鑑賞日記(2018/05)
- あした来る人
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実業家・梶大助(山村聰)のホテルへ娘・大貫八千代(月丘夢路)の紹介で曾根二郎(三國連太郎)が来て、魚・カジカの研究資金支援を頼み、知人に紹介するが金は出さず、八千代は夫・大貫克平(三橋達也)に不満を持ち仕事か山登りで冷たく、曾根は自然科学研究所で三村明(金子信雄)と居ると八千代が訪ねて来た。
八千代は女中・リカ(絵島美紀)と待つと、克平が小犬を連れ帰り揉めて大阪の実家へ戻り、梶は藤川社長(小沢栄太郎)と会い、克平はヒマラヤ登山征服の計画費用を頼み、梶は車で洋裁店の山名杏子(新珠三千代)を連れ出した。
八千代は実家で梶の妻・滋乃(小夜福子)と話し女中(立花三栄子)が曾根来訪を告げ、梶が炊いた風呂に曾根が入り八千代に妻は亡くなったと言い、八千代は克平のヒマラヤ登山を聞き隠すと言い、藤川が曾根と八千代に支援を約束し八千代は曾根に克平の不満を言った。
克平は三沢(小沢昭一)とアルさん(高原駿雄)と話し、犬を連れる杏子とてる子(関弘子)とみち子(真下治子)らと店で会い犬の世話をし、八千代は梶に言われ東京に戻ると三沢とアルさんから克平の鹿島槍登山を聞き、杏子が犬の血統書を受け取りに来て会い、八千代は家で準備中の克平にヒマラヤ登山計画を秘密にしたと怒り、杏子は克平と町を歩き八千代と会ったと言い、梶に好きと言うと結婚はできないと断られ、洋裁店の2階に三沢らがヒマラヤ登山征服の事務所を開き、アルさんが克平が鹿島槍登山で遭難と新聞で聞き、梶が杏子を訪ね手紙に愛している人を追い信州に行くとあり克平だと知った。
杏子は信州で運転手(山田禪二)と大根のおやじ(瀬川路三郎)とばあさん(早川十志子)から大丈夫と言われ待つと克平は無事で杏子は好きと告白し2人は抱き合い一緒に帰り、克平が帰宅すると曾根が来ていて八千代が遭難を心配せず曾根を褒め、克平は感情を害したが八千代は克平が女と行ったと疑い別れたいと言われた。
八千代は大阪に帰り、梶は藤川から曾根の出版の延期と、八千代から克平が女が出来て別れると聞き、八千代は梶宛ての曾根の葉書で伊豆にいると知り訪ね克平と離婚を言うと駄目と言われ、曾根は八千代を残し東京に出かけ克平に離婚を止めると、杏子と仲間がヒマラヤ登山の準備をし、曾根は克平に八千代を愛しているか尋ねるが否定され去り、研究所の永田老人(村田寿男)と悩み、三沢らは記者(澄川透)に会見し、克平は梶から資金援助を受け金か八千代から金を選び好きな人がいると答えた。
<以下、隠し字>
杏子は克平から辞表を出したと聞き、妻・八千代と別れると誘われ、杏子は梶から説得され、梶が娘・八千代と会い克平が夫で梶が克平と杏子の仲を知っていたと聞き、克平と会い老人との関係が夢の対象だったと言い去り、克平はヒマラヤ登山征服に羽田を出発し、杏子は離れて見送り梶は八千代に曾根が九州に帰ると伝え皆が回り道をしていると思った。
監督:川島雄三
脚本:菊島隆三
原作:井上靖
出演者:山村聰・新珠三千代・三橋達也・月丘夢路・三國連太郎・小夜福子・小沢昭一・高原駿雄・小沢栄太郎・山田禪二・瀬川路三郎・金子信雄・早川十志子・立花三栄子・村田寿男・関弘子・真下治子・絵島美紀・澄川透
製作年:1955年
感想: 日活映画、モノクロ。
ロケはまだ難しい時代か一部ロケか。
「あした来る」は未来・将来の事だ。
(2018/05/10)
- 桜姫
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釣鐘の権助(青木崇高)は、高家の名門・吉田左門(野々村真)の娘・桜姫(日南響子)を見てその出自を時代に不似合いな定吉(合田雅吏)が教え、夜に桜姫は権助に襲われ次第に女の歓びに目覚め権助の腕の釣鐘の刺青を見た、左門は良家との縁談を進めようとし、桜姫は盲目の琴の師匠・春琴(風祭ゆき)に女の変化を感じ取られ、左門は家宝の掛け軸を盗まれ、桜姫は家を出た。
定吉が宅悦(徳井優)の遊郭・ぢごくやに行き、お七(麻美ゆま)ら数人の遊女(平間美貴・星野あかり・七海なな・マリエム/マサリ)がいたが、人気は新入りの風鈴お姫こと桜姫で腕に釣鐘の刺青を入れ相手の男に釣鐘の刺青の男を探す事を頼み、全てを奪った仇と言い、坊主・清玄(でんでん)が遊郭で風鈴お姫を探すが追いだされ、清玄は小姓・白菊丸と心中したが死に損ない、清玄から風鈴お姫を聞いた権助は金で客になり釣鐘の刺青を見せて激しく愛し合いお姫の悩ましい声を遊女や男らが聞き、権助はお姫が会いたさに身分を落ち刺青を真似したと聞いた。
宅悦は精力剤を遊女らに飲ませ、清玄は権助にお姫を抱いたと文句を言うとお七が権助抹殺を企み精力剤を清玄に飲ませると効き目が強すぎ清玄は死に、権助は侍・長浦(平山祐介)に吉田家家宝の掛け軸の金額を高くし、精力剤を盗まれた宅悦は犯人・お七を裸で拷問を加え、大名(クロちゃん)が遊郭で遊女を集め遊び、雨の中捨てられたお七はお姫に縄を解かせ、姫を蹴り泥の中で殴り合うがお姫は逆襲しお七は逃げた。
お姫は店で吉田家の掛け軸が盗まれたと聞き、雷雨で清玄が蘇り遊郭を襲い触れると感電し、お姫を白菊丸と思うが触れられず、お姫が清玄に気持が判ると言うと去り、お姫は仲間遊女から夢の世界は独りぼっちと聞き、お姫は権助が盗人と知り何故自分を犯したか聞き、ついでかと掛け軸の場所を聞き腕の刺青を合わせて深く抱き合い、権助は長浦と会うと襲われ逃げたが、定吉が権助の居場所を教えた。
<以下、隠し字>
春琴が遊郭に来てお姫に会い掛け軸を聞き左門が病と言い、お姫は春琴に権助と家のどちらを選ぶか悩むと話し、権助が来て掛け軸をお姫に渡し春琴に屋敷に届ける事を頼み、来た長浦一味が掛け軸を狙うと清玄が来て雷を放つが首を斬られ、権助が来てお姫を助け長浦と闘い、お姫も自ら闘い逃げお七が立ちふさがるが清玄の妖怪が殺し、権助と長浦が相討ちになり、権助はお姫しか頭にないと言い清玄の首も白菊丸の生まれ変わりと言い権助は川に落ちお姫は嘆き、1年後定吉は鶴屋南北と言い桜姫の行く末を話した。
監督:橋本一
脚本:橋本一・吉本昌弘
原作:鶴屋南北
出演者:日南響子・青木崇高・麻美ゆま・平間美貴・星野あかり・七海なな・マリエム/マサリ・HIRO・クロちゃん・野々村真・合田雅吏・平山祐介・風祭ゆき・徳井優・でんでん
製作年:2013年
感想: 江戸時代と別の時代と別の妖怪の世界をまたぐ。
偶然会った男を手段を選ばず探す女。
それに惹かれてゆく男と化身を見る男。 不思議な空間は、・・・。
(2018/05/10)
- 雪夫人絵図(1950)
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安部浜子(久我美子)は信濃家の信州から憧れの信濃雪(木暮実千代)に仕えために熱海へ来たが、雪夫人は東京の本邸へ行っていた、雪夫人は旧華族信濃家のお姫様に育ち養子・直之(柳永二郎)と結婚したが直之は放蕩無頼で雪夫人を愛しながら夫人を熱海の別荘におき京都のキャバレー女・綾子(浜田百合子)に溺れていた。
浜子は少年・誠太郎(加藤春哉)から夫婦の事情を聞き、東京の父親が亡くなり本邸へ行き、山のホテルの書生・菊中方哉(上原謙)も同道し、方哉は父が信濃家の琴の師匠で雪夫人とは親しく彼女を愛していた、東京で葬儀準備に直之がきん(浦辺粂子)やお澄(夏川静江)と雪夫人に文句を言い、雪夫人は夫と離婚の決心がつかず、浜子は雪夫人の準備を手伝い、直之は暴力で雪夫人を征服し浜子に命令した、きんは方哉に直之の扱いを言うが何も出来ず、誠太郎と浜子は雪夫人の態度が不満で直之に戸惑った。
雪夫人は財政的行き詰まりと自分の生活的独立を方哉に相談して熱海の住居を旅館に変え、宇津保館として経営に当るが問題が多く、京都から直之が綾子とその情夫・立岡(山村聡)を連れてきて飲み明かし、綾子が経営をやりたいと言い雪夫人に絡んだ。
雪夫人は方哉に負けだと言うと自分で解決しろと言われ芦ノ湖で遊び、離婚を決めて京都の直之を訪れるが雪夫人はまたも踏みにじられ、怪我と聞いた方哉が駆けつけるが睡眠薬自殺と聞き突き放し、それを浜子が見た。
雪夫人は熱海へ帰ると直之と立岡が借金の為に旅館を綾子をさせると言いに来て、誠太郎が刃物で直之を襲うのを浜子が止め、直之は雪夫人が子を宿したと京都の医者から聞くが自分の子とは信じずなじり、立岡に旅館乗っ取りを命じた。
<以下、隠し字>
立岡が雪夫人と方哉と言いくるめようとし、綾子が宇津保館へ乗り込み経営すると言い、方哉が酔って直之に来るが相手にされず、直之が雪夫人を呼び方哉との仲を疑い、直之が綾子に京都に帰れというと立岡と反抗し乗っ取ったと言われた。
直之が雪夫人を探すと、雪夫人は芦の湖に行き湖中に消え、知らせを聞いた浜子は直之に知らせ、浜子は湖畔で泣いた。
監督:溝口健二
脚本:依田義賢・舟橋和郎
原作:舟橋聖一
出演者:木暮実千代・久我美子・上原謙・柳永二郎・加藤春哉・浜田百合子・浦辺粂子・夏川静江・山村聡
製作年:1950年
感想: 新東宝映画、モノクロ。
放蕩な夫と、口だけで何も出来ない男との間で何も出来ない女性。
没落する旧華族のパターンを描く。
全く救いはないが、元々の楽な生活から抜ける強さが無かった。
(2018/05/20)
- 地獄門
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平清盛(千田是也)の厳島詣の留守に平康の乱が起き、御所から平康忠(香川良介)は上皇と御妹上西門院を救うため身替りを立て、院の身替り・袈裟(京マチ子)の車を譲る遠藤武者盛遠(長谷川一夫)は敵の中を袈裟を盛遠の兄・盛忠(澤村國太郎)の家に送り届け、袈裟に水を飲ませ、六郎(坂東好太郎)と盛忠も陰謀に荷担と知った。
清盛派の権臣の首が法性寺の山門・地獄門に置かれ、小源太(田崎潤)から味方の証を求められた盛遠は囲を突破して厳島に向かい陰謀者を伝え重盛(黒川弥太郎黒川弥太郎)が直ぐの帰還を告げ、盛遠は間者・政仲(植村謙二郎)を斬り、清盛は直ぐに都に攻入り源氏を破り乱は治った。
盛遠は地獄門で盛忠を弔い、袈裟に再会し白川第の生まれと聞き、論功行賞で清盛に袈裟を乞うたが袈裟は御所侍・渡辺渡(山形勲)の妻だった、盛遠は諦めきれず、袈裟は刀根(南美江)と真野(荒木道子)から盛遠の噂を聞き渡が帰り袈裟が心配し、清盛は袈裟を御所に呼び会った盛遠が諦め切れず望むが断わられた。
渡は胤成(南条新太郎)らから盛遠が加茂の競べ馬に出ると聞き、渡は袈裟から清盛が盛遠に会わせたと伝え、翌日の競べ馬で盛遠は渡に勝ったが、小源太の注意を無視し仲直りの祝宴の席で盛遠は渡に真剣勝負を挑み、清盛から返された。
<以下、隠し字>
盛遠は袈裟の家に乗り込み叔母の家と聞き、叔母の左和(毛利菊枝)を脅かし病気と偽り袈裟を呼ばせ、渡から聞いた袈裟は叔母を訪ね盛遠に会い言い寄られ、渡の命が危ないと知った袈裟は、従う代わりに渡を殺せと偽り、袈裟は家に戻り渡を自らの部屋に呼び酒を飲み交わし、渡を寝かせた。
袈裟は寝た渡に別れを告げて渡の寝屋に行き灯りを消して身替りとなり襲った盛遠に討たれた、盛遠は気づき自身の愚かさを悔やみ渡に事情を話し討てと言い、渡は袈裟に駆けつけ事情を知り悔やみ、盛遠は髪を切り出家して旅に出た。
監督:衣笠貞之助
技術監督:碧川道夫
脚本:衣笠貞之助
原作:菊池寛
出演者:長谷川一夫・京マチ子・山形勲・黒川弥太郎・坂東好太郎・田崎潤・千田是也・植村謙二郎・毛利菊枝・南美江・荒木道子・澤村國太郎・香川良介・南条新太郎
製作年:1953年
感想: 大映映画、カラー・クレジット有り。
平家時代のストーカー物語。
周囲は本当には気づかない。
(2018/05/20)
- ねらわれた学園(1981)
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第一学園の優等生・三田村由香(薬師丸ひろ子)は2年になり級友・関耕児(高柳良一)と登校し山形先生(三浦浩一)が校長(眉村卓)に部活重要性を言い、須田先生(岡田裕介)はトップは由香と言いトップを競う有川(手塚眞)が体育が悪いと聞き受験と無関係と言い、耕児の父・熊吉(ハナ肇)が学校に来た。
由香は耕児と下校中に、トラック前の三輪車が由香が心の中で祈ると後戻りし不気味な不安を感じ母・圭子(赤座美代子)が迎え心配し、耕児に熊吉と祖母・タケ(千石規子)と店員・広志(鈴木ヒロミツ)が進学を考え由香に家庭教師を頼み、由香を耕児の妹・道子(長谷川真由美)が迎え由香は耕児を剣道練習に脱出させ部屋で待ち耕児が帰った。
城南高校との剣道試合に第一学園は敗け続きアナウンス嬢(松原愛)の紹介で最後の耕児に由香が「敗けないで」と心で念じ続けると、逆転勝ちを続け城南高校主将(ジャンボ杉田)に勝ち審判員(角川春樹)が第一学園の勝利を言い、由香を京極(峰岸徹)が車に乗せ仲間と言い「手を組み世界を支配する」と誘い、圭子は父・三田村先生(山本耕一)に相談し、由香は耕児に相談するが取り合わず、数日後に由香のクラスに高見沢みちる(長谷川真砂美)が転校し、クラス委員選挙でみちるは有川を支持したが由香に決まり、有川は英光塾に通っていたが京極の手で操られみちるが派遣された。
みちるは生徒会長に立候補し秩序を作ると言い、清水先生(大石悟郎)が評価し当選し、生徒を取締る学内パトロールを組織し学園を変えていくが超能力と気付く者はなく、由香だけが疑問を持ち、パトロールはエスカレートし耕児らの不満は増えたが仲間を「英光塾」に連れ、主婦(青木和代・大山のぶ代・宇野喜代子)が成績向上を言い、山形先生が反対したが交通事故で重傷を負った。
由香は母・圭子に不安を聞かれ、山形先生の病院で高倉先生(明日香和泉)と由香が看護婦(檀ふみ)から聞くがみちるが会わせず、仲間の野村(杉本智孝)や村瀬(宮寺和彦)が不自然な事故に遭い、由香は学園が狙われていると耕児に助けを求め、有川の母・峰子(久里千春)に「英光塾」の場所を聞くが知らず、京極が由香を誘うが耕児が助けた。
<以下、隠し字>
由香に「英光塾」のパンフレットが届き、由香が耕児の怪我を治し、みちるが仲間に誘うと断り、由香と耕児は「英光塾」の事を話すとみちるの細工で怪我をし、両親から額を贈られ、耕児は有川を尾行して「英光塾」へ行き、額で見た由香が京極の狙いを知り、額に飛び込み京極とみちるに友達が大事と言い、京極が人間でないと知り闘い倒すと京極は自分の星に戻り、後にみちるが記憶喪失だったと判り、学園は昔と同じに戻り、由香も普通に戻った。
監督:大林宣彦
脚本:葉村彰子
原作:眉村卓
出演者:薬師丸ひろ子・高柳良一・長谷川真砂美・手塚眞・船木浩行・高橋克典・宮寺和彦・杉本智孝・三浦浩一・大石悟郎・岡田裕介・眉村卓・山本耕一・赤座美代子・ハナ肇・千石規子・長谷川真由美・鈴木ヒロミツ・明日香和泉・久里千春・青木和代・大山のぶ代・宇野喜代子・ジャンボ杉田・角川春樹・松原愛・檀ふみ・峰岸徹
製作年:1981年
感想: 超能力テーマと、異星人による地球征服テーマのSFだ。
それが、学園で起きるのが何とも微妙だ。
松任谷由実の「守ってあげたい」にのってあまり深刻にならず進む異色作だ。
(2018/05/30)
- 噂の女(1954)
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廓・井筒屋の女将・馬淵初子(田中絹代)は東京でピアノの勉強をする娘・雪子(久我美子)を連れて帰り、太夫や仲居が噂しお咲(浪花千栄子)と話し、医師・的場(大谷交右衛門)に雪子が婚約前に自殺を計ったと診察を頼んだ。
的場は初子と仕事の話しをし、小林(見明凡太朗)と山田(十朱久雄)と中内(伊達三郎)が相手を決め騒ぎ、薄雲太夫(橘公子)が倒れ的場が手当てし、雪子は的場に初子の商売に疑問を言うと的場はその内判ると言うと、破談が相手が家の職業を知った為と打明け、的場から聞いた初子は衝撃をうけ諭すが雪子は理解出来ず、薄雲太夫を見舞うと太夫らは見て驚いて初子の優しさを話し、初子は小唄師匠から病院候補地を聞き的場と見て店を手放す覚悟を言い結婚希望があり、初子と的場は踊りを観た。
雪子は薄雲太夫に入院を勧め費用の立て替えを言い、帰った初子に居ない的場以外の医者が入院を勧め、初子の留守に的場が雪子に近づくと頼らない生活を考え、開業を聞き、如月太夫(長谷川照容)に絡む川本(田中春男)を組合役員・原田(進藤英太郎)が追いだし初子は金の工面を相談し、原田は初子に結婚を迫り、的場と雪子が帰り薄雲太夫が癌と告げそして死に、妹・千代(峰幸子)が来て太夫になると言い雪子が諭した。
的場と雪子は能の見物に行き、初子は原田に急ぎ金の工面を頼み戻った如月太夫を叱りお春(小林加奈枝)に着替えをさせ、原田が金を持って来て初子に的場と手を切れと言い、初子は的場と雪子が抱き合うのを見て2人を責め、初子の的場への気持を雪子が聞いた。
<以下、隠し字>
初子は的場に迫り、雪子が止め家に帰った事を後悔し、初子が金を渡すと的場は受け取り雪子に会うと「的場の正体が東京で捨てられた男と同じ」と言い、的場を刃物で脅し初子が止め的場は金を置き去り、初子が目眩で倒れ、雪子はお梅(久松京子)やお照(仲上小夜子)らと井筒屋を切廻し原田に金を返し、病床の初子に代って女将をやり、雪子は初子に帳場に座った気持で初子の子だと言い、千代が働きたいと来て太夫らは仲間が次々生まれると言った。
監督:溝口健二
脚本:依田義賢・成澤昌茂
出演者:久我美子・田中絹代・大谷交右衛門・進藤英太郎・田中春男・阿井美千子・峰幸子・大美輝子・若杉曜子・長谷川照容・浪花千栄子・小柳圭子・橘公子・前田和子・上田寛・仲上小夜子・久松京子・小林加奈枝・伊達三郎・石原須磨男・河田好太郎・小松みどり
製作年:1954年
感想: 大映映画、モノクロ。
狂言で初子の心を洗わす場面は良く出来ている。
家業が原因で破談になった娘が、出入りの男の本当の気持ちも同じと知る。
(2018/05/30)