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鑑賞日記(2015/04)

曽根崎心中

元禄16年、大阪の醤油屋・平野屋久右衛門(井川比佐志)の甥で手代・徳兵衛(宇崎竜童)は、天満屋の遊女・お初(梶芽衣子)と深い仲だが、天満屋亭主・吉兵衛(木村元)と妻・おみね(目黒幸子)は徳兵衛は銭にならずお初に文句を言っていた。
徳兵衛を見込んだ久右衛門は妻の姪・お春(大島久美子)と徳兵衛を一緒にさせるために、徳兵衛の継母・お才(左幸子)に銀2貫目を渡していたが、話を聞いた徳兵衛は勝手に祝言の押しつけは旦那様でもひどいと抗議し、久右衛門は母親に渡した金を来月7日までに返す事を求めた。
田舎の母を訪れた徳兵衛は本家の主人(加藤茂雄)の口添えもあり金を取り戻したが、平野屋の前で親友の油屋・九平次(橋本功)に会い窮状を聞き見かねた徳兵衛はその金を来月3日の朝までに返済の約束で貸し、九平次は証文に印版を押して徳兵衛に渡した。
天満屋では、7日訪れぬ徳兵衛を心配するお初に、四国・錨屋主人からの身うけ話が出て、吉兵衛は受けないとよそへ売ると言い、お初は錨屋と大阪33所巡りをして茶店で休み、徳兵衛を見つけた。
お初は徳兵衛から、数日間の事と約束の3日の朝以降も九平次が金を帰さず翌日が期限と話し、たまたま見かけた九平次は町衆(伊藤正博・麻生亮・鹿島信哉)をつれ金の返済を要求する徳兵衛に九平次はしらを切り、徳兵衛は証文を見せるが印は日付の2日以前に落し改印届を出してあり九平次は偽証文だと言い、騙された徳兵衛は怒るが九平次と加勢した連れに酷く殴られ池に投げ入れられ、止めようとしたお初もどうすることも出来ず錨屋に連れ去られ、残された徳兵衛は面目を失ったと周囲に謝ったが噂は直ぐに広がった。
お初を吉兵衛らは責め、久右衛門が文句に来たがお初は徳兵衛に金は使わせていないと言い吉兵衛が座敷に上げ、こっそりとお初を訪れた徳兵衛は死ぬ決心を語りお初は着物に隠し店に入れたが、九平次と町衆が来て徳兵衛の悪口を言い友人と言うお初に九平次は怒り吉兵衛は止め座敷に上げた。
<以下、隠し字>
2人きりになった徳兵衛とお初は一緒に死のうと決め、お初は準備し吉兵衛に謝りの手紙を残し外へ出て曽根崎の森を目指した。
九平次の手代・市兵衛(山本廉)が九平次を探して来て、店の引き出しの印版が外で紛失と届け済みと役人に呼び出されていると言い、これを聞いた久右衛門は九平次の嘘を責め、町衆も誤りを認め、吉兵衛も誤るがお初が書き置きを残し消えた事を知り、2人が心中に出たと知り探し始めた。
徳兵衛とお初は曽根崎の森で2本松を見つけ死に場と決め、心中の見本となるべく体を木にしばりつけ、ためらう徳兵衛も苦しむお初の喉を刺し、自身はお初が持参した剃刀で喉を斬り手を握りあって死んだ。


監督:増村保造
脚本:白坂依志夫・増村保造
原作:近松門左衛門
出演者:梶芽衣子・宇崎竜童・井川比佐志・左幸子・橋本功・木村元・目黒幸子・大島久美子・加藤茂雄・鹿島信哉・麻生亮・伊藤正博
制作年:1978年


感想: 死に場所を探す2人を間に挟みながら、話しは進む。
九平次の悪行が明らかになる事で悲劇性を高める。
心中の見本を求める2人だが、作者の理想なのだろう。
(2015/04/06)

みな殺しの霊歌

マンションの一室で安田孝子(應蘭芳)が拷問を受け、橋本圭子(中原早苗)と王操(沢淑子)と毛利美佐(菅井きん)と富永京子(河村有紀)の名前と住所を書かされ陵辱され殺された。
刑事(穂高稔)(諸角啓二郎)は4人の名を見つけ笠原本部長(松村達雄)らと捜査を始め、亀岡巡査(大泉滉)は管理人(渡辺篤)に2月前のクリーニング店の少年・国分清の飛び降り自殺を話し、食堂・万福に男が来て主人(明石潮)は時間外と言うが店員・春子(倍賞千恵子)は食事を作った。
夫(高野真二)を送った部長夫人・橋本圭子が男に脅されホテルに連れ込まれ殺害され、銀座のバーのマダム(角梨枝子)とホステス・真実(藤田憲子)らは新聞から容疑者を桜田(石井均)や鈴木(須賀不二男)と噂し、クリーニング屋を清と同郷という男が訪ねクリーニング屋の妻(石井トミコ)と主人(太宰久雄)から事情を聞き焼香した。
川島正(佐藤允)は好意を持った春子の占いで結婚に向かなく生命線が変と言われ、捜査に行き詰まった警察は亀岡巡査からクリーニング店の少年の自殺を聞き、男は王操を横浜で車に連れ込み港で同様に殺し、警察は連続殺人と見て笠原は被害者が同窓生でクリーニング屋の少年の自殺と関係があると考えたが動機は判らず、モンタージュへ情報が入ったが毛利美佐が北海道で行方不明になった。
清の父(吉田義夫)が遺品を引き取り、川島は食堂の主人から内緒で春子が愚連隊の兄に家族が絶えず暴力を振るわれ春子が殺害し自首し執行猶予中と聞いた、川島は春子から殺人犯で全国指命手配の島の手配書を見せられ自首すれば執行猶予が付くか刑が短くなるから待てると自首を勧められ、川島は翌朝会うことを約束した。 <以下、隠し字>
刑事は富永京子を取り調べるが何も言わず毛利美佐の死体発見連絡が入り、少年への暴行が罪になるのかを話し、夫から間男とせめられた京子が家を出、犯人が指名手配の島勲と判り、笠原はマンションの京子を犯人が襲うと監視したが、それをすり抜け川島が京子に現れた。
川島は京子を脅し、5人の有閑マダムが秘密パーティで見ていた怪しげな映画を訪れたクリーニング店の少年に無理に見せその後になぶりものにして、側の工事現場で働く川島に話しその後自殺し、川島は友人だが大切な存在で、京子を暴行し殺そうとするとパトカーが近づくのに気づいた。
川島は食堂の主人に春子への伝言を頼み、我慢で出来なく今朝会う約束は守れないと言い、春子と1月前に会っていたら異なったか同じか考えながら飛び降り自殺した。


監督:加藤泰
脚本:三村晴彦
原案:広見ただし
出演者:佐藤允・倍賞千恵子・應蘭芳・中原早苗・沢淑子・菅井きん・河村有紀・松村達雄・大泉滉・角梨枝子・石井均・須賀不二男・太宰久雄・渡辺篤・高野真二・藤田憲子・明石潮・吉田義夫・石井トミコ・諸角啓二郎・穂高稔
制作年:1968年


感想: モノクロ・ワイド画面。
生活環境・境遇の違いが異なる価値観をもたらす。
主人公が同じ価値観の女性と会ったのは、既に復讐を始めた後だった。
復讐された女が、訳をどれだけ理解出来たは疑問だ。
(2015/04/12)

自虐の詩

中学時代に森田幸江(岡珠希)は働いていた新聞販売店主(蛭子能収)の新聞で父・森田家康(西田敏行)が妻に家出されホステス・美和子(名取裕子)を口説く結婚資金の為に銀行強盗をして逮捕されるのを見た。
大阪・飛田のアパートで、森田幸江(中谷美紀)は内縁の夫・葉山イサオ(阿部寛)と暮らすが元ヤクザのイサオは勤めず幸江が中華料理屋あさひ屋で働いていた。
イサオは警察騒ぎも起こし難波警部(ミスターちん)・船場巡査(金児憲史)も、幸江の隣人・福本小春(カルーセル麻紀)も同情していた。
中華料理屋あさひ屋マスター(遠藤憲一)は秘かに幸江を想い、プロポーズの機会を待つが、イサオはいつも遊びちゃぶ台をひっくり返し幸江の給料を競馬に使い、幸江は小春に借りていた。
イサオは交通整理で働き始めたがものにならず、顔知りの暴力団組員とけんかになり警察ざたになり、組長(竜雷太)から誘いを受けそれを見たあさひ屋マスターは幸江にプロポーズしたが断られ、風俗店で幸江の父・森田家康に会い翌日店で父は幸江と会った。
幸江が妊娠し、父とイサオと会い妊娠を打ち明けたがイサオは何も言わなく、親からヤクザの血を受け継いだイサオは悩んだ。
<以下、隠し字>
イサオの子供を産もうと働き続ける幸江は、歩道橋から転落し救急車で病院へ運ばれ、イサオは駆けつけ、幸江は手術を受け過去を思い出していた。
中学生時代の友人で同級生の熊本さん(丸岡知恵)、内職と父の再婚話と金目当ての銀行強盗と逮捕、熊本さんとの友人約束。
東京で覚せい剤に溺れ肉体を売り、チンピラのイサオと知りあい幸江と寝るが幸江はナイフで自ら傷つけ、イサオは小指を詰めてヤクザを止め一緒になった。
母・森田秋子(佐田真由美)が赤ん坊の幸江を抱いていた。
手術後に意識が戻ると、幸江の前にイサオ・父・マスター・小春がいて、イサオの子供と3人の言葉に幸江は泣いた。
そして、・・・・。


監督:堤幸彦
脚本:関えり香・里中静流
原作:業田良家
出演者:中谷美紀・阿部寛・遠藤憲一・カルーセル麻紀・西田敏行・名取裕子・竜雷太・アジャ/コング・蛭子能収・岡珠希・ミスターちん・金児憲史・Mr.オクレ・佐田真由美
制作年:2007年


感想: 主人公の耐える生き方の理由と行方の知れない母に語る言葉が次第に明らかになる。
同級生との出会いと、子供の誕生は何かを変えるのか。
最後の1カットは現実か?。
(2015/04/18)

これでいいのだ!! 映画・赤塚不二夫

昭和42年の小学館の入社式で看板作家・赤塚不二夫(浅野忠信)がイヤミに扮して登壇し「バカになれ」と言い、その中に少女漫画希望の新入社員・武田初美(堀北真希)がいたが、赤塚の目に留まり少年サンデー担当になり、同期の広瀬穣治(阿部力)は少女漫画担当になった。
少年サンデー編集長・佐々木正一(佐藤浩市)は地図を渡し、作家担当を命じそこが赤塚不二夫の所で奇妙な人物の集まりで3人の「おそ松くん」担当がおり、初美は「おそ松くん」は嫌いだったが、そのアイデアを要求されたが、好きな少女漫画を出すが捨てられ、新宿に歓迎会と言われて行くがハチャメチャで騙されて飲めない酒を飲まされて、性格が変わり暴れた女王様になってしまい、翌日の入稿日でも二日酔いで寝ていると、不二夫から編集長に電話があり非常に気に入られたようだった。
初美は編集長からマガジンへの赤塚の新連載「天才バカボン」を知らないと怒られ、「おそ松くん」打ち切りと対応を要求され、初美が「おそ松くん」打ち切りを伝え新しい連載を頼むとバーで飲みながら赤塚不二夫はアイデアは浮かぶと言い、仕方なく初美も仲間に加わり「モーレツアタロウ」が決まった。
マガジンの担当と初美は競争のあげく、酔って不二夫と街を暴れて廻り警察の捕まりそうになり、手錠で繋がった二人で逃げ回り捕まり、「モーレツアタロウ」は次第に人気が落ちイラストから「にゃロメ」をキャラクターにしてヒットした。
正月に赤塚の家に行き、妻・トシ子(木村多江)と母・ヨリ(いしだあゆみ)と会い寂しがりの不二夫の相手をしたが思い出を語った。
<以下、隠し字>
3年後春、初美は少女コミックに移動になり不二夫に会うが寂しく、初美の新しい担当は真面目であったが、ヨリ危篤の電話があり泣く不二夫を見た、また助手の不正経理事件が起き、「モーレツアタロウ」中止の噂が流れた。
初美にトシ子は助手が独立し、不二夫がひとりぼっちになったと言い、初美は不二夫の担当に戻り居場所行き、2人でアイデア会議を開くが新連載が打ち切りになり、過激団体と警察と騒ぎを起こし、・・・・・。


監督:佐藤英明
脚本:君塚良一・佐藤英明
原作:武居俊樹
出演者:浅野忠信・堀北真希・阿部力・佐藤浩市・木村多江・いしだあゆみ
制作年:2011年


感想: ギャグ漫画家が主人公のギャグ映画。
才能か、出会いかはたまた努力か。
誰もやらない事は、バカにならないと出来ないとは厳しい。

(2015/04/24)

バチアタリ暴力人間

心霊ビデオ監督の白石コージは丹下竜水の撮影初日に、笠井暁大と山本剛史の二人組のチンピラがいたが、監督やスタッフにもお祓いを受け丹下の要求が始まりその暴力に二人組が怒り、撮影はつぶれた。
4日後に白石に二人組が訪ねてきて、自称俳優でギャラを要求され渡すが、丹下取材企画は無くなったと言うと、二人組は自分達主演で心霊ビデオの制作を持ちかけた。
予算が無いと断る白石だが、笠井と山本は金を集めろと要求し、二人組が帰るとスタッフを呼んで相談して新しい企画が出来た。
1夜:心霊ビデオの撮影が、二人組を相談者として始まるが直ぐに内容にクレームをつけられるが女性・高森亜紀子を加え廃墟へ行った内容を聞いた。
廃墟へ到着し中に入り、幽霊が見えると説明するが移らないが何かいると言いカメラにクレームをつけ、近くにロープウエイのゴンドラがあった。
二人組は女性に暴力をふるいはじめ、女性は白石に仕込みだとばらすと、二人組は白石に暴力をふるい全て作り物と説明すると、二人組はやらせで進めると脅し主導で作らせろと言い女性が去り取り直しが始まり、笠井が芝居を始め結果に納得した。
二人組は打上宴会でもスタッフや店の女性に暴力をふるいロケ車を奪い去り、スタッフは白石に苦情を言った。
2夜:中野で撮影が続き、霊のスポットに連れて行かれ犬神がいると言い、二人組は仲違いを始め白石が犬神に取り憑かれた。
3夜:笠井は謎の不動産屋の話をはじめ訳あり物件の話をした。
スタッフ2人は撮影を降りると言い作品になるかと疑問を持っていたが実は前日にプロジューサーから駄目だしで金の返却を言われていたが、二人組の暴力で再開したが暴力ビデオ化していた。
<以下、隠し字>
4夜:丹下洗脳者を前に脱洗脳ビデオの撮影を始めたが、滅茶苦茶だが丹下の手下が乗り込んで来て丹下好きと言わせ、白石は二人組に切れ、皆の音信が途絶えた。
1週後、白石が二人組を訪問すると丹下先生を信じお祓いを受けると言った。
最終夜:丹下のお祓いが始まり、・・・・。


監督:白石晃士・笠井暁大
脚本:白石晃士・笠井暁大
出演者:笠井暁大・山本剛史・白石晃士・長澤つぐみ・大迫茂生・吉行由美
制作年:2010年


感想: 感想もない映像。
暴力は怖いという話か。
落ちのためには長すぎる。
(2015/04/30)

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