鑑賞日記(2015/06)
- 清作の妻
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明治35年17才のお兼(若尾文子)は村八分で病身の父の一家の生計の為に、60才を越えた隠居(殿山泰司)に囲われたが隠居が死に、隠居の息子(杉田康)とその妻(穂高のり子)は遺言の千円をお兼に渡し家に戻し縁を切った。
お兼の父が死に千円を持った母・お牧(清川玉枝)は、村八分の村に帰りお兼も戻り放心した日を送った。
お品(紺野ユカ)は模範青年・清作(田村高廣)が除隊で帰ると言い、村はお祭り騒ぎで迎えるが村八分のお兼らには無関係で、清作は母・お雪(星川黎子)に挨拶し、清作は貯えた金で鐘を持ち帰り村人を起こす鐘を鳴らした。
お兼の母・お牧の急病に、清作が医者に運ぶが死に、お牧の葬式も清作の尽力で行いその事でお兼と清作は愛しあい、お兼は遠縁の兵助(小沢昭一)を呼び暮らし、お兼と清作は度々会い、清作はお雪にお兼との結婚を言い家を出てお兼の家に入った。
お兼は清作と野良仕事に精を出し過ごしたが、日露戦争が起きて清作は召集され、お兼は村人から冷やかな目の中で孤独に暮らしたが、清作は特攻隊で名誉の負傷を受けて送還された。
英雄となった清作だが、お兼は村人に疎外されたが2人は周囲にめげず過ごし、お兼は傷が大きいと軍に戻らない陰口を聞き、直ぐに清作は傷が治り戦場に帰る時が来て挨拶にまわり祝賀会に出たが、出発間際にお兼は五寸釘で清作の両眼を刺した。
<以下、隠し字>
清作は両目が見えなくなり憲兵曹長(成田三樹夫)は軍法会議に掛けると言い、清作は名誉がつぶれたと怒り、お兼は裁判で懲役2年になり、売国奴よばわりだが無罪になった清作はお兼の家に移った。
日露戦争が終りお兼は出所し、清作は村長(潮万太郎)やお品の父(高村栄一)やお品の兄(仲村隆)に女房・お兼の事は自分が決めると言い、帰ったお兼を殺せず1人待つ孤独が判ったと言い、村人に責められるが村に残り2人で畑仕事を行った。
監督:増村保造
脚本:新藤兼人
原作:吉田絃二郎
出演者:若尾文子・田村高廣・小沢昭一・紺野ユカ・成田三樹夫・殿山泰司・穂高のり子・星川黎子・杉田康・仲村隆・潮万太郎・清川玉枝・高村栄一
制作年:1965年
感想: モノクロ・ワイド画面。
産まれてから貧しく孤独なヒロインが道を開けるか。
当時ならずともどこかに似た村八分の考え方はあるだろう。
(2015/06/05)
- 女のみづうみ
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水木宮子(岡田茉莉子)は北野(早川保)と情事を行い、ある日に自分の裸体を北野に撮らせたがフィルムが入ったバッグを帰り道で暴漢に奪われた。
夫・有造(芦田伸介)が息子を連れて会社に行った後に、北野が来てフィルムを取られた事情を話すと男から脅迫電話がかかり宮子を1人で片山津に呼び出した。
宮子はネガ・フィルム欲しさに男の指示通りに列車に乗り北野が見送った、北野は愛人の町枝(夏圭子)から水木宮子との仲を怪しまれた。
宮子の乗った列車は脱線事故で小松に止まり、不安で待つ彼女に北野後の列車で追ってきて2人で旅をして町の旅館の泊まった。
北野は町で脅迫の主と思われる桜井銀平(露口茂)を見つけ、桜井は写真屋にフィルムの現像を頼み、そこはヌード撮影会も行っていた、後日に写真屋は勝手に焼き増しして、全ててと偽り写真とネガを桜井に渡した。
宮子と北野は町で桜井を見かけ、旅館に戻ると北野の愛人・町枝が来ていて宮子を遊び相手と言い、宮子は写真屋へかけあいに行くと主人は返した後と断り、焼き増しの写真を見せ脅し多くを要求された。
宮子は桜井と砂丘で会い、写真の宮子に恋をしたと言われたが、ネガ・フィルムを取戻す為に桜井と伴にバスで出かけ、廃船がある海岸で映画撮影隊と会い、撮影を眺めた。 <以下、隠し字>
桜井と宮子は廃船の中で情事にふけ、旅館に戻っても同様だった、桜井と宮子は海岸に行き、宮子は桜井を崖から突き落しフィルムを処分した。
宮子は北野から事情を聞いて夫に会い、問題は終わったと言って汽車で帰るが、桜井を見つけ追いフィルムは無くても自分は生きていると言われ、宮子は突き落としたが本当は好きで殺す気は無かったと言った。
監督:吉田喜重
脚本:石堂淑朗・大野靖子・吉田喜重
原作:川端康成「みづうみ」
出演者:岡田茉莉子・芦田伸介・早川保・露口茂・夏圭子
製作年:1966年
感想: モノクロワイド画面。
淡淡とした音楽とモノクロ画面と展開が奇妙な世界を作る。
同じ日常から離れる為の浮気が、大きく広がる。
ただ、その中で恋と憎しみが重なり自分の気持が揺らぐ。
(2015/06/05)
- リリイ・シュシュのすべて
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リリイ・シュシュが好きな中学2年・蓮見雄一(市原隼人)は、学校でイジメを受け主宰するリリイのファンサイトリリフィアの中で青猫のハンドルネームのリリイ・ファンとチャットを行い、リリイ・シュシュのCDの万引きで店に捕まり担任・小山内サチヨ(吉岡麻由子)に引き取られ恩田輝(田中要次)にも注意され、母・蓮見静子(阿部知代)に怒られた。
雄一のイジメは同級生・星野修介(忍成修吾)で1年の頃は剣道部で友だったが女生徒にからかわれ家に行き母・星野いずみ(稲森いずみ)に会い泊まりリリイ・シュシュを知った。
盗んだ金での夏の島袋(市川実和子)の案内で西表島旅行で溺れかけ事故にも遭遇した後に星野は変わりクラスの悪ガキ・犬伏列哉(沢木哲)を倒し、飯田待典(五十畑迅人)と辻井影彦(西谷有統)を子分にし雄一はたかられ、津田詩織(蒼井優)も援助交際させられ雄一は送らされた。
文化祭で井沢紀子(伴杏里)がピアノを辞退し、雄一が心寄せる久野陽子(伊藤歩)に変わるが嫌う女子同級生の反対でアカペラになり、佐々木健太郎(細山田隆人)は津田詩織を呼び出し、雄一が呼び出した久野は星野一派にレイプされた。
津田は雄一に佐々木を断り、守って欲しいと言いリリイのCDを借り、翌日久野は髪を切って登校し、津田は自殺した。
<以下、隠し字>
リリイのライヴが代々木で開かれることになり、雄一は青猫と会う約束で会場へ向かうが来たのは星野で、雄一がリリフィアの管理人と知らず雄一のチケットを奪いライヴを楽しんだ。
会場に入れなかった雄一はライヴ終演後に星野を刺し殺した。
そして、・・・・・。
監督:岩井俊二
脚本:岩井俊二
出演者:市原隼人・忍成修吾・五十畑迅人・西谷有統・蒼井優・伊藤歩・吉岡麻由子・田中要次・阿部知代・稲森いずみ・市川実和子・沢木哲・伴杏里・細山田隆人
製作年:2001年
感想: 10年経つとドラマに登場した子供達は、判らない位に変貌している。
10台の成長は早い。
内容は年代的に理解を超えている。
(2015/06/15)
- 極道の妻たち 情炎
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8年前に菅沼組の若者頭・西郷組組長・西郷龍二が殺され、その3年後妻・西郷波美子(高島礼子)が西郷組の姐として龍二の実弟・西郷恭平(山田純大)と一家を守り、菅沼組の跡目相続を巡り舎弟頭で組長名代の山岸と幹部連は若者頭・河本一兆(保坂尚輝)を推薦したが波美子だけは反対した。
波美子を敵視するのは河本の妻・蘭子(未向)で、菅沼組組長の娘の蘭子は河本を二代目にしたく、波美子に交渉したが龍二を殺した相手に納得せず恭平に西郷組二代目を譲り、一人で仇を狙うつもりでいた。
蘭子は一兆と坂下組の若者頭・長嶺昇三(松重豊)とクラブの経営に乗り出し長嶺は菅沼組を支配すべく河本を裏から操っていた。
西郷組の組員・松島(六平直政)や妻(深浦加奈子)や娘・香織(前田愛)がいて、波美子に白英玉(杉本彩)が河本一兆の行方を探しに訪れ、韓国で河本といた英玉は河本の身代わりで5年間服役し刑期を終え河本一兆に会いに来たが、一兆は日本でヤクザで出世し組長の娘を日本人妻に持っていることを知り、英玉は裏切りに怒り金で解決しようとする一兆を信じなく去った。
菅沼組組長が跡目を西郷恭平に譲ると言い、幹部会は反対で波美子は考えると答え龍二の位牌に悩みを語りかけ、極道の妻なら意地を見せろという声を聞いた。
蘭子が長嶺を訪ね全部殺して欲しいと持ちかけ、長嶺が龍二を殺したと言うが一兆と波美子の方が役にたつと蘭子を犯し、一兆は長嶺が命綱と言った。
松島が撃たれ英玉が恭平を救い、香織は英玉に礼を言い部屋に招き、恭平に幹部会の辞退の意向を波美子が伝えると自身で一兆に会うと恭平は答えた。
<以下、隠し字>
蘭子のキャバレーで波美子は坂下組長(中原丈雄)と会い、長嶺の誘いに波美子は断り、英玉が波美子と踊り見届けたい事があると言い、波美子は沙織の恭平への思いを知っていた。
一兆は恭平を狙い、恭平は菅沼組組長に会い襲名と妻・香織を紹介しドスを受け取るが帰りに襲撃され香織は恭平をかばい死んだ。
菅沼組組長の葬儀に長嶺が来て一兆に姿を消せと言い、波美子が葬儀に来て恭平を狙った者を英玉と皆殺しにし、波美子は長嶺を殺し一兆は自殺し、英玉も死んだ。
そして、・・・。
監督:橋本一
脚本:高田宏治
原作:家田荘子
出演者:高島礼子・杉本彩・山田純大・保阪尚希・前田愛・未向・深浦加奈子・松重豊・六平直政
製作年:2005年
感想: 4人の極道の妻が登場する。
夫に後を守る者、親や夫を頼る者、夫を命をかけて守る者、夫の裏切りを見守る者。
ヤクザの世界は悲劇で終わる。
(2015/06/15)
- 禁断の女子刑務所
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男の身代わりで覚醒剤取扱で刑事(村野武範)に逮捕され初犯で刑務所に送られた安田清美(くまきりあさ美)は入所検査を受け入所し、それが最初だった。
清美は、後輩の梨華(大江朝美)と会い、部屋長の小百合(仁科仁美)に紹介され、女子刑務所は拘置所や男子刑務所より緩く下界から話された女子の裁縫工場の様だった。
刑務所には色々な女がおり、同じ日常が繰り返されるが無断会話は処罰されるが、やり直せると管理官は言った。
極道の姐は身分の偽りがばれていじめられ、女同士で慰めあう者もおり、祭りには浴衣を着て化粧をして踊り遊ぶが、残った男を心配する者もおり、色々な悩みを持っていた。
清美は仮出所になるが父が迎えたが病気がちで、刑務所での友達の所に行き感情に流されないように言われ、清美が男を訪れると別の女といたがごまかし、清美が気づくと梨華だった。
清美はそこを飛び出し父の所に戻るが、次ぎに気がつくと刑務所で車道の中央を歩いていたのを見つかり、次は刑期が長くなり、父はもう迎えられないだろうと言った。
また刑務所の生活が始まり、慣れたせいか希望がなく感じたが、そこも様子がすっかり変わり、犯罪者に刑罰を与える場所になっていた。
<以下、隠し字>
清美は仲間を集めていじめる者を襲い、拘束されて独房に入れられ、病気になり病院で手術を受けたがその期間は、期間は停止した。
清美は病院で死期の近い同僚の吉川と会い、病弱な体で脱走を図り、吉川は自分の子を殺したと語り写真を見せ、清美はその遠くに行こうとするが吉川は死に、重傷の清美は刑事から男の罪が判る間際と聞いた。
また、刑務所に戻り、・・・・・・・・。
監督:旭正嗣
脚本:松平章全
原作:影野臣直
出演者:くまきりあさ美・大江朝美・仁科仁美・村野武範
製作年:2010年
感想: 実話に基づくとされる。
女子刑務所の生活を描く部分も長い。
(2015/06/25)
- 極道の妻たち 地獄の道づれ
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関東と関西の極道で全国的な連合組織を結成する企みがあり池内(寺泉憲)が案内するが池内美智留(雛形あきこ)の電話に出ず、大阪山背組組長代行・掛川亮平(宅麻伸)は参加を断り拒否した。
刑事・源田巌(六平直政)がたれこみで鬼怒田勇(清水紘治)の脅迫の証拠が見つかり、関東・柴山会の茂田光機(中尾彬)と尼崎・坂岩会の坂岩延人(石橋蓮司)は大阪を狙っていた。
早崎邦男(石倉三郎)や掛川武雄(尾美としのり)が対処するが、妻・掛川律子(高島礼子)は元刑事の熊谷忠夫(西岡徳馬)から経理係の不審さを聞き、掛川真弓(森下涼子)が隠れ家の世話をし、極道の妻たちが三大目の妻・柿田リュウ(江波杏子)の集まりで茶会に参加したが亮平の入院と律子は参加せず、皆心配した。
池内が殺され美智留は嘆き、新聞を見た亮平が病院を抜け逮捕され服役し、律子は亮平から全国的な連合組織の件で殺されたと言い、夫の留守を預かる妻・律子は組の若頭・千田勝紀(草刈正雄)が亮平を陥れたと突き止めたが、裏にいたのは妻・千田槙子(とよた真帆)で大阪極道のトップ妻となるため千田を抑える槙子と、律子と熊谷は突き止めた。
三崎亀蔵(北村和夫)と会った千田は金で協力を申し出、亮平の除名も謀り、律子は亮平に幹部会の除名の動きを伝え自分が代理をすると言い、幹部会が無効といいリュウが来て律子への委任状を認め、幹部会を集め律子の姐としての代行を決めた。
<以下、隠し字>
三崎が襲われ武雄が仇を狙うが捕らわれ、茂田・坂岩・千田に律子が出向き、武雄の不始末を謝り指を詰めたが坂岩は命を狙い、統一連合への加盟を要求するが律子は断り、武雄は律子を逃がし殺された。
千田は槙子と縁を切り拘置所に亮平を訪ね、律子は早崎に鬼怒田を証人として警察に出し亮平の出所の見込みになり全面戦争になりそうで、千田は茂田を狙うが逆に殺された。
槙子は千田の墓に参り、律子は大阪を出る事を勧め大阪に住むならけじめが必要と言い、連合組織結成式に会場に乗り込んだ律子は美智留と坂岩を撃ち殺し、夫の仇討を狙った槙子と茂田を撃ち殺し、そして・・・・・・。
監督:関本郁夫
脚本:高田宏治
原作:家田荘子
出演者:高島礼子・とよた真帆・宅麻伸・草刈正雄・中尾彬・雛形あきこ・森下涼子・西岡徳馬・尾美としのり・石橋蓮司・石倉三郎・江波杏子・北村和夫・寺泉憲・六平直政・清水紘治
製作年:2001年
感想: 極道の妻としての幾つかの生き方を描く。
ヤクザに惚れた女と、女に惚れた男の生き方は極道社会で描くと判り易いのか、常軌を外れているのか。
(2015/06/25)