鑑賞日記(2018/04)
- 大魔神
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戦国時代の山に魔神伝説があり武神に山奥の岩壁に封じられたが時々暴れ地響きを起こし領民は魔神封じの祭で平和を祈り、祭の夜に城で家老・大舘左馬之助(五味龍太郎)の諜反が起こり、山中城主・花房忠清(島田竜三)夫妻は討たれ遺児・忠文(二宮秀樹)と小笹は猿丸小源太(藤巻潤)と中馬逸平(伊達三郎)の命で逃れ魔神封じの巫女・信夫(月宮於登女)は武神の山に導き、武神像を見て近くの洞窟に逃げてそこで成長した。
左馬之助は領民を砦構築で酷使し、工事の作業員にまぎれた花房の遺臣・中馬たちは領民の苦難と左馬之助の大望を知り忠文(青山良彦)は討ち入ると言うが小源太が止めて様子を見に山を降ると言い、信夫は神が怒っていると言った。
小源太は山を降りたが犬上軍十郎(遠藤辰雄)に見つかり捕えられ、百姓・茂助(木村玄)も捕らえられ子・竹坊(出口静宏)から妻の死を聞き、信夫は竹坊から茂助と小源太を罠に仲間を捕らえる企てを聞き、忠文は山を降り吊された小源太を見て夜を待ち、神に頼む為に竹坊は山奥に登り小笹(高田美和)に会い、忠文は軍十郎で捕らえられた。
小笹から忠文ら危難を聞いた信夫は左馬之助と軍十郎を訪ね、山の神の怒りを伝え暴虐を戒めたが左馬之助は祟りを否定し、よりどころの山の神像をこわすと放言し信夫を斬り殺し信夫は大魔神が出ると言い残し死んだ。
左馬之助は軍十郎に神像破壊を命じ、山で小笹と竹坊は神像破壊を聞き、軍十郎は小笹の落とし物を見つけ捜し小笹と竹坊を捕らられ、小笹は否定したが忠文と小源太らが明朝処刑と信夫の死を聞いた。
<以下、隠し字>
軍十郎は小笹に案内させて、タガネを神像の額に打込むと傷口から血が落ちて稲妻や雷鳴や地割れが起り軍十郎は逃げるが地割れに落ち、小笹と竹坊は神の怒りを知り兄たちの助けを武神像に祈り命を捧げると大滝へ身投げしようとすると、神像は大魔神となった。
左馬之助は忠文と小源太を処刑台に据えて処刑しようとする、竹坊が大魔神が来ると言うと花房の遺臣が助けようとして撃たれたが、大魔神が現れ城下で暴れ左馬之助一味は城に逃れるが大魔神は城を破壊し、左馬之助は魔神の額のタガネで釘付けされた。
村里へ向う大魔神に、小笹が静まりを頼むと、大魔神は神像に変わり土砂となった。
監督:安田公義
特撮監督:黒田義之
脚本:吉田哲郎
出演者:高田美和・青山良彦・藤巻潤・五味龍太郎・島田竜三・遠藤辰雄・伊達三郎・出口静宏・二宮秀樹・月宮於登女・木村玄
製作年:1966年
感想: 大映カラー。
神の怒りを信じ恐れる者とそうでない者。
まだ人柱の習慣か、命に代えても祈り。
(2018/04/10)
- 大魔神逆襲
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村人は災害は魔神の山の荒神が起こすと考えていた。
荒川飛騨守(安部徹)の命で地獄谷での武器作りさせられていた瓜生の村人らは木樵りの三平(仲村隆)が逃げ村に辿りつき、救出には崇りのある魔神の山を越えねばならず、飛騨守の軍勢が警護していると言った。
少年の金太(飯塚真英)・鶴吉(二宮秀樹)・大作(堀井晋次)は地獄谷に向い、松永大膳(名和宏)は三平が地獄谷が逃げたと聞き追っ手を命じ、子供らに老婆・かね(北林谷栄)が魔神の崇りを説くが追ってきた杉松(長友宗之)を加え進んだ。
飛騨守が武器製造を見回り大膳に木樵りらをもっと働かせと命じ、地崩れと強風を抜けると大鷹が舞い、頂上に優しい顔立ちの武神像があり子らは願いを祈ったが、飛騨守の兵に見つかり追われ狭い谷に木で橋をかけ渡り逃げ道を見つけた。
名主・嘉右ヱ門(南部彰三)に村人は子らが見つからず地獄谷に向ったと考え、閉じ込められた木樵りの庄八(山下洵一郎)は吉兵衛(早川雄三)に後を頼み三平の次ぎに逃げるが兵士に鉄砲で撃たれ捕らわれ飛騨守に硫黄の泉にしずめられた。
子らは飛騨守の兵に見つかり、城下の侍(玉置一恵)が村人に地獄谷への案内を言い、子らは筏を作り激流を下ったが岩にぶつかり金太が流れ落ち、雪が降り出し積もるが子らは歩き出し、近隣諸国を侵略しようとした飛騨守は村への間道を木樵りに求め用の済んだ男たちを処刑しようとし、杉松と大作は雪崩に遭い雪の中で気を失い、追う兵らは現われた大鷹に喉を食い破られ死に、大鷹も弾により死に、鶴吉は助かり鷹を葬り、魔神の崇りに触れたと思い祈り断崖から飛び降りた。
<以下、隠し字>
村人らが少年らを追って山頂に来た時に、武神像の額から血が滴たり、武神像は魔神の形相に変り地獄谷に歩き出し、魔神の身体から出た金色の光が凍死寸前の少年らと大鷹を甦らせた。
飛騨守らは木樵りらを硫黄の泉に沈めようとしたが大魔神が現われ軍勢を踏み潰し、飛騨守らを砦に追い込み破壊し逃げる飛騨守を刀で山崩れを起こし掴み串刺しにした。
子らは父と会い、魔神に感謝し祈ると、魔神は元の優しい顔立ちに戻り溶けて雪の模様に変わり飛び散り、大鷹が舞った。
監督:森一生
特技監督:黒田義之
脚本:吉田哲郎
出演者:二宮秀樹・堀井晋次・飯塚真英・長友宗之・山下洵一郎・仲村隆・安部徹・名和宏・北林谷栄・早川雄三・玉置一恵・南部彰三
製作年:1967年
感想: 大映カラーセミワイド。
特撮で構成は怪獣物と似ている。
神の使い、信仰の対象としての偶像が語り継がれる。 そんあ伝説の1つだろう。
(2018/04/10)
- 懐しのブルース
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名門立松家は崩壊し、邸宅を買取ってくれた滝川祐三(東野英治郎)に長女・伸子(高峰三枝子)と乳母・やす(高松栄子)が会い、当主の立松通房(小沢栄太郎)は学者肌で生活には無力だったので伸子は父と信州富士見高原療養所にいる妹・寿子(眞船圭子)の療養費のため、父に言わずキャバレーの歌手になった。
伸子は春山の名のキャバレーの歌手ですぐに花形となり、友人・阿屋子(水上令子)・圭子(松井潤子)らに会い同窓会に誘われ冷やかされた、帰ると通房は伸子の仕事を知り伸子は嘘を謝り通房は感謝を言い、伸子は雨の日に貿易商・脇村浩介(上原謙)に車で送られ、滝川が通房に伸子の縁談を持ち込み実業家・宮地だが伸子は断り、伸子は脇村と次第に交際は深くなり海の事を話し、伸子は脇村に誘われて初秋に三浦半島に車で行った。
伸子と脇村は互いの事を話し不思議な縁と言い過ごし交際を続けると言い、夕食に脇村がホテルに連れると旧い伸子の家の変わった姿で伸子が元の自分の部屋で食事を望み、滝川に会い、部屋で脇村と話し縁談があるならと勧められ意外だった。
伸子は妹・寿子から退院間近い便りが来て、通房に滝川から縁談を断られホテルへ行ったと責められ、懐かしかったと答え脇村の事を話すと相談する様に言われ、伸子は休みを取り脇村が病気と聞き自宅に行き女中・まつ(高橋とよ)から違うと言われた。
<以下、隠し字>
伸子は富士見高原で元気になった寿子と、胸を病む女性に会い寿子から重病と聞きまつと会い脇村の妻・加奈子(水島光代)と知り伸子は動揺した。
伸子はキャバレーで脇村に呼ばれ屋上で会い信州に行っていたと聞き、伸子は奥様を何故隠したか聞き脇村が気持を話すと伸子は残酷な出会いと言い、翌日自宅に脇村を訪ね別れを伝えキャバレーに来ない約束をして、キャバレーでブルースを歌った。
監督:佐々木康
脚本:鈴木兵吾
出演者:高峰三枝子・上原謙・小沢栄太郎・眞船圭子・高松栄子・水島光代・高橋とよ・水上令子・松井潤子・東野英治郎
製作年:1948年
感想: モノクロ、歌謡シリーズ映画。
不倫話しを、会うのが遅かったと言い換える。
箱入り娘の初恋経験か。
(2018/04/20)
- 女は二度生まれる
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靖国神社の傍の花街の磯部友子こと芸者・小えん(若尾文子)は建築家・筒井(山村聡)に抱かれ名刺を貰い、仲間らとお風呂屋への行き帰りに大学生・牧(藤巻潤)に会い、専務の宴席で寿司屋板前・野崎(フランキー堺)と知り合い、小えんは帰り洋服に着替え、筒井圭子(山岡久乃)と筒井敏子(高野通子)と吟子(倉田マユミ)や鶴子(三保まり子)らと会い、野崎に捕まらない為に恋人の振りと過ごした。
小えんは遊び人の矢島(山茶花究)とホテルに行き、別れて帰り牧と神社で会い遺族会館でアルバイトするが卒業であえなくなると聞き、呉服屋(中田勉)が家に来て猪谷先生(上田吉二郎)に呼ばれ、矢島に誘われ野崎が働く店に行き話した。
小えんは後日寿司屋に行き田中(中条静夫)と話し野崎と二の酉に行き誘われ帰ると警察に呼ばたと聞き、小えんは同僚・山脇里子(江波杏子)に誘われ銀座のバーに友子の名で勤め、筒井に再会し桜田(潮万太郎)と会い筒井と踊り、工員・泉山孝平(高見国一)から切符を買い映画を一緒に見て、筒井が部屋に来て妾は初めてと答えた。
友子は孝平から山に行きたいと言われ遊び、筒井に見つかり殴られ刃物で脅され自分で壊したと言われ、友子は芸の稽古を受け筒井に褒められ、矢島に声を掛けられ、筒井の本妻に嫌がらせを受け、桜田から筒井が入院と聞き本妻が居ない時に会い看病した。
<以下、隠し字>
友子は桜田に言い寄られ、寿司屋で田中から野崎が信州に婿入りしたと聞き先の事を考えたと聞き、友子は芸者に戻りお高(村田扶実子)から矢島の相手をさせられたが電話で筒井の死去を聞き部屋に写真を飾り喪服で嘆き、園子(穂高のり子)の披露目を手伝うと筒井の本妻が来て指輪を要求すると喧嘩になり桜田が連れた娘が謝った。
友子は座敷で牧に再会したが外国人客の接待を頼まれ断り、筒井の墓に文句を言い別れ、孝平に会い誘い信州に向かい、幸福そうな野崎と妻・妻(仁木多鶴子)と子を見かけ、孝平に1人上高地に行かせ見送り、自分は故郷へ行くと決めた。
監督:川島雄三
脚本:井手俊郎・川島雄三
原作:富田常雄
出演者:若尾文子・山村聡・藤巻潤・山茶花究・フランキー堺・山岡久乃・高野通子・倉田マユミ・三保まり子・高見国一・江波杏子・村田扶実子・潮万太郎・中条静夫・上田吉二郎・中田勉・穂高のり子・仁木多鶴子
製作年:1961年
感想: 大映映画、ワイド。
かなり早く展開し、意味が判り難い面がある。
器用なのか不器用なのか、遊び人なのか義理難いのか判らない。
ただけじめを付けたい性格だ。
(2018/04/20)
- 獣の宿
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ホテル・臨湖亭の配人・弥造(志村喬)に小谷巡査(藤原釜足)が来て、七曲がりで老婆(毛利菊枝)の轢き逃げがあり調べに来て、女中(村上記代)が騒ぎ、逃げ込んで来た健(鶴田浩二)に轢き逃げを聞き、健は昔の無頼の徒を話したかけると口止めした。
弥造の孫娘・由紀(岸惠子)は昨夜に車で来た客を怪しみ老婆の孫・菊(岩波キクコ)が可哀相と言い、健は由紀に話しかけると弥造は新聞の強盗記事を話し、親分からここに居ろと電話が有ったと言った。
山田(青山宏)と由紀ら客がが卓球で楽しみ、見た健は由紀の清純な美しさにひかれ弥造に女を求め断られ、客と踊る由紀と割り込み踊り山田と口論になりかけ弥造が仲裁したが逆に仲を聞かれ、健は由紀に弥造との関係を聞かれ、男友達が欲しいと言い誘うが犬に邪魔され失敗し、由紀は寝込み弥造に怖いと言った。
健を訪ね客が来て、健の身代わりになった弟分・次郎の情婦・ユリ(小林トシ子)が逃げようとした次郎が警察に追われ逃げたが自害したと言い、却って健に犯され湖に身を投げて死んだ。
警察が動き出し小谷巡査が来て調査を告げ、聞いた由紀が健を批判し、荒(有島一郎)が来て弥造に処置を指示し、田部警部(清水将夫)が来ていると聞き健を逃亡させろと言い由紀に死んだ老婆の家に隠れさせろと命令した。
<以下、隠し字>
荒が田部と刑事(山口幸生)に会い顔役・坂田の事を聞かれ、その間に弥造が由紀に健の逃亡を頼み、ぎりぎりで逃げ老婆の家を目指すと健はまた由紀を襲おうとし弥造の過去を話し脅し、警察が坂田を狙い帰った。
老婆の家に由紀が健を連れると犬が吠え、由紀が弥造を呼びに帰り弥造と会い泣き過去を聞き、弥造は猟銃を持って健を湖上におびき出して撃ち殺し、弥造は由紀から心配しているといわれ、荒は結果的に良いと言うと弥造は追い返し、小谷巡査に弥造は健を殺したと自首し由紀のことを頼んだ。
監督:大曾根辰夫
脚本:黒澤明
原作:藤原審爾
出演者:志村喬・岸惠子・鶴田浩二・小林トシ子・藤原釜足・有島一郎・清水将夫・毛利菊枝・岩波キクコ・青山宏・村上記代・山口幸生
製作年:1951年
感想: 松竹映画、モノクロ。
今で言えばハードボイルド風だ。
ヤクザの老齢の苦悩だろう。
(2018/04/30)
- 七つの顔
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東洋劇場で歌手・清川みどり(轟夕起子)が歌い、次ぎに奇術が始まり贈り物が届き、パトロン・金田(村田宏寿)がダイヤの首飾りをみどりの首に飾り、みどりが歌うと楽屋で出火し、騒ぎ中に2人のピエロと仮面の女がみどりを連れ去り首飾りを奪い、みどりを開放し、新聞紙上に歌姫誘拐とダイヤの首飾り奪われる記事が載り、捜査に長谷川警部(香川良介)と金田が連れた元鬼刑事・本堂がきて、そこに私立探偵・多羅尾伴内(片岡千恵蔵)が来てみどりが捕らえられた屋敷の様子を話した。
本堂は犯罪の知能性から昭和16年以来消息を絶った藤村大造の所業だと断定するが、伴内は反対し事件解決には3日で充分だと言い、伴内はみどりに既に屋敷は見つけていると言い滝田万里(服部富子)にピアノを弾かせ、みどりが屋敷発見を金田から聞き、伴内はみどりらと政治家・故野々宮藤助宅で信吾(月形龍之介)と書斎に行き妹・早苗(喜多川千鶴)の手に指輪を見るが母の形見と聞き、警察が家宅捜査に来て兄妹の他に運転手・鈴木(島田照夫)が居て、長谷川が兄妹を逮捕すると言うと伴内は人格から否定した。
伴内はみどりと万里と千早エリ子(丸山英子)に帰ると早苗が来ていて会うと信吾が知事立候補に間に合わないと聞き、伴内は変装し信吾から対立候補を聞き大村(上田吉二郎)に会い聞くと辻川(原聖四郎)が有力と聞き、会うと新聞記者・御園生(原健策)が来て家政婦・美枝子の事を話した。
伴内は美枝子の手相を見て将来は破滅と言い、みどりは万里とエリ子に伴内が好きと言い、伴内が早苗に家政婦を聞くと黒川典子(月宮乙女)だが父が憎み辞めたと言い、警察が鈴木を逮捕しようとすると男が邪魔をし、伴内が鈴木を説いた。
<以下、隠し字>
伴内がみどりらに帰ると、新聞に子爵夫人失踪の記事と美枝子の写真が掲載され、伴内は難事件の真犯人も一斉検挙と予言し女達を連れて、野々宮宅と次ぎに他の屋敷に連れ同じだと示し野々宮藤助が黒川典子の為に作った家と言った。
早苗は思い当たる節があり、伴内は金庫の発見が大事と言い誰か来て隠れると子爵と山田(水原洋一)が大村と辻川に金を要求すると、銃を手にした伴内が七つの顔の藤村大造と言い、金庫から絞殺女の死体が出て、犯人らは逃げ藤村が追い警察がみどりらの連絡で手配し逮捕した。
監督:松田定次
脚本:比佐芳武
出演者:片岡千恵蔵・轟夕起子・服部富子・丸山英子・月形龍之介・水原洋一・村田宏寿・香川良介・上田吉二郎・喜多川千鶴・島田照夫・原聖四郎・原健策・月宮乙女
製作年:1946年
感想: 大映映画、モノクロ。
日本のルパン・藤村大造が正義の為に生まれ変わる。
芋づる式に登場人物が増えるが、名がないのが変装だ。
(2018/04/30)