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鑑賞日記(2015/02)

あ、春

住職(笑福亭鶴瓶)が葬儀を行い、韮崎紘(佐藤浩市)は病気がちの妻・瑞穂(斉藤由貴)と同居する妻の母親・水原郁子(藤村志保)と母親・韮崎公代(富司純子)と出席し、紘は証券会社勤務で良家の妻と逆玉結婚し息子・充(岡田慶太)がいて、実母から幼い時に父親と死別と聞いていた。
紘は会社で同僚・沢近(村田雄浩)から会社が倒産間際と言われ、帰りに父と名乗る浮浪者らしき男・浜口笹一(山崎努)が父親だと現れ、信じられない紘だが家に連れて帰り、実家の母・公代に相談すると笹一は駄目な男で相手にするなと言い、兄・韮崎義明(三浦友和)とその妻・千鶴子(余貴美子)はいつまで公代と店を続けるか相談した。
笹一は紘の家にいつくが、酒をのみ息子に博打を教え、義母の風呂を覗く等の迷惑をかけ、ついに紘は笹一を追い出した。
瑞穂が公園の浮浪者に笹一を見つけ、数日後笹一が酔ったサラリーマン(木下ほうか)から助け再び家に連れてきて、笹一は居ついた。
紘の会社が倒産が囁かれ瑞穂が何故黙っていたかと言い、富樫八重子(三林京子)が笹一を連れ戻しに来たが笹一は断り、母・公代に相談すると来て紘は笹一の子でなく、浮気の子だと告白し、身に覚えのある笹一はあっさり認め出て行こうとしたが笹一が倒れ病院に運ばれ、医師(塚本晋也)は末期の肝硬変で笹一は入院し、見舞った紘は覚えていた歌を笹一から聞いて、彼が自分の父と思った。
<以下、隠し字>
その後に紘の会社が倒産し、瑞穂からいつも事前に相談されないと言われていると、病院からの知らせで笹一が死に、紘は笹一の腹の上に孵化したチャボのひなを見つけ、看護婦(河合美智子)から体温で暖めていたと聞いた。
数日後、笹一を荼毘した紘たち家族と八重子は、笹一の遺灰を故郷の海に撒き、紘が仕事を探すと言うと瑞穂は大丈夫と答えた。


監督:相米慎二
脚本:中島丈博
原作:村上政彦
出演者:佐藤浩市・山崎努・斉藤由貴・藤村志保・富司純子・三浦友和・余貴美子・三林京子・岡田慶太・村田雄浩・笑福亭鶴瓶・木下ほうか・塚本晋也・河合美智子
制作年:1998年


感想: 妻に何も言わない主人公は、母にも父の事は聞かされていなかった。
突然の父の登場と、仕事の危機に戸惑う。
周囲は、打算のしたたかさと、不満があった。
(2015/02/05)

妻は告白する

東京地裁はマスコミが押しかけたと被告人・滝川彩子(若尾文子)と杉山弁護士(根上淳)と幸田修(川口浩)とその婚約者・宗方理恵(馬渕晴子)が話し、内海裁判長(大山健二)の元で葛西検事(高松英郎)は、夫大学の薬学の助教授・滝川亮吉(小沢栄太郎)の殺人容疑で起訴し彩子は殺意を否認し、幸田は親しいだけと言い、杉山は緊急避難の無罪を主張した。
北穂高滝谷の尾根岩壁で亮吉と彩子がザイルで宙吊になり幸田は支えるのが限界で、彩子が亮吉との間をナイフで切り自分は助かった。
貧しい彩子を滝川が拾い結婚したが子供を生ませず貧困生活を求め離婚には応ぜず、滝川の連絡係の製薬会社社員・幸田と彩子は知合い、幸田が滝川に保険を勧めたが亮吉は生活費を欠く程多く掛け、幸田を愛する理恵は幸田の愛情を疑い距離を置いたが、裁判では幸田は彩子に同情しただけと証言した。
検事は夫婦を強調し、弁護士は人間の本能を主張し、彩子は結婚が不幸と言った。
彩子と幸田は判決までの間に遊び、幸田は彩子に結婚を申し込んだ。
<以下、隠し字>
判決は無罪で、噂を嫌う彩子はアパートを引越して幸田を呼ぶが、保険金を使ったと聞き贅沢で、汚なくても自分の所に住もうと口論して幸田は怪我をし彩子は転落事故で幸田を助ける為に憎い夫のザイルを切ったと告白し、夫殺しを知った幸田は去った。
幸田は大阪へ転勤を申し出、理恵を会社に呼び、彩子が幸田を訪れ結婚を願うが理解されずトイレで毒を飲んで自殺した。
幸田が理恵に彩子の殺人を話すと、理恵は本当に愛したのは彩子だけと答え、彩子の死が判り遺留品保険金の小切手と遺書があり、理恵は幸田に彩子を殺したのは幸田だと言った。


監督:増村保造
脚本:井手雅人
原作:円山雅也
出演者:若尾文子・川口浩・小沢栄太郎・馬渕晴子・根上淳・高松英郎・大山健二
制作年:1961年


感想: 年の離れた夫婦に何があったか。
裁判シーンでそれが明かされて行く。
殺意の存在と愛情の関係は難しい。
(2015/02/11)

七瀬ふたたび

山木義男(平泉成)は死体の様子から殺人事件の可能性と、容疑者の映像と、付近で姿を消した複数人の存在を語った。
人の心を読めるテレパスの火田七瀬(芦名星)は友人の真弓瑠璃(前田愛)と飛行機で帰るが襲撃されて逃れ、電話でテレパスの少年・山沢ノリオ(今井悠貴)と念動力を持つ黒人青年・ヘンリー(ダンテ/カーヴァー)に連絡した。
七瀬は送られた携帯電話で、かつて列車で会った予知能力を持つ岩淵了(田中圭)から危険を伝えられ、タイムトラベラー・漁藤子(佐藤江梨子)の助けも必要と知らされた、岩淵は予知能力では誰も助けらないと考え、七瀬も同様に思っていた。
七瀬は漁藤子に会い、昔出会った時の事を思い出すと共に、最近の多くの能力者との出会いを不思議に思った。
七瀬と真弓に男が近づき、真弓が身代わりで殺され、七瀬も組織・狩谷(吉田栄作)らに追われ藤子に助けを求め襲撃犯の前で過去に飛び、七瀬は真弓と過去で会いホテルに戻る前に別れ飛行機に乗った。
警察署長(大杉漣)は山木に殺人では無いと捜査打ち切りを言った。
七瀬は北海道のノリオとヘンリーの元に戻り、ノリオは七瀬と会った列車の事を思いだし、ヘンリーは七瀬に命じられないと能力を出せないと語り自分の能力を嫌ってはいけないとも言った。
警察署長は山木に部下が姿を消し、全貌の不明な組織が背後にあり狩谷が北海道で何かすると語った。
七瀬たちが町に出ると住民の意識が七瀬たちが殺人者と思っており、襲撃者の意識を感じ妨害し列車で来た藤子を助けた。
藤子はネットに流れる噂・能力者が増えて人類にいれ変わろうとしている事を語り、タイムトラベルの疑問を語り、岩淵も来たが能力の低下を感じ七瀬に危険を伝えたが、七瀬は岩淵に電話で危険と組織の能力者抹殺計画を伝え、会いたいと伝えるが岩淵は撃ち殺された。
ノリオが組織に呼び出されて捕らえられ、七瀬は罠と知りつつ戦う意志を示しヘンリーと藤子も従い、山木が町に訪れた。
<以下、隠し字>
七瀬はノリオとテレパスで連絡を取るが敵は意識を隠し、藤子は逃げる事を拒んだ。
七瀬とヘンリーは催眠術にかかった戦士達に囲まれ、ノリオのいる建物の湖の対岸に来てヘンリーは念動力で七瀬を飛ばして倒れ、山木が駆けつけた。
七瀬は建物で狩谷と死んだノリオに会い、狩谷は普通の人に能力者の脅威は理解出来ないと言い、七瀬は生きる為に仲間を作り狩谷は生きるために仲間を売ったと言った。
七瀬の意識はは狩谷の意識と戦い催眠状態の戦士の力を知り狩谷と戦士は倒れ、山木とヘンリーは戦士に囲まれたがヘンリーの念動力で倒した。
七瀬は駆けつけた藤子と建物を離れるが戦士に七瀬が撃たれ、山木が戦士を撃った。
七瀬は藤子と会った北海道行きのフェリーでの出会いを思い出していた。


監督:小中和哉
脚本:伊藤和典
原作:筒井康隆
出演者:芦名星・今井悠貴・ダンテ/カーヴァー・佐藤江梨子・田中圭・平泉成・前田愛・大杉漣・吉田栄作
制作年:2010年


感想: 小説の後日談とも、パラレルワールドとも言える世界を描きます。
タイムトラベラーの戻る過去の意味を考えると2つの世界が出来るとも言えます。
本作の終わりは、別の世界のはじまりとも言えます。
(2015/02/17)

グーグーだって猫である

漫画家の小島麻子(小泉今日子)とアシスタントのナオミ(上野樹里)・加奈子(大島美幸)・咲江(村上知子)・美智子(黒沢かずこ)は徹夜で漫画を描くが、翌朝愛猫のサバが老衰で亡くなり、麻子は漫画を描けなくなった。
麻子はペットショップで猫と会い購入しグーグーと名づけ、状況が好転しアシスタント達も可愛がり、全集が発売になり母・香苗(松原智恵子)が幼い頃を話し、近藤(田中哲司)ら多くが集まった。
動物園で飼育員・梶原(でんでん)や小林(山本浩司)と話した後にグーグーを避妊手術に連れて行くが途中で逃げ出し、探す麻子にグーグーを渡したのが沢村青自(加瀬亮)で麻子は見とれた。
高梨(江口のりこ)は麻子の彼氏を見つける会を作り、ナオミの彼・マモル(林直次郎)のライブにアシスタントと出かけた麻子は青自と再会し、打ち上げでナオミは麻子と青自を2人にし話をして、青自は麻子の家を訪れると母から電話があり、青自は寝てしまった。
14才の麻子(小池里奈)は文房具店主(黒田大輔)に皆が幸せになる漫画を書きたいと言った。
青自は麻子を訪れる様になり、カメラを持って公園でグーグーを追いかけ、女子高生やスタントと会い楽しんみ、逃げたグーグーを探し、占い師(鷲尾真知子・りりィ)は家に戻っていると言った。
麻子はアシスタントを集め新作のアイデアを語り、麻子は半年振りに書き始め、皆で老人になる体験を始めたが、ナオミはマモルと女性がいるのを見かけ追い、その時に麻子が突然倒れ病院に運ばれ医師の青自と会った。
麻子がナオミの家を訪れグーグーの面倒を頼み、麻子は卵巣ガンを患っていると告白し、ナオミは衝撃を受けた。
<以下、隠し字>
麻子は入院し、看護婦がファンだというが漫画が自分を助けないと言った。
麻子は青自にもしもの時は、グーグーを引き取って欲しいというが青自も父の病院に行くと答え島で良ければと答えた。
ナオミはマモルや仲間らと病院前でライブを行い麻子は青自と励ましを見た。
手術が行われたがガンは広がり子宮も切除され、麻子は薬の副作用で鬱状態になった。
麻子は夜に公園に行き死神・ポール(マーティー/フリードマン)から、一番会いたがったサバ(大後寿々花)と思い出を話した。
麻子は少しずつ元気になり、「8月に産まれる子供」が連載され、内容は老化した子供が回復したがそれは産まれ変わりだった。
ナオミはニューヨークに旅立った。


監督:犬童一心
脚本:犬童一心
原作:大島弓子
出演者:小泉今日子・上野樹里・加瀬亮・林直次郎・大島美幸・村上知子・黒沢かずこ・田中哲司・山本浩司・でんでん・小池里奈・黒田大輔・江口のりこ・松原智恵子・鷲尾真知子・マーティー/フリードマン・大後寿々花
制作年:2008年


感想: 人と猫という寿命の異なるものの生活から、老化や寿命について考える。
そして、言葉の通じない相手がどう思っているのかが知りたい。
グーグーはサバの産まれ変わりなのか。
(2015/02/23)

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