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鑑賞日記(2014/11)

山桜

江戸時代北国の雪解け頃、磯村野江(田中麗奈)は伯母の墓参りの帰りに山桜を見て手が届かないが偶然出会った手塚弥一郎(東山紀之)が枝を切って渡した、弥一郎は最初の夫の死後に野江に縁談を申し込んだが母1人子1人で剣豪と聞き会わずに断ったのだが、その時弥一郎から幸せかと聞かれた野江はそれが忘れられなくなった。
野江は実家で母・浦井瑞江(檀ふみ)と妹・勢津(南沢奈央)と会い瑞江から弥一郎からまだ1人と聞き帰り際に父・七左衛門(篠田三郎)と弟・新之助(北条隆博)と会い新之助は弥一郎に剣を教えて貰っていて、七左衛門は実家に戻る事を言った。
野江が磯村家に帰るが舅・磯村左次衛門(高橋長英)は武士だが蓄財し姑・富代(永島暎子)は出戻りと蔑まれ、夫・庄左衛門(千葉哲也)も同様で藩の重臣で私腹を肥やす諏訪平右衛門(村井国夫)に取り入っていたが、野江は嫁として下男・源吉(樋浦勉)に教えられ過ごした。
藩と農民は飢饉で窮乏していたが、諏訪が豪遊し多くの取り巻きと共に農民から取り立てる開墾と藩財政立て直しを進め同時に賄賂を得る諏訪に藩内に反対出来る者はなかった。
弥一郎は農地を見て廻り、農民は藩に訴えたが、反対派・米倉が江戸の藩主に送った使者・磯貝は諏訪一味に斬られ、農民は限界にまで窮乏した。
弥一郎は単身で諏訪を城内で斬り、大目付に申し出て牢で過ごし、即刻切腹とも言われたが諏訪の改革は元に戻され擁護も強く、藩主が帰国する春まで裁断を待った。
庄左衛門は弥一郎を嘲弄し、野江は夫の羽織を打ち捨て離縁になり実家に戻り、弥一郎の身を案じながら過ごした。
<以下、隠し字>
春になり、野江は瑞江から回り道をしているだけと言われ、山桜の枝を持ち手塚の家を訪れ、弥一郎の母・手塚志津(富司純子)から事件以後初めての客と言われ、野江は磯村に嫁いだ事を弥一郎が怒り、志津がいつか野江が来ると思っていたと聞き野江は泣いた。
そして藩主が帰国した。


監督:篠原哲雄
脚本:飯田健三郎・長谷川康夫
原作:藤沢周平
出演者:田中麗奈・東山紀之・篠田三郎・檀ふみ・北条隆博・南沢奈央・千葉哲也・富司純子・高橋長英・永島暎子・村井国夫・樋浦勉
制作年:2008年


感想: 一度会っただけで思い続け、再会を信じる。
そして、相手の気持ちを漸く知る。
結末・未来は判らない。
(2014/11/01)

ALWAYS 続・三丁目の夕日

怪獣が東京を襲い鈴木オートや町が破壊される・・という小説を茶川竜之介(吉岡秀隆)が書くが古行淳之介(須賀健太)はゴジラと同じだと言い、郵便配達(神戸浩)が淳之介の父親・川渕(小日向文世)が訪問の手紙を運び、翌日秘書・佐竹(小木茂光)と川渕は淳之介の教育の為に引き取ると言ったが茶川は断った。
鈴木オートの鈴木則文(堤真一)と妻・トモエ(薬師丸ひろ子)と息子・一平(小清水一揮)と従業員・星野六子(堀北真希)に、事業に失敗した叔父・鈴木大作(平田満)が娘・美加(小池彩夢)を預けたがお嬢さん育ちで下町での生活に慣れなかった。
学校で一平と美加は冷やかされ、給食を食べない淳之介に山村先生(吹石一恵)が理由を聞き、踊り子の石崎ヒロミ(小雪)はベティと名前を変えメリー(貫地谷しほり)・チエミ(藤本静)・梅子(手塚理美)らと働き、医師・宅間(三浦友和)は中島巡査(飯田基祐)に声を掛けられた。
六子は同郷の中山武雄(浅利陽介)と再会し洋食店で働くと言うが大田キン(もたいまさこ)はコックに見えず、則文は同窓会で戦友・牛島(福士誠治)と会い家で飲み明かしたが夢で、茶川は同窓会で悪口を聞き、山村先生から淳之介が給食代を払えないと言われ淳之介は値上がりした米代に使っていた。
丸山(マギー)と吉田(温水洋一)がベティがヒロミだと茶川に教え、会いに行くと贔屓の大橋(渡辺いっけい)が誘うのを見、川渕から金が現実に必要で淳之介を引き取ると言われ、チャンスを求めた茶川は芥川賞を狙い新作を書き始め、鈴木家も協力した。
トモエは六子と美加の服を作り、六子に化粧をして美加・一平と出かけ、六子は女友達と会い武雄が仕事を止め悪い男と会っていると聞き、トモエは旧知の山本(上川隆也)と再会した。
茶川の小説は、芥川賞の候補になり記者が押しかけ、騒ぐ三丁目に審査委員と名乗る松下(浅野和之)が受賞には審査員接待が必要と金を皆から集め、一平と美加は子犬が宅間に注射されるのを見たが狂犬病予防で犬は宅間が飼った。
茶川はヒロミに会いに行き止めたと聞くが待ち、留守の淳之介にヒロミが来て食事準備して待つが茶川は戻らず去った。
<以下、隠し字>
芥川賞発表の日に鈴木家に三丁目の仲間が茶川と結果を待ち記者も集まり川渕も来た、六子は武雄の詐欺現場を見てさくらが松下で審査委員が詐欺と知り、茶川は落選し、六子と武雄が謝り、川渕が金で賞を狙ったと言うと、皆が買っていた小説が載る雑誌を則文が読んでから才能の有無を言えと言い、川渕は読み現実は異なると言った。
トモエは大阪に向かうが梅子から渡された雑誌で茶川の「踊り子」を読むと引き返し、茶川に3人で暮らすと言い、見た川渕は去った。
大作が迎えにきて一平と美加が別れを告げ、武雄が真面目に働き始め、鈴木オートの4人は東京タワーで夕日を見、茶川ら3人も夕日を見た。


監督:山崎貴
脚本:山崎貴・古沢良太
原作:西岸良平
出演者:吉岡秀隆・堤真一・小雪・堀北真希・もたいまさこ・薬師丸ひろ子・須賀健太・小清水一揮・三浦友和・マギー・温水洋一・神戸浩・飯田基祐・ピエール瀧・小日向文世・小木茂光・吹石一恵・福士誠治・貫地谷しほり・藤本静・浅利陽介・小池彩夢・浅野和之・平田満・渡辺いっけい・手塚理美・上川隆也
制作年:2007年


感想: 下町の多彩な話しが盛り込まれる。
本筋と、付随が混ざり、ゆったりと結末に向かう。
そのゆったり感が、時代と背景を想像させる。
(2014/11/07)

椿山課長の七日間

突然死の椿山課長(西田敏行)が気付くとあの世とこの世の間の中陰役所で、担当者・マヤ(和久井映見)が紹介と消滅と特例の初七日までの3日間の現世に帰る制度を話し、特例は72人中3人で、子分が気になるヤクザ・武田(綿引勝彦)と実の両親に会いたい少年・雄一(伊藤大翔)と椿山だが知らない事が多すぎる理由だった。
椿山は美女・和山椿(伊東美咲)になり、雄一は少女・蓮子(志田未来)となり残り時間時計と携帯電話と必要な物があるバッグだあり、喪服で家を目指すと、途中で父・椿山昭三(桂小金治)が公園でパソコンし孫・陽介(須賀健太)とメール交換するのを見て椿山夫婦を気遣い痴呆症のふりをしていたと知り、蓮子がいた施設探しを頼んだ。
武田は竹内弘実(成宮寛貴)となり息子として弟分・市川大介(國村隼)を訪ね、堅気になって欲しい子分の1人・卓人(青木崇高)が仇を狙い、相手は市川と勘違いしていた。
椿山の自宅で部下・嶋田(沢村一樹)がいて結婚前から妻・由紀(渡辺典子)と深い仲で息子・陽介(須賀健太)は家出し3人でホテルに戻り、椿が飲んでいると竹内に部屋に誘われたが時計で元の姿を思いだした。
翌日、昭三から蓮子は施設名を聞くが本人以外はそれ以上は聞けないと言われ、椿は会社で嶋田から昔から付き合い合間に椿山と突然結婚し、引越手伝いで会って付き合いだしたと知り、椿山の旧友で同僚の知子(余貴美子)を紹介し本当に悲しんでいた。
竹内は市川を護衛し妻・静子(市毛良枝)と会い、蓮子と陽介は施設で女先生(茅島成美)から名前だけ・父母が市川大介・静子で怖い人と聞き、竹内は蓮子の電話で実の両親が市川夫妻だと知り翌日会わすと言い、椿は知子の家で、知子が親友過ぎて椿山に好きだと言えずじまいと聞かされた。
<以下、隠し字>
翌日、椿と蓮子と陽介は竹内に会い行き、雄一の振りを陽介に頼むと、陽介は実は嶋田の子だと言い、陽介が市川夫妻にありがとうと言うと、卓人が乱入し市川を撃とうとするが竹内が身で守り遺書を見せ消えて行き、静子は様子から蓮子が息子だと気付き抱きしめると、蓮子はありがとうと言い消えた。
椿と陽介は椿山家に向かい、陽介は育ての父にありがとうを言いたいと語り、陽介が家に入り由紀と嶋田が来て、嶋田はもう家に入らないというが椿が家に入れた。
椿は、自分を愛したと知った知子に会い、時間切れで中陰役所に戻り、急死の昭三と4人は天国への階段をのぼった。


監督:河野圭太
脚本:川口晴
原作:浅田次郎
出演者:西田敏行・伊東美咲・成宮寛貴・和久井映見・市毛良枝・桂小金治・志田未来・須賀健太・沢村一樹・綿引勝彦・渡辺典子・茅島成美・伊藤大翔・青木崇高・余貴美子・國村隼
制作年:2006年


感想: 事実を知らなさすぎると3日地上に戻った椿山課長。
他の親子の出会いも含め、奇妙な悟り気味。
思いやりが裏にある構成は和む。
(2014/11/13)

サイドカーに犬

不動産会社営業の30歳の近藤薫(ミムラ)は久々に再会した弟・近藤透(川村陽介)から結婚披露宴の招待状を受け取り、休みに釣堀の主人(寺田農)を訪れた。
薫は20年前に父・近藤誠(古田新太)と喧嘩の絶えない母・近藤洋子(鈴木砂羽)の家出で始まった夏を思い出した。
ヨーコ(竹内結子)さんが7月の終わりに食事を作りに現れ、薫(松本花奈)と買い物に行き弟・透(谷山毅)と誠にあい、薫はまだ自転車に乗れずヨーコは誠の愛人といい煙草を吸い、さっぱりとして気が強いが繊細な優しさも持っていた。
浜口(トミーズ雅)・吉村(椎名桔平)らが誠と麻雀し、ヨーコの対応は母と異なっていて透と遊び、自転車に乗るように勧め教えた。
長女で真面目な薫には、ヨーコは驚きだがヨーコは薫を驚きと言い、浜口が誠と仕事で喧嘩し、父は面倒と言った。
ヨーコは薫を誘い、電飾の家の照明で遊び番犬を手なずようとし薫は驚き、ヨーコは誠を諍いを嫌い過ぎと言い犬の事を聞き、薫は親子で昔にサイドカーの犬を見た事を話しそんな犬なら良いと答え、誠が2人を迎えに来て薫はサイドカーに乗った。
吉村がヨーコを誘惑し、誠は盗難車を交通違反で巡査(中山弟吾朗)に見つかり逃げ捕まり、ヨーコは吉村に10万円渡して話を終わらせ、誠は透とプラモデルを買いにでかけ、ヨーコは薫に何もねだらないと言い泣き笑い、もう来ないかも知れないと出かけ手切れ金をおろし薫に夏休みに付き合ってと言った。
薫とヨーコは海に行き薫は絵を描き、アイスクリーム売りの増田治五郎(温水洋一)と増田トメノ(樹木希林)の家に泊まりトメノは2人の関係を予想したが一部合っていた。
翌朝薫はヨーコがいる海辺で小生物を採り、ヨーコは子供の頃は薫と似ていたと話し、好きなものを嫌いになるのが難しいと言った。
<以下、隠し字>
2人は帰り、透のプラモデルに驚き、母・近藤洋子が帰って来てヨーコと喧嘩になり、出て行くヨーコを薫は追うが、ヨーコは薫が好きで会って良かったと言って去った。
誠は洋子と離婚して、透は父と、薫は母と暮らす事になった。
薫はその後何もなく、今年30歳になった。
透から電話で謝り、ヨーコの家の事を話し、薫は訪れ・・・・。


監督:根岸吉太郎
脚本:田中晶子・真辺克彦
原作:長嶋有
出演者:竹内結子・松本花奈・ミムラ・川村陽介・古田新太・鈴木砂羽・寺田農・谷山毅・松本花奈・トミーズ雅・椎名桔平・中山弟吾朗・岡田幸樹・白鳥あかね・温水洋一・樹木希林
制作年:2007年


感想: 性格の異なる両親に育てられた薫はまじめ一方だった。
母が家出した後に来たヨーコは、どちらとも違う性格と行動力で、過ごした夏休みは記憶に残っていた。
ヨーコの言葉通りに30歳の薫は性格が変わっていなかった。
(2014/11/19)

Oh! 透明人間

荒方透留(標永久)は親戚の萩谷家に下宿する高校1年生だが萩谷家は全員女性:長女・萩谷愛子(川奈ゆう):次女・萩谷良江(栁本絵美):三女・萩谷ルミ(鈴木米香):祖母・萩谷まどか(星光子)で、近所に宮本陽子(村上友梨)もいた。
学校でも透留は女性の体に興味を持つばかりで悪友(なべやかん・池田佳史)と、女生徒(伊東遥・愛萌・水崎綾)に馬鹿にされていた。
ある日の夕食に嫌いなイクラが出て無理に食べると体が消え、風呂で気がつき良江が知らずに入浴してきた。
時間が経つと元に戻り、周囲から頭がおかしく見られたが、イクラを食べれば透明になれる能力をもった透留は、学校でも覗きや触りや下着泥棒事件を起こしたが、興奮すると元に戻り、ばれて一家に詰問された。
隣の宮本(猪狩公一・佐藤貴子)宅へ忍び込んだ透留は陽子を探すが、外に怪しい人物達(ボブ鈴木・尾本貴史)を見つけた。
女教師・増田(紫子)をのぞき見していると男教師・石井(大滝明利)が来て襲いかかり、透留が殴りつけた。
透留と良江は好き同士だが互いに言い出せなかった。
<以下、隠し字>
良江が宮本宅へ行ったまま戻らなく、陽子と間違われて誘拐された様で透留は良江を探し、誘拐犯は間違いと気づくが良江を襲うとした、そこに透留が来て裸になったがイクラ瓶が無く捕まった。
誘拐犯は2人を殺すつもりだが、透留は弁当のイクラを食べて透明になり2人をやっつけるが足跡でばれた、しかし良江に助けられた。
そして、・・・・・・。


監督:右田昌万
脚本:右田昌万
原作:中西やすひろ
出演者:標永久・栁本絵美・村上友梨・川奈ゆう・星光子・鈴木米香・紫子・大滝明利・ボブ鈴木・尾本貴史・猪狩公一・佐藤貴子・伊東遥・愛萌・なべやかん・池田佳史
制作年:2010年


感想: ストーリーの薄い、高校生の妄想と透明人間になるコメディであり、明るい覗き話。
(2014/11/25)

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