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鑑賞日記(2015/10)

大奥絵巻

11代将軍家斉(田村高廣)はお阿紀(佐久間良子)と浪路(時美沙)の舞を見て、お褥を若年寄・浅岡(淡島千景)の部屋子・お阿紀を望み、お阿紀は浅岡の義理の妹で野心をふくらませ、大奥一の権力者大年寄・松島(三益愛子)は御台所・萩乃(桜町弘子)の方は30歳を迎えるとお褥辞退と言い、町家育ちのお阿紀に家斉は優しく野の花を感じた。
松島方の中頭・飛鳥井(宮園純子)は松島と若年寄・藤尾(木暮実千代)に人形の様で妙心(荒木道子)は手付けを言い、萩乃と松島らは湯殿まで入ったとお阿紀を責め、松島が浅岡の額を扇子で打ち、見た家斉は松島を免職し浅岡に大年寄の職を与えた。
その年の江戸祭りの夜に、家斉とお阿紀は忍び姿で城を抜け祭の夜を楽しみ、お阿紀は将軍の身分を越えた愛で幸せを感じた、家斉とお阿紀と浅岡は和泉屋の庭で父と妹・お町(大原麗子)に会い、飛鳥井が見張っていると判った。
松島と藤尾と萩乃は将軍と会った妹・お町を生証人に大奥に呼び出し誓詞を読ませ飛鳥井に会わせ忍びを聞きだそうとし、浅岡はお町の大奥入りを責め、女形・中村紅雀(嵐徳三郎)に飛鳥井との関係を聞いた。
萩乃はお町に将軍の忍びを聞くが答えず、妙心が飛鳥井と紅雀の仲を見つけたと報告し浅岡は不義密通で飛鳥井を責めついに狂い自害し、浅岡は紅雀を長持ちに入れ殺害したが、お阿紀には八重(野添ひとみ)に大奥の権力争いが耐えられずお町に謝り、聞いた浅岡も詫び、将軍がお阿紀に会いに来て星祭りを過ごした。
<以下、隠し字>
萩乃と松島と藤尾は怒り、お町に尋ね拷問を加えたが黙したままで、浅岡はお町から事実露顕を防ぐためにお町を殺そうとしたがお町の悲鳴を聞いたお阿紀は駆けつけて、浅岡を懐剣で刺し、浅岡はお阿紀に自害と告げて死んだ。
松島は上臈に大年寄に藤尾が出世し、お町は浅岡殺しの罪で捕えられ、萩乃は家斉にお阿紀を罰する要求したが家斉は認めず、お阿紀は自身の罪と言ったが認められなかった。
お阿紀はお町に父・和泉屋は家を取潰されて甲府に所払いになったと告げ、こっそり父へ逃がし、お阿紀は萩乃より贈られた南蛮酒を毒と知って飲み将軍の寝所に行き果てた。


監督:山下耕作
脚本:成澤昌茂
出演者:佐久間良子・淡島千景・大原麗子・三益愛子・桜町弘子・木暮実千代・野添ひとみ・白木マリ・宮園純子・荒木雅子・阿井美千子・時美沙・嵐徳三郎・田村高廣
製作年:1968年


感想: 異なる夢を持った三姉妹が大奥に上がった。
そこでは、生きられない夢があった。
大奥で果たせぬ、夢を妹に託す。
(2015/10/03)

鑓の権三

出雲の松江藩の表小姓・笹野権三(郷ひろみ)は器量も槍さばさも茶の道も良く、川側伴之丞(火野正平)の妹・お雪(田中美佐子)と乳母(加藤治子)に会い早い祝言を迫られるが性急に進める気はなかった。
伴之丞の文を茶道の師・浅香市之進(津村隆)の妻・おさゐ(岩下志麻)が受け取り、舅・岩本忠太兵衛(大滝秀治)とおさゐの弟・甚平(河原崎長一郎)が来ておさゐの息子・虎次郎(嶋英二)と娘・お菊(水島かおり)が挨拶し、武芸と茶道を話した。
伴之丞の屋敷で権三と文右衛門(竹中直人)らが茶を立てお雪と乳母が世話をし、伴之丞がおさゐを訪ね言い寄るが避け、権三はお雪と契り帯を贈られ、江戸から主君に御世継が誕生したと吉報が届き忠太兵衛が権三と伴之丞に国許で近隣の諸候を招き振まいの馳走の真の台子の茶の湯を告げ、浅香市之進が江戸詰で両人の1人が饗応の真の台子を勤める事になった。
伴之丞とお雪は権三の事で言い争い、権三は遊郭で遊び、おさゐはお菊に茶を教え身なりも直しお杉(久保田靖子)が褒め、おさゐはお菊を権三に添わせたいと言い、権三が忠太兵衛を訪ね留守でおさゐを訪ね真の台子の伝授方を願った。
おさゐは娘・お菊を貰う事を権三に頼み、婿なら伝授可と言うと権三は承諾し誓言を述べた、権三と入れちがいに浅香家を訪れたお雪の乳母は知らず下女・萬(神保共子)におさゐに権三とお雪の関係を話し仲人を頼みおさゐは聞いた。
忠太兵衛が市之進の頼みとおさゐに権三への真の台子の伝授を告げ、おさゐはお雪を嫉妬し権三も恨み、その夜おさゐを訪ねて伝授の巻物を見た権三は、権三とお雪の紋所の帯をみて嫉妬し、伴之丞と下男・波介(不破万作)が庭に忍び込み、おさゐはお雪の事を責め帯を庭先に放り出し、伴之丞が拾い不義密通を忠太兵衛に知らせると去った。
権三は言い訳出来ず自害をはかるがおさゐは止めたが、世間と夫への申訳も立たないと悟り市之進を助ける為に討たれる事を権三に頼み互いに夫婦と呼び、伴之丞は言いふらし事件を甚平は知り屋敷に行き、権三とおさゐは屋敷を抜け逃れ、伴之丞一家も逃れた。
帰国した市之進は息子・虎次郎を茶道の修業に出し菊と妹・お捨(浅川奈月)とおさゐの荷物を忠太兵衛と女房(三宅邦子)の家に返し、甚平は伴之丞一家を追い、市之進は忠太兵衛に妻敵討ちを告げ、甚平は戻り同行を言い断られるが伴之丞の首を見せ、市之進は甚平と旅に出た。
<以下、隠し字>
おさゐと権三は逃げて京都に着き、権三は不義者として市之進に斬られる覚悟だがおさゐは逃げ延びたいと考え、権三は市之進の面目のためと拘り、おさゐは夫婦の契りを望み宿で愛しあった。
市之進と甚平は伏見で二手に分かれ、権三は道具屋の主人(浜村純)に刀を売り、甚平がおさゐと権三を見つけ市之進に知らせ、宇治の川岸で船頭(小沢昭一)から様子を聞き、おさゐと権三は船から上がり市之進に討たれる覚悟を確かめ、橋の上で市之進と甚平に出会い、権三は形ばかりの立ち合いで市之進に討たれ、おさゐも討たれた。
浅香家で虎次郎が忠太兵衛とお菊に茶を立てた。


監督:篠田正浩
脚本:富岡多恵子
原作:近松門左衛門
出演者:郷ひろみ・岩下志麻・火野正平・田中美佐子・加藤治子・津村隆・水島かおり・嶋英二・浅川奈月・大滝秀治・三宅邦子・河原崎長一郎・神保共子・久保田靖子・浜村純・不破万作・竹中直人・小沢昭一・小船秋夫
製作年:1986年


感想: 近松の心中物。
覚えのない事とも、身から出た錆とも言える。
参勤交代時には度々起きるという言葉が怖い。
(2015/10/03)

路傍の石

第一部
明治30年代、小学生・愛川吾一(片山明彦)は優等生で、教師・次野立夫(小杉勇)は期待するが貧しく中学へ進学できなかった。
家が貧しいのは、壮士くずれの父・庄吾(山本礼三郎)が働かず家を長く留守にし、やつれた母・おれん(瀧花久子)は内職を行い、近所の稲葉屋黒子泰吉(井染四郎)と母・おせい(吉田一子)の世話を受けるが、同情する男は退けていた。
吾一は母の内職を手伝うが失敗し母がやり直し謝った、吾一は仲間と遊び優等生の少女からも呼ばれ、自慢話をし吾一も見栄をはり仕方なく鉄橋で危険な事をし、次野は無茶をした吾一を叱り、人生は生きる事と言い中学に行けと言いその気になった。
母は稲葉屋泰吉に相談に行くが、家に帰ってきた夫に学費を出すという稲葉屋泰吉との世話を断り、話は無くなった。
吾一は小学校を出て同級生・福谷麻太郎(三島鉄男)の父親の呉服屋・伊勢屋喜兵衛(吉井莞象)・お糸(三井智恵子)の店に住込みで奉公に行き、名を五助と呼ばれ友達で無くなり両手をついて挨拶する事から仕事がはじまり、同級生や少女・さきが主家の息子と娘になった。
あきんどとして修行を求められ、人をさげすむ挨拶を直す事から仕込まれた。
吾一は朝早く起こされ、皆から五助と呼ばれ沢山の仕事に忙殺され、主家の娘や息子にも使われ、使いに出ると元同級の中学生を避けた。
吾一は麻太郎から呼ばれ、中学の問題をやらされ他の仕事をしながら考え、宿題を頼まれる様になり教科書を借りるようになり、店が棚卸しで忙しく吾一は宿題をする暇がなかったが、仕事中に呼び出され吾一は主家の息子の中学生の宿題をする事になった。
主家の番頭・忠助(見明凡太郎)や先輩は不満だが、吾一は時間があれば勉強した。
母が過労で倒れ、吾一は久しぶりに会うが、戻った時に死んだ知らせが入り戻るが父を見て家に入らなかった。
<以下、隠し字>
向上心の旺盛な吾一は伊勢屋でもてあまされ行商人に渡され、東京の父の所へ送られた。東京に漸く着くが、家に父はおらず父の女らしい女性・久美田住江(沢村貞子)は行商人と言い合いになり、妹・久美田加津子(松平富美子)と下宿屋をやり梅原一郎(潮万太郎)ら大学生がいて、吾一はこき使われた。
勉強したいと言う吾一を2人は馬鹿にするが、栗村鏡造(須田大三)は吾一に絵を見せ声を出す絵があると言い苦労から生まれると言い2人で丼を食べた。
女たちが勉強しながらランプのホヤを磨く吾一をバカにすると、吾一は立ち上りホヤを庭にたたきつけ割って、堂々と東京の街のほうへ出て行った。


監督:田坂具隆
脚本:荒牧芳郎
原作:山本有三
出演者:片山明彦・小杉勇・山本礼三郎・滝花久子・三島鉄男・井染四郎・沢村貞子・松平富美子・吉井莞象・見明凡太郎・三井智恵子・吉田一子・潮万太郎・須田大三
製作年:1938年


感想: 日本映画創生期の作品です。
雑音で聞きにくいが、有名な作品なので筋は何とか追える。
既に今でも標準の時間なのが驚きます。
(2015/10/13)

スワロウテイル

円が強かった頃移民は「円都」と呼ぶが日本人は「円盗」と呼んだ。
娼婦の母・ユリコ(藤井かほり)を亡くした少女(鴨川寿枝)はグリコ(チャラ)に引き取られ、グリコは歌手を夢見て「円都」に来た「円盗」で2人の兄と生き別れになり娼婦で生きてきた。
グリコがアゲハ(伊藤歩)と名ずけた少女は、パンク男(光石研)相手商売の「円盗」のフェイホン(三上博史)やラン(渡部篤郎)らのなんでも屋「青空」で働き始め、グリコは「円盗」の集まりで歌い店の名刺をくばりアゲハと帰り、フェイホンは雨が降ると壊れた傘を売った。
アゲハは隣室の元ボクサー・アーロウ(シーク/マハメッド/ベイ)に語りかけられ手品を見せ、グリコの客・須藤寛治(塩見三省)に襲われたがアーロウに助けを求め死んだ須藤を埋める時、腹の割れ目から「マイ・ウェイ」の録音カセットテープを発見した。
葛飾(渡辺哲)は中国マフィアのリーダー・リャンキ(江口洋介)とワン(翁華栄)に須藤が持ち逃げした偽造一万円札のデータが入ったカセットテープを探していると言うが殺された。
アゲハはアーロウからボクシングを習い、ランはシェンメイ(山口智子)からリャンキの情報を知りテープの正体をつきとめ、千円札を一万円に変え紙の金を掘り当て、直ぐに偽造紙幣は広まり「青空」を引き払ったフェイホンたちは店を買い浅川(武発太郎)がオーナーで来てライヴハウス「イェンタウンクラブ」を始めグリコは評判になった。
楠木(鈴木慶一)や星野(洞口依子)やデイブ(ケント/フリック)がメジャー契約するなら日本人になれと言い、マネジャーを強制送還しようとした。
ある日、アゲハはホァン(小橋賢児)が見つけた覚醒剤で意識不明になり通りかかったリャンキに連れられ阿片街の医者(ミッキー/カーチス)で命は助かり、リャンキがグリコの兄と知った。
<以下、隠し字>
フェイホンとグリコを離そうとした星野はフェイホンの密入国を密告し街に戻り身を引いて手切れ金を受け取り、バンドのメンバーは怒りイェンタウンクラブは閉鎖になり、アゲハは阿片街の医者からアゲハ蝶のタトゥーを入れ再び偽札を作るため「青空」のランを訪れ、店の権利と別れた仲間の気持ちを取り戻そうとした。
ジャーナリスト・鈴木野(桃井かおり)をグリコの娼婦仲間・レイコ(大塚寧々)がネタを売りに訪れ、須藤の死のいきさつでリャンキの手下・マオフウ(アンディ/ホイ)はグリコを追いつめた。
フェイホンはグリコの救出途中で偽札作り犯人と間違われ逮捕され、「青空」に逃げたグリコはマオフウらに追われるが、ランがマオフウたちを全滅させた。
アゲハはライヴハウスを買い戻そうとしたが断られ、警察・亀和田(北見敏之)はフェイホンを拷問し殺し、グリコとアゲハはフェイホンの遺体を葬り、大金も灰にした。
アゲハはリャンキと偶然会い、テープを渡し・・・・。


監督:岩井俊二
脚本:岩井俊二
原作:岩井俊二
出演者:三上博史・チャラ・伊藤歩・江口洋介・アンディ/ホイ・渡部篤郎・大塚寧々・山口智子・渡辺哲・洞口依子・翁華栄・武発太郎・塩見三省・鈴木慶一・シーク/マハメッド/ベイ・小橋賢児・藤井かほり・ケント/フリック・光石研・鴨川寿枝・ミッキー/カーチス・桃井かおり・北見敏之・
製作年:1996年


感想: アゲハは仲間を求め、グリコは夢を求めた。
他の者は何を求めたか、故郷か金か?。
記憶か未来か?。
(2015/10/13)

バルトの楽園

1914年に始まった第1次世界大戦で中国・青島を日本はハインリッヒ総督(ブルーノ/ガンツ)の徹底抗戦意向も通ぜず攻略しドイツ兵4700人は捕虜で日本国内の12ヶ所の俘虜収容所に送らるが、俘虜委員会で多田少将(泉谷しげる)・南郷巌中佐(板東英二)らは扱い切れないと言い、久留米では南郷が高圧的に対応し騒ぎや脱走が起き、もめ事が絶えず俘虜収容所は少なくなり徳島県鳴門市に送られた。
鳴門の板東俘虜収容所では、松江豊寿所長(松平健)が地元民と捕虜の融和を行い捕虜のオーケストラ活動やパン焼きや印刷も出来ソーセージやビールを飲む事もあり、松江はハインリッヒに久留米からの捕虜の到着を知らせた。
松江は高木繁(國村隼)から様子を聞かれ、ヘルマン/ラーケ(コスティア/ウルマン)は収容所内を見て廻り外出許可で外も見た。
脱走が起き伊東光康(阿部寛)や高木に松江は自分らで探すと言い、すゑ(市原悦子)は怪我した捕虜・カルル(オリバー/ブーツ)を介抱したえ(中島ひろ子)と会い自ら収容所に戻り、パン職人と知った松江所長はパン焼き手伝いを任せ、捕虜は自由な行動と地元民との交遊を認める松江所長にひかれて行った。
陸軍省で島田中佐(勝野洋)や多田少将は会津出身の松江を批判し、昔の父・松江久平(三船史郎)や子供時代を思い出したが、妻・歌子(高島礼子)が迎え励ました。
松江を伊東が尋ね軍人らしく生きたいというが、松江は経費削減対策を語り、山を買って開墾を始め、捕虜は忙しくなるが不満はなかった。
広瀬町長(徳井優)らは俘虜収容所の物産店を考えるが、伊東は高木に危険と反対した。日本とドイツの混血少女・志を(大後寿々花)が、俘虜収容所の松江にドイツ人の父を探しにきて松江が預かり、調査で父は戦死で父の形見のロケットを渡され泣き崩れた。
<以下、隠し字>
捕虜が作った製品や菓子、演奏や曲芸の世界でも珍しい「俘虜製作品博覧会」が開催され、ドイツ菓子職人のカルルと志をの間に親子の様な交流が出来た。
1918年11月11日、第1次世界大戦はドイツ敗北で終った。
松江は歌子と語り、馬丁宇松(平田満)は息子の遺影に報告し、ハインリッヒ総督が自殺未遂をおこすが命は助かり松江は新聞発行者に続ける様に言い、ハインリッヒに松江は会津人死と生き残り者の開拓地での苦労と誇りを語った。
翌年敗戦調印で、松江は捕虜の関係は終わったと語り、終戦で解放されたドイツ人たちは松江所長や地元民への感謝で日本で初めてベートーヴェンの「第九」の演奏をエンゲルを中心にオルガンを使い計画した。
カルルが松江を尋ね宇松に殴られるが、日本に残り志を引き取りたいと言い、歌子が宇松に志をの許しを頼んだ。
子供は教師のドイツ人に別れを告げ、山の作業を終えた日にヘルマンは行列を外れ、マツ(中山忍)に会い別れを告げ、志をはカルルの元に行くと歌子に言った。
「第九」の演奏会でハインリッヒは松江に愛用のステッキを贈り、演奏が始まり日本人とドイツ人の間に一体感が生まれ、様々な人々の想いを乗せて「第九」は合唱に入り大団円を迎えた・・・・・・。


監督:出目昌伸
脚本:古田求
出演者:松平健・オリバー/ブーツ・高島礼子・大後寿々花・ブルーノ/ガンツ・泉谷しげる・板東英二・國村隼・コスティア/ウルマン・阿部寛・市原悦子・中山忍・勝野洋・三船史郎・平田満・中島ひろ子
製作年:2006年


感想: 一つの国の中にもまた地方と色々な考えがあり、考えの違いがある。
それを越えるのは易しくないが、近づく事は可能だと映画は語る。
それが初めての事を実現させる事に繋がる。
(2015/10/23)

CMタイム

広告代理店電報堂社員・三上等(豊原功補)が、スポンサーのタイガードリンクに対して、新商品「9」のCMに演歌歌手・城之内つばめ(黒木瞳)とヒップホップスター・のレオナルド八田(加藤和樹)と時代劇俳優・大菩薩金五郎(中村嘉葎雄)の3人を起用して、それぞれが3つの事をすると9になるプランを提案し、しかもベートーベンの第九を使用する、城之内つばめの大ファンである宣伝部部長・高木(モト冬樹)はそのプランを採用した、三上はリサーチ済みだった。
撮影は大晦日の早朝で、タイガードリンク・西課長や赤白歌合戦に出場出来なかったつばめが来て、スタジオスタッフ・速水と来た八田を佐藤真理(本仮屋ユイカ)は外部人と間違え、中島(寿大聡)が演出を説明しかけ、金五郎とつばめが過去の因縁で犬猿の仲で付き人は費用と高木がファンと説得し、高木部長に取り込むためにつばめは親しくした。
葵(鈴木蘭々)が八田を追ってきて経歴詐称やらだが無理にやる気を出させたが、真理が聞き落とした数珠を拾い、事務所社長・矢板(中島史恵)が八田を新興宗教の広告塔に使った問題が判るが先送りし、監督・岩木が来て金五郎とつばめとが早速昔の事を言い合い八田が加わった。
グリーンバックで撮影し後日に城の背景を付けると説明するが、演出意図が判らずニューヨークに変える事になり、金五郎が妥協し、桜背景はつばめ反対で椿に変わった。
<以下、隠し字>
真理が弁当を注文すると三上は2種類が常識と言い、撮影が始まるとだれが中央かで揉めて三方カメラで写し、金五郎は第九を歌えず、歌詞が変わった。
矢板が来て八田がピーマンアレルギーで弁当問題が起きて差し替えになり、撮影が再開しても八田は落ち込んだままで、金五郎に巻きが入り疲れて倒れ落ち込んだ。
八田の新興宗教問題は、社長と葵の争いで広告塔から降りて終わるが、時間が不足し揉めると監督が降板し速水が監督で勧める事になるが、金五郎とつばめは互いにぼやきあい過去を語り、やめるつもりのつばめに金五郎は歌を続ける様に言った。
つばめは引退記者会見を中止して撮影が再開しロングバージョンの撮影が終了した。 そして、・・・・。


監督:久保田誠二
脚本:久保田誠二
出演者:黒木瞳・豊原功補・加藤和樹・中村嘉葎雄・本仮屋ユイカ・モト冬樹・寿大聡・鈴木蘭々・松田賢二・須賀貴匡・渡辺健・中島史恵
製作年:2012年


感想: 時間の割りに中身が濃く感じる構成だ。
コメディよりパロディ色が濃い。
一部はありそうにも見える。
(2015/10/23)

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