のキャバ嬢の木南愛菜(高畑充希)は成人式会場で着飾り名古屋から帰った同級生・富樫ユキオ(太賀)と再会し、会社で社長(国広富之)と専務が35才の社員・吉澤ひろ子(山田真歩)を噂し春子にセクハラの言葉を浴びせ、愛菜とユキオはセックス仲間になり、レンタルビデオ店で二人はアルバイトの同級生・三橋学(葉山奨之)と再会した。
春子は友人・今井えり(菊池亜希子)と杉崎ひとみ(芹那)を話題に話した事を思い出し、帰り道で春子は制服姿の女子高生らを追うと公園で暴行され倒れる男を見つけ、少女ギャング団リーダー(花影香音)は春子に男らに復讐するだけと告げた。
春子は助けた同級生・曽我雄二(石崎ひゅーい)を家に送り、治療してセックスを誘い付き合い始め、ユキオと学は愛菜を噂しグラフィティアーティストのドキュメンタリー映画を話し、春子は吉澤と会社は仕方ないと話し、ユキオと学は壁にアートを描きアメリカに実在する落書きからチーム名・キルロイと決めた。
春子は雄二を食事に誘い、キルロイは「28歳・安曇春子の捜索張り紙」を使い「春子の顔とMISSINGの文字を合わせアートにして街中に拡散した、吉澤は社長らにフランス人と結婚すると告げ、アズミ・ハルコのグラフィティアートが拡がり、愛菜はユキオと学を怒り、二人に加わり広めた。
その頃に無差別に男を襲う女子高生集団の少女ギャング団連続暴行事件が起こり、学はユキオと愛菜にアズミ・ハルコがギャングを呼んだと告げ警官・沢井(加瀬亮)から呼び止められ、ユキオは辞め、春子は社長から面接時の秘書役を命じられた。
愛菜はユキオを探し、少女ギャング団が学を襲い愛菜は目撃した、春子は雄二と連絡出来ず少女ギャング団に誘われ女子高生でないと答え、春子は川本からひとみが曽我雄二と不倫したと聞き、雄二を誘い問い詰め怖いと言われ避けられた。
<以下、隠し字>
沢井は怪我した学を見つけ、愛菜はユキオに無関係と言われ、アートディレクター・津川ジロー(柳憂怜)は学にテーマパークでの協力を求め学生と作品を作り、ユキオが来てキルロイ復活したが、テーマパークには人が来なく、愛菜はアズミ・ハルコのアートを壊し燃やし、春子は見て愛菜に「優雅な生活が最高の復讐」「生きないと割りに合わない」と告げた。
・・・・・。


監督:松居大悟
脚本:瀬戸山美咲
原作:山内マリコ
出演者:蒼井優・高畑充希・太賀・葉山奨之・石崎ひゅーい・菊池亜希子・山田真歩・落合モトキ・芹那・花影香音・柳憂怜・国広富之・加瀬亮・徳永ゆうき
製作年:2015年


感想:
(2020/11/05)

花戦さ

16世紀戦国時代に京は荒れ、頂法寺には花僧がいた、頂法寺六角堂の花僧・池坊専好(野村萬斎)は執行・池坊専栄と兄弟子・池坊専伯(山内圭哉)から岐阜の織田信長(中井貴一)の前で花を生けろと命じられ池坊専武(和田正人)らと行った。
城で昇り龍の松を準備し千利休(佐藤浩市)と会い、前田利家(佐々木蔵之介)と豊臣秀吉(市川猿之助)らと信長に会い、専好は昇り龍を表現と告げ気に入られるが、継いだ枝が折れ、秀吉は「信長が扇で折った」と言い、専栄は信長から多数の寄進を受けた。
12年後に亡き信長の後を継いで天下統一を秀吉が進め、六角堂は専栄が死に専好が後を委ねられ、吉右衛門(高橋克実)は専好は執行になり偉いと告げ、忙しく廻り、河原で仏に花を供え、生き倒れの女性・れん(森川葵)を見つけ祈ると生き返り家に連れ帰った。
専好と専武はれんが何も話さず手を焼き、蓮の生花を見せるとれんは障子に蓮の絵を描いた、専好はれんを浄椿尼(竹下景子)に預けた、専好は吉右衛門の店に花を生けると利休が見て茶道の庵に招かれた。
専好と利休は再会し茶を交わし悩みを話しあい執行役は苦行だと告げた、専好は心を新たに花を生け、秀吉は利休から狭い茶室がわびだと言われ金の茶室を作ると告げ、利休は断るが命じられた、2年後に専好と浄椿尼はれんの行方を探し、秀吉は日本中から茶人を集め茶会を開き、専好は利休に教えられ山奥の洞窟でれんと絵を見つけ事情を聞いた。
秀吉は茶会を開き、専好は利家と再会し「松の枝が折れ庇ったのが秀吉」と知り、利休が茶をたてる周囲を花で飾った、秀吉は石田三成(吉田栄作)と利休の行列を見て金の茶室が霞むと人が噂すると知った、翌日に秀吉は茶会を中止し利休に不満を告げた。
3年後に秀吉は天下を手に入れ傲慢さを増し、専好は利家から「大国寺の利休の木像を秀吉が不敬と怒り」し利休説得を頼まれ、詫びろと告げたが最後のもてなしと言われ、利休は切腹した、専好は1月も花を生けず吉右衛門は利休の49日に人々から花を集め、れんは山で梅を見つけて専好に渡し、専好は生けた。
秀吉は三成から専好の動きを知り、半年後に秀吉の子が死に利休の呪いと噂され、利休を慕う町衆を捕らえ処刑し、れんが父・無人斎の絵を真似て捕らえら殺され、吉右衛門が処刑された。
<以下、隠し字>
専好は利家に「花で太閤に伝えたい」と告げ、専武らに花戦さと告げ、利家邸に花を持ち込み僧ら全員で大がかりな継ぎ木を準備し、皆に破門状を渡し池坊を頼み、一人で生けて仕上げた、秀吉が来て進物の花を見て「それぞれに趣がある」と答え、無人斎の猿の絵を多数見せられ、「利休は死で別々の美しさを示した」と聞き、松の枝が折れ専好はあわてて支え、皆が笑った。


監督:篠原哲雄
脚本:森下佳子
原作:鬼塚忠
出演者:野村萬斎・市川猿之助・中井貴一・佐々木蔵之介・佐藤浩市・高橋克実・山内圭哉・和田正人・森川葵・吉田栄作・竹下景子
製作年:2017年


感想:
(2020/11/05)

魍魎の匣

京極堂こと中禅寺秋彦(堤真一)は少女失踪の号外を読み、7年後の1952年の東京で探偵・榎木津礼二郎(阿部寛)と助手・安和寅吉(荒川良々)は、相模湖の少女失踪の号外を読み、新世紀撮影所に行き今出川所長(笹野高史)から元女優・袖木陽子(黒木瞳)こと本名・南絹子から失踪した14歳の少女・柚木加菜子(寺島咲)の捜索を依頼された。
可菜子は陽子と柴田財閥会長の孫の間の娘で、雨宮典匡(右近健一)に連れ去られ可菜子の後見人の座を狙う財閥顧問弁護士・増岡則之(大沢樹生)に身柄を確保され、榎木津と陽子は増岡の実家に行き、可菜子は同級生・楠本頼子(谷村美月)と逃げ出し凧を揚げようとした。
10時間前に作家・関口巽(椎名桔平)は編集者・鳥口守彦(マギー)から少女バラバラ殺人事件の原稿を依頼された、鳥口は編集長と椅子の引き出しからバラバラ死体の一部を発見した、関口は近代文芸編集部で幻想小説家・久保竣公(宮藤官九郎)に会い壊れた文体で赤井書房で模倣作があると聞いた。
若手記者・中禅寺敦子(田中麗奈)は関口と赤井書房に行き鳥口に会い、新興宗教「深秘御宮教」の本山の田中製鉄加工場へ行き、鳥口から失踪少女リストと信者リストを渡され10人がダブり、夫婦を装い教団に行き二階堂寿美(池津祥子)と教主・寺田兵衛(大森博史)に会った。
その3時間前に刑事・青木文蔵(堀部圭亮)は映画館で刑事・木場修太郎(宮迫博之)に会い陽子が出ていた映画を見て、バラバラ事件を話し、その夜に青木は頼子から可菜子が駅のホームから転落したと聞き病院に運び、青木と榎木津は木場に電話し、翌朝に重傷の可菜子は陽子と匣館と呼ばれる美馬坂幸四郎(柄本明)医学教授の研究所へ運ばれた。
2日後に関口と鳥口は、敦子の兄で古書・京極堂店主の陰陽師・中禅寺秋彦を訪ね榎木津にも会い敦子が来て「寺田兵衛と正江と忠は元宮大工で人形用匣を作り業績を上げ匣屋と呼ばれ、次に金属箱を作り儲けた」と告げ、関口は寺田と美馬坂との接点を推理し、京極堂は魍魎の姿を告げた。
翌朝に青木と木場は匣館に行き須崎(矢柴俊博)に上階に案内され陽子に会い、青木は美馬坂と可菜子に会い、久保は頼子から可菜子を突き落としたと聞き、京極堂らは教団本部を訪れ兵衛と陰陽道を話し魍魎に祟られているので信者に返せと告げ、久保が兵衛の息子だと暴いた。
<以下、隠し字>
榎木津は久保の家で手足を切断された頼子を発見したが、久保に刺され重症を負った、1週間後に関口と榎木津は京極堂から戦時中の美馬坂の研究と陽子との関係を聞き、敦子が久保の轢死体発見を告げ、京極堂は久保が美馬坂にかくまわれていると断言した。
京極堂らは青木と木場らと匣館に入り上階へ向かい、美馬坂は装置を稼働させ、木場は美馬坂と陽子を見つけ、陽子は「可菜子の父は美馬坂」と告げ、匣館が爆発し揺れ、京極堂は「兵衛は箱納品時に息子を連れ来て、少年は生体実験の失敗作を箱に見た」「美馬坂は陽子の遺産が欲しく可菜子を事故に合わせた」と告げ、榎木津は久保と建物を壊した。
季節が過ぎ、京極堂は中禅寺千鶴子(清水美砂)と敦子と榎木津と関口と関口雪絵(篠原涼子)に関口の本を見せた。


監督:原田眞人
脚本:原田眞人・猪爪慎一
原作:京極夏彦
出演者:堤真一・阿部寛・椎名桔平・宮迫博之・田中麗奈・黒木瞳・マギー・堀部圭亮・荒川良々・寺島咲・谷村美月・大森博史・大沢樹生・右近健一・池津祥子・矢柴俊博・笹野高史・清水美砂・篠原涼子・宮藤官九郎・柄本明
製作年:2007年


感想:
(2020/11/15)

皇帝のいない八月

8月14日午前1時岩手県国道4号線、不審トラックを追ったパトカーが機関銃の乱射で炎上した、鹿児島8月15日午前10時半に陸上自衛隊警務部長・江見為一郎(三國連太郎)は亡妻の墓参中に総理府内閣情報室長・利倉保人(高橋悦史)からパトカー炎上事件を知り、自衛隊内外の不穏分子リストに元部下で人娘・藤崎杏子(吉永小百合)の夫・藤崎顕正(渡瀬恒彦)の名を発見した。
総理大臣・佐橋光永(滝沢修)は利倉の報告を待ち、博多で野口(大滝秀治)と業界紙記者・石森宏明(山本圭)が話し、江見は藤崎の監視報告を受け、利倉は警察からの断片情報を整理し、石森千秋(香野百合子)は夫・石森から博多から電話を受け、杏子は江見に会い「藤崎は運送業に行う」と告げ、矢島一曹(永島敏行)から藤崎の手紙を受け取り「東京に行く」と知った。
佐橋は防衛庁長官・山村貞徳(永井智雄)と官房長官・黒須忠雄(渥美國泰)と利倉と打ち合わせ、博多駅で午後6:30に石森は自衛隊員(風間杜夫・三上真一郎)から「さくら号」の切符を譲れと言われ、かつて結婚を誓い合った杏子の姿を見かけ乗車した。
首相官邸で佐橋は緊急会議を開き、河崎通産大臣(久米明)と小山内建設大臣(小沢栄太郎)と若生文部大臣と曽根大蔵大臣と三神陸将(丹波哲郎)と浜尾労働大臣らはクーデター発生の可能性と治安維持と鎮圧方法を討議し、小山内の派閥黒幕・大畑剛造(佐分利信)は中上彩子(太地喜和子)と過ごし大日本菊花会会長・兵藤重雄と日本経営連合会会頭・氷山行徳(神田隆)と会った。
石森は杏子と食堂車で「紛争国で出会い帰国した」と話し、午後8時に門司で石森は列車の下に怪しい男の影を見つけた、彩子はバーに出てホステス・紀子(中島ゆたか)と新聞記者・正垣慎吾(神山繁)と有賀弘一(森田健作)に会い大畑の情報を流し、内閣情報室で利倉と江見は黒幕・大畑と真野陸将(鈴木瑞穂)を疑った。
下関で石森は車掌(園田裕久)へ要請し車輪係員が列車を点検したが危険物は発見されず、石森と杏子は島三曹(橋本功)らに1号車に連行され藤崎に会った、江見は真野とトーマス准将(デニス・ファーレル)を連行し、東京午後9時に江見は真野を暴力で取調べると自害し、真野の乗用車の天井からクーデターの暗号計画書「皇帝のいない八月」を発見して全てのプランを把握した。
佐橋は各方面部隊に鎮圧作戦を命令しクーデター部隊に先制攻撃を加えた、「さくら号」で藤崎は東上正(山崎努)と徳山合流を打ち合わせ、東上の部隊は包囲され武力制圧され、藤崎は東上から蜂起の失敗を無線で受け「さくら号」制圧作戦に切替えた。
<以下、隠し字>
乗客・金田(岡田嘉子)と久保(渥美清)らに藤崎は車内放送で制圧を告げ、徳山駅で13師団・徳永陸将補(岡田英次)が武装解除を求めると藤崎は車輛のM爆弾を爆発すると答え発車し、兵藤と氷山を拘束したが大畑は消えた、佐橋は利倉から「藤崎部隊30数名と乗客360人が人質」と聞き大畑の行方を問われた。
杏子は藤崎に一緒に死にたいと思い出を話すと死に行くので忘れてくれと言われ、石森に江見と藤崎への過去と思いを告げた、大畑は彩子に電話し、黒須は藤崎に投降を求め大畑を通話に出せと、江見は藤崎から大畑内閣を要求され、藤崎は車掌を射殺した。
大畑は差し入れの酒を飲み「裏切られた」と死に、佐橋は大畑の死を知り、杏子は非常停止コックで止めようとし、利倉は佐橋から命を受け報道管制を行い、島は石森に人質殺害に反対すると起爆装置を奪う協力を求め、石森と藤崎は対立し、「さくら号」が急停車し制圧部隊が乗り込み撃ち合い、乗客が逃げるなかで爆発した。


監督:山本薩夫
脚本:山田信夫・渋谷正行・山本薩夫
原作:小林久三
出演者:渡瀬恒彦・吉永小百合・高橋悦史・山本圭・山崎努・滝沢修・佐分利信・小沢栄太郎・永井智雄・渥美國泰・三國連太郎・丹波哲郎・鈴木瑞穂・岡田英次・永島敏行・橋本功・神山繁・森田健作・岡田嘉子・渥美清・香野百合子・大滝秀治・中島ゆたか・デニスファーレル・太地喜和子・風間杜夫・三上真一郎・久米明・神田隆・園田裕久
製作年:1978年


感想:
(2020/11/15)

タスマニア物語

石沢正一(多賀基史)は母・石沢安江(富司純子)が死に、父・川野栄二(田中邦衛)が葬式に参列し祖父・石沢嘉市(小林桂樹)と祖母・石沢菊(加藤治子)に挨拶した。
小学6年生の春休みに正一は嘉市に頼み父の住むオーストラリアに飛行機で向かった、シドニーの勤め先で栄二は昨年に会社を辞めて、南の島タスマニアに住むと聞いた。
正一はシドニーの町を見物し、都築実(横尾建太朗)という少年に出会い家出してきたばかりと聞いた、そこに平島直子(薬師丸ひろ子)が現われ家に連れ、自然保護運動の仲間だと告げ、車でタスマニアに連れると告げた。
翌日に直子は正一と実と出発し車とフェリーで島に着き島を横断し栄二の家に着いた、栄二はデモをしてジェームズ・トンプソン教授(フィリップ・サバイン)と都築晴夫(根津甚八)に会い森林伐採中止を望み議論し暴力で連行され、直子と正一は目撃した。
直子と正一は実を探し、中山博(緒形直人)が車で来て、直子は潜りのガイドと思い出し、栄二は釈放され正一に会い、正一は実から殴られたのは父だと聞きまり子トンプソン(小島聖)を見かけた。
翌日に正一と実は小夜トンプソン(かとうかずこ)とまり子に会い動物園に行き、直子は栄二は幻の動物・タスマニアタイガーを追っていると告げ、晴夫と妻・都築京子(宮崎美子)は警察に実の捜索を頼み誘拐を疑った。
正一と実は栄二とタスマニアタイガーを探しに行きキャンプを貼り、撃たれた鹿を見つけが手遅れで栄二は殺した、帰途に正一はトラックから落ちた、家に戻り実は自転車で池に落ちた、直子は栄二から正一が馴染まず東京に戻したいと告げ、やり直せと言われ、3年前の離婚で正一が母を選んだと告げた。
警察が子供を探しに来て、直子と栄二は正一と実に騙したと問い詰め、翌日に晴夫が来て中山を雇い来たが正一と実が消えた、晴夫は誘拐を疑い、中山は正一と実は親と居たくなかったと告げ、実は山で怪我し正一と夜を過ごした。
<以下、隠し字>
正一と実はタスマニアデビルを避けボートに乗り夜明けに見つかった、晴夫に帰りたく無いと告げる実を無理に連れた、正一は居ないタスマニアタイガーを探す栄二に恥ずかしいと責めた。
正一はトンプソンとまり子から居ると信じると聞き、晴夫は栄二に謝罪し現場の人間の辛さを話し、栄二は火事現場でタスマニアタイガーを見たと願いを話し、家庭を無くす思いを告げた。
帰国3日前に栄二は正一に日本に帰り一緒に暮らしたいと告げ、タスマニアタイガーが出た情報が入り正一と栄二は探しに行き山にキャンプをはり一晩中暗視望遠鏡で見張り、夜が明け正一は水を汲みに行き朝日にタスマニアタイガーを見た。
正一は日本に帰り、栄二は直子と見送った。


監督:降旗康男
脚本:金子成人
出演者:田中邦衛・薬師丸ひろ子・多賀基史・根津甚八・宮崎美子・横尾建太朗・フィリップサバイン・かとうかずこ・小島聖・緒形直人・小林桂樹・加藤治子・富司純子
製作年:1990年


感想:
(2020/11/25)

動乱

第一部「海峡を渡る愛」 昭和7年4月、仙台連隊から初年兵・溝口英雄(永島敏行)が脱走した、隊長・宮城啓介(高倉健)は小松少尉(田中邦衛)から聞き、父・溝口錦造(久米明)と会い姉・溝口薫(吉永小百合)が1000円で芸者に売られると聞き、英雄は見つかり自決を要求する原田軍曹(小林稔侍)を射殺した。
昭和7年5月15日に海軍将校と陸軍士官候補生らが決起し首相官邸らを襲撃し犬養首相(瀬良明)を射殺し、クーデターは失敗したが陸軍内部の皇道派と統制派が激化し、三角連隊長(小池朝雄)は宮城は溝口の弁護を認められず、宮城は父・宮城広介(志村喬)から1000円を借り、溝口は死刑になり、宮城は薫に1000円を香典で渡した。
宮城は責任で朝鮮の国境守備隊へ転任になり、昭和7年11月朝鮮会寧北方で笹井田巌の指示で料亭で柴田大佐(近藤宏)が将校を労い宮城は小林少佐(岸田森)らと同席し、朴烈全(左とん平)が芸者らを連れ、宮城は芸者になった薫と再会した。
宮城は薫と二人になり借金の為と聞き生き方を責め去った、宮城は朴と軍の不正を見つけ逮捕した、柴田と小林は告訴取り下げを求め、薫が自殺を図り晒され宮城は軍の不正を不問にして薫の命を救った。
昭和7年12月に満鮮国境の討伐隊で宮城は本隊からの補給を待ち、永井上等兵(織田あきら)は武器の横流しを告げ、襲撃を受けるが弾薬が不足し多数の死者を出した、宮城は広津美次中将(佐藤慶)に苦境を手紙で訴え、政治の腐敗と国民の不満が増え、昭和10年9月に皇道派の三田村利政大将(金田龍之介)が罷免され対立が増えた。


第二部「雪降り止まず」

昭和10年11月に宮城は薫と日本に戻り家を構え、高見葉子(桜田淳子)と野上光晴(にしきのあきら)は宮城の家を訪れ、青年将校ら7人が議論を交わした、憲兵・島謙太郎(米倉斉加年)は宮城家の向いに往み見張った。
宮城は薫と鳥取の恩師で皇道派長老・神崎中佐(田村高廣)を訪れ決行への意見を交わし統制派・水沼鉄太郎少将(天津敏)の不満を告げ、薫は神崎昌子(日色ともゑ)と家族に会い家庭の幸せを見た、薫は「自分が道具で、汚れて抱けないのか」と問い宮城は側に居て欲しいと答えた。
宮城は将校・安井大尉(新田昌玄)と本間大尉(中田博久)と伊沢大尉(辻萬長)と白鳥大尉(和田周)と岩崎中尉(滝川潤)らと決起するか話し合った、数日後に神崎が単身で陸軍省に行き軍務局長暗殺を行った、島曹長は宮城に出頭を求め安部憲兵隊長(戸浦六宏)が取調べた。
広津は安部に皇道派の決起の利用を伝え、安部は宮城に神崎妻子の自害を告げ毒を飲ませ、薫は宮城を迎え体調悪化を知り向いに往む島に助けを求め、安井らが宮城の家に集まり、薫は看病し島が準備した薬を飲ませ医者(高野高志)が診察した。
島は牧野憲兵上等兵(森下哲夫)から宮城も看病する薫も寝ず強いと聞き憲兵でなければ仲間になったかも知れないと告げ、宮城は回復に向かった、広津は陸軍次官になり昭和11年1月に宮城は広津に会い、三田村に気持を問い早期を求められ、宮城と安井は鹿島義一郎大将(小堀阿吉雄)に会い仲間に伝えた。
宮城と安井は責任を取り自決を確認し、宮城は実家に帰り父・広介に会い、宮城は薫を抱いた、島は将校らの動きから決起は2月25日以降と考え、宮城は薫に1週間も取らず広介を頼れと告げた。
<以下、隠し字>
昭和11年2月26日午前4時に宮城は非常召集を掛け野外演習に出発し、陸相官邸と警視庁と蔵相官邸へ押し込み蔵相(野口元夫)を殺害し、首相官邸などに押し込んだ、午後3時に決起本部で三田村が上部の回答を読み認められたと伝えたが、事実は反乱軍となり戒厳令が出た、軍上層部は決起将校に自決を求め、兵に国賊を避ける為に軍帰還を求め、宮城は兵を集めて連隊への復帰を命じた。
4月に軍法会議が有り7月に15名が判決で死刑になり、死刑囚と家族の面会が許され、野上に葉子が会い、薫は面会票が無く戸籍に入り、宮城は看守(川津祐介)に手記を預け、薫は宮城に面会し縫った着物を着せ、宮城は薫に残して行く事を詫びた、7月12日に処刑が行われた。


監督:森谷司郎
脚本:山田信夫
出演者:高倉健・吉永小百合・米倉斉加年・田村高廣・志村喬・永島敏行・久米明・にしきのあきら・桜田淳子・新田昌玄・中田博久・辻萬長・佐藤慶・天津敏・金田龍之介・小堀阿吉雄・戸浦六宏・森下哲夫・小林稔侍・田中邦衛・小池朝雄・織田あきら・近藤宏・岸田森・左とん平・日色ともゑ・瀬良明・川津祐介
製作年:1980年


感想:
(2020/11/25)

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