鑑賞日記(2016/11)
- 伊豆の踊子(1963)
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私(宇野重吉)が講義を終えると生徒(浜田光夫)が結婚相手の踊り子(吉永小百合)を紹介し、40年前を想い出した。
伊豆の修善寺を発った一高生の私・川崎(高橋英樹)は雨のばあさん(小峰千代子)の茶屋で旅芸人一行と連れになり、一座は大島の人で40女・お芳(浪花千栄子)と男・栄吉(大坂志郎)と千代子(堀恭子)・百合子(茂手木かすみ)と可憐な笑顔の薫(吉永小百合)の5人づれだった。
同行した川崎は別の宿に泊まり、客と碁を打ったが外の旅芸人が気になり、芸者のお咲(南田洋子)が行った座敷から旅芸人一行が見え、鶴の屋(深見泰三)に呼ばれ、翌日栄吉と風呂に入った川崎は薫たちが子供と風呂に入っているのを見た。
薫はお咲の娘・お清(十朱幸代)に出会い、病が悪いがお咲の男(土方弘)が客を取らせており薫は悲しんだ。
宿の女中・お時(安田千永子)と客に冷やかせられて川崎は旅芸人一行を部屋に呼び、薫は風呂もそこそこに碁を始めたが五目並べだったが楽しみ、翌朝出発をのばす一座と共にした川崎は栄吉の身上話を聞き、一行が妻と母で年下の踊子は4で自分の妹で事情で同行と言い、夜に鳥屋(桂小金治)で鳥鍋を食べ座敷後に薫は川崎に本を読んで貰った。
お清は病で17才で死んだと聞くが、旅芸人一行と川崎は親しくなり薫は川崎に大島に来るように薦め、下田への近道の山中で川崎と踊子は2人きりになる直ぐに時はすぎた。
<以下、隠し字>
下田へ着くが大島行きの船は無く、川崎は宿で受験する子供とそれに期待する親の会話を聞き、川崎は薫を映画に誘うがお芳は許さなく、2人の心の傷を深めるだけのどうしようもない恋と言い、翌朝に川崎は東京に帰る事になったと一行に挨拶した。
翌朝早く川崎は下田の港に行き、送りに来た薫は川崎の出船を見送り遠くなるとハンカチを振り、彼は薫をみつめ大声で呼びかけた。
私(宇野重吉)は生徒と相手の踊り子を見送った。
監督:西河克己
脚本:三木克巳・西河克己
原作:川端康成
出演者:高橋英樹・吉永小百合・大坂志郎・堀恭子・浪花千栄子・茂手木かすみ・十朱幸代・小峰千代子・南田洋子・桂小金治・安田千永子・浜田光夫・宇野重吉
製作年:1963年
感想: 現代の40年後の私の回想という形式はオリジナルだが意図は深読みするべきか、学生結婚という風潮の単純な影響でしょうか?。
新劇上がりの父とその母親の心情は根本は同じでも違う行動になった。
学生は勉強するそれが常識であり、回想の時代に変わりはじめ、現代は??。
(2016/11/06)
- 峠を渡る若い風
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城南大学生・船木信太郎(和田浩治)はアルバイトの下着工場が破産し給料で下着をたくさん貰い、信太郎は夏休みに行商に出かけ、信太郎は旅回りの演芸一座「今井金洋(森川信)奇術団」のトラックにヒッチハイクして、看板娘で座長の一人娘・今井美佐子(清水まゆみ)と知りあった。
奇術団は千葉佐原市ではじめ信太郎も縁日で仕事をしようとすると、満月の三平(青木富夫)が所場代を求め、東京の香具師仙波一家の兄貴株・青木(藤岡重慶)が仲裁し下着を売り始め、おてぶらの健(金子信雄)・ジョージ望月(藤村有弘)と知りあった。
暴れん坊の佐助(久松洪介)と信太郎は指相撲をしていると、悪徳興行師の秋田久助(近藤宏)にストリッパーのマリリン朱実(星ナオミ)が引き抜かれ、今井金洋と今井金花(初井言栄)と今井めぐみ(刈屋ヒデ子)は困るが口約束の世界だった。
次は潮来地方で仙波一家と奇術団はここでも一緒だがストリップなしではキャンセルと言われ窮地になりピエロ栗田源次(杉狂児)に手紙を渡すが、健が栗田を撃とうとするのを信太郎が止め、決闘を望まれた信太郎は健に見届けを頼んだ。
興行は不入りで興行師の山口敏男(二本柳寛)は解散を求め、続けるなら美佐子を賭けろと言い金洋は応じ、美佐子は東京行きを条件に飲んだが金洋は衰え失敗して死んだ。
<以下、隠し字>
美佐子は信太郎に興行をやると山口の頼み、息子に会い賭けをすると確認し若松の興行に発った。
美佐子と信太郎はミュージックとマジックショーを企画して、信太郎は口上をし、秋田が朱実を探しに無理に入るが朱実は戻っていてめぐみが呼んだ健と信太郎と、秋田らで喧嘩になった。
興行は成功し山口は複数の契約を結び美佐子は東京へ行かず、信太郎は健と栗田の間を取り持ち、美佐子は信太郎に感謝し芸人の血が戻ったと言い翌日奇術団は北に向かった。
信太郎は別れて・・・・。
監督:鈴木清順
脚本:池田一朗・高橋二三・森本吉彦
原作:秘田余四郎
出演者:和田浩治・清水まゆみ・森川信・初井言栄・刈屋ヒデ子・星ナオミ・藤村有弘・青木富夫・金子信雄・藤岡重慶・杉狂児・二本柳寛・近藤宏・久松洪介・島倉千代子・井上ひろし
製作年:1961年
感想: 無鉄砲な学生と旅回りと興行師と香具師が絡む。
ひと夏の学生と旅一座の娘の出会いを描く。
妙に香具師と学生が気が合うのが不思議だ。
(2016/11/06)
- 東京家族
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2012年5月に瀬戸内海の小島から平山周吉(橋爪功)と妻・とみこ(吉行和子)が子供に会うため東京へ来るが、次男・昌次(妻夫木聡)は品川駅に行かず東京駅へ行った。
周吉らはタクシーで郊外で開業医の長男・幸一(西村雅彦)の家へ向い、長女・滋子(中嶋朋子)は昌次に呆れ、幸一の妻・文子(夏川結衣)は支度に忙しく、周吉ととみこが着き孫・実(柴田龍一郎)と勇(丸山歩夢)に会うが塾に出かけ、昌次が戻り家族で夕食を囲み、とみこに島のユキ(荒川ちか)から電話があった。
日曜日に幸一は勇と両親と横浜へ行く予定だが急な往診になり、周吉ととみこは滋子の家に行くが美容院を経営する滋子は忙しく夫・庫造(林家正蔵)が相手をし周吉を駅前の温泉へ連れ出した。
滋子に頼まれて、翌日に昌次は両親を東京の遊覧バスで案内するが、徹夜で疲れ居眠りして、鰻屋で周吉は舞台美術の仕事の昌次に将来を問うが、理解できなかった。
滋子は幸一と両親を横浜のホテルに泊める事にし、周吉ととみこは横浜のホテルで外を眺めているだけで、周吉は夜の観覧車を見て結婚前に2人で観た映画を思い出し、ホテルで寝むれず周吉ととみこは島に帰る相談をして2泊の予定を切り上げ帰ったが、滋子は商店街の飲み会で家が開いていないと言い、周吉は同郷の友人・沼田(小林稔侍)へ、とみこは昌次のアパートへ行くことにした。
周吉は沼田と亡き服部のアパートで妻・服部京子(茅島成美)に会い母が陸前高田で地震で死んだと聞いた。
とみこが来ると聞いた昌次は母に紹介しようと恋人・間宮紀子(蒼井優)を呼び、母親の手料理を食べ片づいていると言われ、紀子が来てとみこに紹介した。
周吉は沼田と、かよ(風吹ジュン)の居酒屋で飲み、沼田は息子が出来損ないと言い宿泊を断わり泥酔し周囲に迷惑をかけた。
紀子は帰り、とみこは昌次の家に泊まり、周吉に直接に話す様にいい、昌次はボランティア先の福島の被災地で会いプロポーズしたととみこに打ち明け、翌朝に紀子が来て昌次は既に出かけとみこは紀子は既に知っていて、おおらかな性格が好きで、とみこは昌次に内緒で金を紀子に預けた。
<以下、隠し字>
周吉は幸一の家に戻り、滋子が電話で周吉が酔っ払い喧嘩したと言い、とみこが機嫌良く帰り昌次は安心と言うが突然倒れ救急車で入院し、滋子と庫造は忙しく、紀子は昌次から連絡を受け、夜に滋子と幸一が来て、幸一は周吉と滋子に悪いと伝えた。
夜遅く昌次が来ると一目会いたいと紀子が待ち、とみこを見ると駄目と聞かされ皆に紀子の事を話し、翌朝にとみこが死んだ。
周吉に幸一が今後を相談し、遺骨を持ち周吉と昌次と紀子が島に戻り、紀子は昌次に周吉が黙り心配と言い、家族が集まり葬式が行われた。
紀子とユキは話し帰り、幸一は周吉の世話を心配するが周吉は不要と言い、幸一と滋子夫婦はその日に帰り、昌次と紀子は残ったがその後帰る時に紀子から周吉に伝えると、周吉は紀子に感謝を述べとみこの時計を形見に渡し昌次の嫁になる事を頼んだ。
周吉は島の暮らしに戻り・・・・・。
監督:山田洋次
脚本:山田洋次・平松恵美子
出演者:橋爪功・吉行和子・西村雅彦・夏川結衣・中嶋朋子・九代目林家正蔵・妻夫木聡・蒼井優・小林稔侍・風吹ジュン・茅島成美・柴田龍一郎・丸山歩夢・荒川ちか
制作年:2013年
感想: 小津安二郎「東京物語」がモチーフ。
都会と島の生活の違い。
そして、東京も色々な生活がある。
(2016/11/16)
- 長州ファイブ
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尊王攘夷の気運の1862年、高杉晋平(寺島進)は品川御殿山に建設中のイギリス公使館の焼き討ち行った、その中には長州の若き志士である山尾庸三(松田龍平)・志道聞多(北村有起哉)・伊藤俊輔(三浦アキフミ)等がいた。
彼らは佐久間象山(泉谷しげる)から西欧列強から日本を守る為には敵から多くを学ぶべきと言われ、イギリスへ渡る事を決意した。
海外渡航は幕府に禁じられていたが、志道は長州藩主・毛利敬親(榎木孝明)から黙認と援助を取りつけ、航海術と英語に優れた野村弥吉(山下徹大)を誘い、村田蔵六(原田大二郎)から不足する費用を工面し、噂を聞いた遠藤謹助(前田倫良)を加えた5人は密航の準備をした。
山尾は目的には侍を捨てる覚悟がいると言い皆が髷を切り落とし、死罪覚悟で帆船に乗り込み、長く厳しい航海の末にロンドンに到着した。
ロンドンで、驚異的な繁栄の文明都市の光景に驚いた5人で、ウィリアム博士夫妻の世話になり、昼は各地の視察や大学の授業や英字新聞を読み、イングランド銀行で紙幣の印刷に目を見張り、鉄道に驚きそれぞれが興味を持つ知識と文化を学んだ。
貧富の差も見たが、ある日のタイムズ紙に長州藩と薩摩藩の攘夷行動とそれへの反撃として欧米諸国連合が日本本土への上陸作戦の記事を見つけた伊藤と志道は、日本に戻り短絡的な攘夷論を正すことが先決と考えた、意見が別れたが2人が戻ると決め、残る3人に初めの目的をまかせて帰国した。
<以下、隠し字>
2人を見送った山尾たちだが、翌年に紙幣印刷を学ぶ遠藤が病に倒れたが夢を語り、野村は鉄道を学び、山尾は造船に興味があった。
薩摩から留学生が来て、欧米諸国との戦いを責めあうが話し合い、伊藤と志道の事を話し山尾は次第に日本国家を思う様になったと言い、薩摩の留学生から金を送られた。
山尾は工業都市グラスゴーで働きながら技術を学び、そこで手話をみてエミリーと会い手話を学び生きたる機械になると言った。
山尾はエミリーが男らに襲われるのを助け、エミリーの故郷に行くが、まもなく日本に帰る事を伝えた。
山尾は日本に工業はないが人を育てればそれらが工業を興すと考え、去る日に山尾は技術者こそが革命家と言われ送られたがエミリーは「文明国でも2つの人がいる」との手紙を残し去っていた。
時代は明治になり、5人はそれぞれの分野で貢献した。
監督:五十嵐匠
脚本:五十嵐匠
出演者:松田龍平・山下徹大・北村有起哉・三浦アキフミ・前田倫良・原田大二郎・榎本孝明・寺島進・泉谷しげる
制作年:2006年
感想: 明治に各分野で貢献した5人が幕末に英国に密航した話しです。
そこで何を見て、学びどのような手段を選んだか。
(2016/11/16)
- わたし出すわ
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東京から故郷に戻った・山吹摩耶(小雪)は引越業者(富川一人・鈴木亮平)に祝儀10万円を渡し、お金で思い出を作ってと告げた。
摩耶は、高校同級生の市電運転手・道上保(井坂俊哉)と再会し世界の路面電車めぐりが夢の彼に摩耶はお金を出す言うと、金塊が投げ込まれたかと聞くが、後日に道上と道上かえで(小山田サユリ)に金が届いた。
魚住サキ(黒谷友香)が玉の輿だが、夫・魚住豪(原隆仁)が急死し、通夜で同級生らが顔を合わせ、川上孝(山中崇)の家で摩耶は母・川上たみ(藤田弓子)と会い、故障のマラソンランナーの川上に大野医師(入江雅人)に聞いた治療費を提供した。
平場さくら(小池栄子)に摩耶は冷蔵庫と、消費者金融の夫・まさる(ピエール瀧)の箱庭協会長就任資金を提供し、神林多恵(加藤治子)を継いで新会長になった。
摩耶は病院で寝たきりの母(天光眞弓)がいた。
摩耶は養魚試験場の保利満(小澤征悦)を訪れ、保利は摩耶に資金提供を求め対処を心配され、かえでは金を使い道上はレポートを頼まれ、治療成功の川上に摩耶は会った。
保利が中国系美女(趙淳)とホテルで会うと、摩耶が女を追い返しマジック師・ジョー(林剛史)を呼び、溝口雅也(仲村トオル)が摩耶に警告し、木下コーチ(吉増裕士)は川上の治療費提供者を公表せず、さくらも順調と言い、溝口が株の話しをし、サキは引越してクラブで働き、かえではマックス(一太郎)と遊び道上がかえでに文句を言い、摩耶に事情を話した。
摩耶を尾行してきたサキに大金の出所を聞かれ、自分のアパートで摩耶は押入れから5個の金塊を渡し、病院で寝たきりの母を見舞い、川上たみを訪ね食事をしていると川上が帰り、摩耶はラジオの株価放送を聞きたみに教えた。
<以下、隠し字>
サキはクラブで商社員・天草大二郎(袴田吉彦)と会い、サキが牧場で死体で見つかり葬式で同級生が集まり、保利は金を返すと言い、摩耶を山東刑事(武田義晴)と草笛刑事(小川岳男)が来て部屋を捜査するが、かえでが来て襲い逮捕され、道上が出発し、摩耶に溝口が来て組もうと言った。
摩耶は、さくらからくじが当たり金塊事件は自分と聞き、テレビでサキの犯人が見つかり、保利が東京に行くと言い、病院で寝たきりの母に会うと摩耶と話し始めありがとうと言い医者が見守った。
監督:森田芳光
脚本:森田芳光
出演者:小雪・黒谷友香・井坂俊哉・山中崇・小池栄子・ピエール瀧・小澤征悦・仲村トオル・天光眞弓・原隆仁・大塚和彦・富川一人・鈴木亮平・趙淳・小山田サユリ・藤田弓子・入江雅人・加藤治子・林剛史・吉増裕士・永島敏行・一太郎・袴田吉彦・武田義晴・小川岳男
制作年:2009年
感想: 金の価値観は人で異なる。
その用途も意味も同様。
摩耶の金の作り方は判る様に描いている。
(2016/11/26)
- 瞬 またたき
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足を引きずった園田泉美(北川景子)は河野淳一(岡田将生)の夢を見るが事故から2月経つが最期の記憶が想い出せなく、担当医師・小木啓介(田口トモロヲ)は無理に思い出さない様に言った。
自動車工場の父・園田登(史朗)や兄・ツカサ(深水元基)は心配し、花屋の伯母・堀川早紀(清水美沙)で泉美は働き、ペンキ塗りのトラブルで淳一と会い交際が始り春にバイクで2人が交通事故にあい病院で目覚めた泉美は1人生き残り最期の記憶を失った事を思いだした。
貧血で倒れた泉美は兄から淳一の葬式での母・河野沙恵子(永島暎子)の様子を聞き、精密検査を受け、入院患者(ジョニー吉長)から話しかけられ、通院の弁護士・桐野真希子(大塚寧々)は桐野涼子(千崎若菜)の名をつぶやいた。
泉美は真希子を度々訪ね、淳一の事故の調査を頼み、真希子は故郷に残した妹・涼子を想い出し、泉美と協力し運ばれた病院に行き担当医師(森下能幸)から2人の搬送の様子を聞き、下平巡査(徳井優)から事故現場の状況を聞き、バイクは正面衝突の為に泉美が無事かも知れなく、救命は淳一の心拍があると言ったと聞いた。
<以下、隠し字>
真希子は淳一の死亡解剖結果を調べ巡査の話しと矛盾があった、しばらくして真希子からその父の暴力と妹の傷跡を知り、泉美は小樽の涼子に会い恨んでいなく真希子に会いたいと言ったと伝えた。
泉美は淳一の母・沙恵子から手紙とハンカチが届き淳一をハンカチで助けようとした書いてあり、泉美は真希子と現場へのルートを辿り、現場でハンカチから記憶が戻り淳一が泉美を助けようとした事や気を失うまでの自分の行動や淳一の言葉を想い出した。
泉美は出雲へ行き沙恵子に会い・・・、老婦人(菅井きん)が話しかけ・・・・。
監督:磯村一路
脚本:磯村一路
原作:河原れん
出演者:北川景子・大塚寧々・岡田将生・永島暎子・深水元基・千崎若菜・清水美沙・田口トモロヲ・徳井優・森下能幸・ジョニー吉長・菅井きん・史朗
制作年:2010年
感想: 記憶障害テーマ。
何が記憶を押さえていたのか。
何が謎を作ったのか。
(2016/11/26)