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鑑賞日記(2014/05)

笑の大学

昭和15年秋、笑いを解さない警視庁保安課検閲係・向坂睦男(役所広司)は、廊下の制服警官(高橋昌也)が立つ部屋で台本を次々検閲不可か大幅削除していた。
浅草の劇団「笑の大学」の芝居「ジュリオとロミエット」台本を座付作家・椿一(稲垣吾郎)に外国舞台と外国人登場は不可でパロディやもじりが多いと言った。
2日目、椿は上演許可を貰おうと寛一・お宮に台本を書き直すが、向坂がたとえた言葉を使用していると指摘し、「お国の為」を3回加える指示を出した。
3日目、お国が女性の名前で、もじりでお肉のためになっており不可になり、追加に接吻場面の削除を命じた。
4日目、接吻は実際は邪魔が入り出来ない設定になっていたが、新たに警官・大河原を出す指示が出た。
5日目、椿は酔って怪我したと言い、向坂は警官が通行人で意味がないと言い、具体的に泥棒を追いかける途中に男女に出会う設定を提案した。
夕方、劇団「笑の大学」の芝居劇場に行きモギリのおばさん(石井トミコ)に金を払い青空貫太(小松政夫)らの石川三十五右衛門(長江英和)の時代劇を見た。
6日目、向坂は青空貫太は人気がなくギャグも面白くなく、ざぶとん回しも必然性がないと言った。
同じに椿が書き直しをするので周囲に評判が悪いと言った。
椿は書き直しでも喜劇が作れれば良いと言い、上演許可が下りようとするが椿は弾圧に負けないのが作家の戦いと言い、向坂から笑いの要素を取り除いた台本に書き換えを命じられ、書き直しを受けた。
<以下、隠し字>
7日目、疲れた椿が提出した台本は今までで一番笑える内容のものであり、上演許可が下りないが椿は光栄と言い状況が変わり、昨夜赤紙が届いたと告げ直しに没頭して雑念を忘れられたと言った。
向坂は台本を預かり、いつか上演の為に無事に帰って来いと言って送った。


監督:星護
脚本:三谷幸喜
原作:三谷幸喜
出演者:役所広司・稲垣吾郎・高橋昌也・小松政夫・石井トミコ・長江英和・
制作年:2004年


感想: 笑いの世界を知らない検閲係と何度でも書き直す作家。
ところが、直す度に面白くなる。
ただ、上演許可とは別だが、完成するが・・・。
(2014/05/05)

カンゾー先生

昭和20年夏、戦時下の岡山県日比で三吉(北村有起哉)が万波ソノ子(麻生久美子)といると開業医・赤城風雨(柄本明)が病人を往診して回り、病人たちは感謝するがどの患者にも肝臓炎と診断するし「肝臓先生」と渾名した。
捕虜収容所の将校が料亭・紫雲閣で病気になり野坂大尉(田口トモロヲ)は腸チフスと診断し営業停止にし軍医部長・池田中佐(伊武雅刀)は形だけと言うが、女将・トミ子(松坂慶子)は風雨に調査を頼み見立ては肝臓炎でトミ子は感謝した。
ある日、万波ソノ子が赤城医院に連れられて来て、風雨は看護婦として雇い、生活の為に淫売をしていたが風雨から禁止された。
風雨は岡山県医師会からブドウ糖注射を使いすぎと指摘されたが肝臓炎にブドウ糖が必要で反発し、モルヒネ中毒の外科医・鳥海(世良公則)に会った。
風雨とソノ子は祭りに出かけ、ソノ子の母・万波銀(清水美砂)は遊女で、ソノ子はトミ子から度々紫雲閣の手伝いを頼まれ、ソノ子は石原良子(渡辺えり)から出征する息子の初めての相手を頼まれ引き受けるが、淫売禁止と謝礼は断った。
風雨は栄養失調で肝臓炎が流行ると考え、たまたま入手した顕微鏡を使い肝臓炎の病原体を調べる為に準備を始め、医師仲間の鳥海と町の住職でアルコール中毒の梅本(唐十郎)に手伝ってもらった。
風雨は東京の桜井中尉(神山繁)の集まりに出席し、肝臓炎の流行とその撲滅の必要性を話し多くの同意を得て、顕微鏡の部品を持ち帰り、光源も見つけたが調整がうまく行かなかった。
<以下、隠し字>
捕虜収容所から脱走があり、ソノ子が助けた兵はオランダでカメラ技師のピート(ジャック/ガンブラン)で協力を得、満州で戦死した息子から肝臓炎の調査報告が送られ肝臓炎撲滅への意欲は増し、手遅れの肝臓炎患者の協力で死後に土葬の遺体から肝臓を取り出して観察を始めたが、坂下少尉(金山一彦)や岡本(山本晋也)が光に気づき家に押し入り、捕虜と風雨・鳥海・梅本は逮捕され顕微鏡は没収された。
トミ子の助けで風雨らは釈放され、風雨は再び顕微鏡を入手を計るが、往診を頼まれた町の老人が先延ばしにした為に死に、風雨は自分は町医者に徹するべきと知った。
離れ小島から往診依頼で出かけ、帰りの舟の中でソノ子は鯨をモリで捕ろうとし失敗して風雨に愛を打ち明けたが、その時2人は遙か遠くにキノコ雲が揚がり肝臓の様に広がるのを見た。


監督:今村昌平
脚本:今村昌平・天願大介
原作:坂口安吾
出演者:柄本明・麻生久美子・ジャック/ガンブラン・世良公則・唐十郎・松坂慶子・田口トモロヲ・金山一彦・山本晋也・渡辺えり・北村有起哉・清水美砂・伊武雅刀・
制作年:1998年


感想: 栄養失調で肝臓炎が流行し、それを診断するので「肝臓先生」と呼ばれた。
走り回る町医者が、撲滅研究を始めるが、町医者の仕事がおろそかになった。
ラストは何故岡山かいつかが判る印象的シーンだ。
(2014/05/11)

相棒シリーズ X DAY

謎のデータがネット上にアップされては削除されていた。
警視庁捜査一課刑事・伊丹憲一(川原和久)と三浦信輔(大谷亮介)と芹沢慶二(山中崇史)が落下死体とそばの札束が燃えた現場で鑑識・米沢守(六角精児)が捜査し、被害者は東京明和銀行本店システム部・中山雄吾(戸次重幸)だったがサイバー犯罪対策課専門捜査官・岩月彬(田中圭)が来てネットに不正アクセスで1週間掛かって突き止めたと言った。
伊丹は岩月を連れて家宅捜査で女がいたと知り、パソコンを押収し米沢は不明指紋も多く、札束には中山ともう1人の指紋があり、岩月は九条係長(矢島健一)と小田切亜紀(関めぐみ)捜査官にjustice11だと報告した。
戸張弘成(別所哲也)は片山雛子(木村佳乃)議員に不正アクセス防止法の勉強会を金融庁・財務省らを集め開催を勧めた。
角田六郎(山西惇)4課長は特命係・杉下右京(水谷豊)は休暇中で、捜査員は翌日のヤクザの摘発の準備中だった。
東京明和銀行にシステム障害が発生し、伊丹らは中山の上司・朽木貞義(田口トモロヲ)に会うと岩月が来てデータを見せると朽木は不正アクセス対策マニュアルと答え、伊丹と岩月は全データを提出させた、そこへ三浦と芹沢が中山の恋人・麻生美奈(国仲涼子)に会いに来たが何も知らないと答えた。
岩月は小田切にデータの削除者探しを依頼した。
角田らはヤクザを覚醒剤所持で摘発したがトレーディング室があり村岡証券と取引し担当・神林直樹を逮捕したがヤクザと知らず雇われ抜け出せ無かったと述べ、インサイダー取引の疑いでサイバー犯罪対策課に調査依頼し、大河内春樹(神保悟志)監察官は角田に神林が昔に警視総監賞の経歴があり止めた理由は横領だった。
片山は神戸尊(及川光博)にネット流出のデータを話し、神戸は2課に分析依頼した。
朽木提出データはネットのデータと異なり、岩月はjustice11が新しくデータをネットに流したと知った、2課が加わり人員分けが変わり伊丹と岩月が組になり朽木を追求すると、朽木は財務省に頼み警察庁長官・金子文郎(宇津井健)は警視庁1課長・内村完爾(片桐竜次)と話し、朽木がネットデータ削除と知った伊丹と岩月に銀行捜査を止める圧力をかけ、神林取り調べ中の大河内にも邪魔が入った。
<以下、隠し字>
右京は神戸と片山にデータはシステム障害を起こすシュミレーションプログラムで金融封鎖のトラブル解析用と言い、片山は各署に仲間がいると考えた。
三浦と芹沢のネットカフェの捜査と小田切の解析から新しいjustice11が麻生と判り、伊丹と岩月は花の里で月本幸子(鈴木杏樹)とも今後を話し、岩月はネットカフェでデータのパスワードを解析入手した。
麻生は伊丹と岩月に中山から預かったデータを流したと言い、朽木が殺害日に誰かと知るが会った男を知る為に朽木を追って捕らえ、岩月はシュミレーションを示し相手を聞き出し、神林を中山殺害で逮捕して・・・・。


監督:橋本一
脚本:櫻井武晴
出演者:川原和久・田中圭・国仲涼子・田口トモロヲ・別所哲也・水谷豊・及川光博・木村佳乃・宇津井健・鈴木杏樹・大谷亮介・六角精児・山中崇史・山西惇・原田龍二・神保悟志・片桐竜次・小野了・関めぐみ・戸次重幸・矢島健一・
制作年:2013年


感想: ストーリー中に埋め込まれた「X DAY」を直接扱うのは大き過ぎるのだろう。
全くタイプの異なる警察官2人の捜査は、現実に起きそうだ。
警察内部の体質はいつもテーマになる。
(2014/05/17)

女の子ものがたり

新米の担当編集者・財前静生(福士誠治)が、漫画家・高原菜津美(深津絵里)を訪問するが、昼からビールを飲みソファで昼寝をしたりした。
そして、自分がまだ「女の子」だった頃を思い出した。
小学生のなつみ(森迫永依)・高原房蔵(板尾創路)・高原光代(奥貫薫)が引越してきて、なつみは原っぱで、きみこ(三吉彩花)とみさ(佐藤初)に会い黒猫を見つけるがきみこの母・藤井里美(風吹ジュン)は飼えないといった。
房蔵はなつみに人と違う人生をおくるかもと言い、光代は友は選べと言った。
なつみは絵を描き、きみことみさと手紙を書いて海に流しに行くが、3人は大人になるのが不安だった。
菜津美はタライで足をつけ、財前は菜津美のストーリーに駄目だしをし、どちらも落ち込んだ。
高校生のなつみ(大後寿々花)・きみこ(波瑠)・みさ(高山侑子)は、あき(落合恭子)を見て大人になりたいと思うが、家が金持ちのたか(大東駿介)と裸で抱き合っているのを見て衝撃を受けた。
なつみは帰り道でまた房蔵から人と違う人生かも知れないと言われた。
藤井里美がきみこを探しており、きみこはたかと一緒にいたが、たかはしん(佐野和真)とガソリン泥棒で警察に追われ、きみこを置いて逃げた。
3人は道に迷い洞窟に雨宿りし、遠くに行けたらと言い、ヒッチハイクで町に戻り風呂屋に飛び込み警察に補導され、なつみは光代から友達を選べと言われた。
財前が来てやる気がない菜津美にまじめに書く様に言うと遊びに付き合わされ、菜津美は財前に「彼氏も友達もいなく人生が書けない」と言われ、いると答えた。
高校生のなつみはバスで通学し、男友達・片桐俊夫(賀来賢人)もいた、倉庫の壁に絵を描くなつみにきみこやみさは恋愛失敗談を話し、絵を上手と言った。
父・房蔵が借金で自殺して、なつみは何も知らなかった事が恥ずかしいと言った。
財前が眼をさますと菜津美はいなかった。
高校生のなつみは、父の犯罪でみさが働きはじめ結婚し、同じく結婚したきみこから借金を頼まれ、なつみは友に幸せになって欲しいと思うがなつみの絵を一緒に見にゆき、本当は違う人生を過ごしたいと思っていると言われ、大喧嘩しなつみはきみこに町から出て行けと言われ、なつみは母に見送られて上京した。
<以下、隠し字>
菜津美は財前と故郷に帰り、藤井里美からきみこが死に菜津美の絵が好きと言っていたと聞き、想像よりも人生は意外と思い、菜津美は倉庫の絵で子供に会うがその子はきみこの子供のなつこで倉庫の絵が上手と言った。
帰りに財前は倉庫の絵が素晴らしいと言い、菜津美は友達の話を書きたいと言った。


監督:森岡利行
脚本:森岡利行
原作:西原理恵子
出演者:深津絵里・福士誠治・大後寿々花・波瑠・高山侑子・森迫永依・板尾創路・奥貫薫・三吉彩花・佐藤初・風吹ジュン・落合恭子・大東駿介・佐野和真・賀来賢人
制作年:2009年


感想: 個々に違う人生に悩む若い時代を過ごした友人をいつか忘れていた。
人生を判らない言いながら、実は順調と勘違いしていた。
そして、自分を異なる人生と悩んでいた。
(2014/05/23)

蛇にピアス

渋谷の夜にルイ(吉高由里子)が、クラブで出会ったアマ(高良健吾)は赤毛のモヒカンで眉と唇にピアスで背中に龍の刺青とそしてスプリットタンだった。
蛇のようなスプリットタンに惹かれ、アマに連れられ店にゆき店長のシバ(井浦新)は全身に刺青と顔にピアスの風貌の彫師でルイは舌に穴を空けピアスをつけた。
シバと会ったルイは刺青に興味を持ちシバはサディストだといい、マキ(あびる優)に、自分の身体に絵を刻むと言い、スプリットタンと刺青に興味があった。
街の3人の不良との喧嘩でアマは執拗に痛め、アマとルイは警察から逃げて取った歯を愛の証とアマは貰った。
ルイはシバから刺青の絵柄を見て腕の麒麟とアマの龍と組み合わすと言い、シバは服を脱いだルイを縛り抱き自分はノーマルではないと言った。
ルイは暗い世界で身を焦がしたいと思い、テレビで暴力団の男の死の逃走犯を捜しているとアマの髪の色を変え長袖を着せ、コンパニオンのバイトでユリ(ソニン)と和服で仕事した。
ルイはシバに、彫る前に龍と麒麟に眼をいれない様に頼みシバは彫り始め、ルイは痛がらなくシバはルイを縛り犯した。
刺青が彫り進みアマが麒麟に眼がないと言い、シバはルイの関係を妬きルイは酒を飲み舌の穴を拡張し続け、アマと暮らしながらシバと関係を続けスプリットタンと刺青が完成した時の次を考え、シバはルイに彫師を止めようかと言い、刺青が完成後ルイは目標のない生活になりどちらに殺しを頼むか考えた。
シバからルイに電話で警察が刺青を調べている言い、ルイはシバに人を殺した事があるか聞きシバはルイを縛り犯し結婚したいと言った。
ルイはいなくなったアマの名前を知らず捜査願いも出せずシバに相談し暴力団員の事を聞かれたがシバに頼み捜査願いを出し、シバの注意を無視して無理に舌の穴を拡張しようとした。 <以下、隠し字>
シバに電話でアマの虐待された死体が見つかった連絡があり、葬儀でルイは警察に対し暴れた。
ルイはシバと暮らし始めたが無反応で本名を聞かれアマの何も知らないと気づき、警察に呼ばれ証拠の品やアマがレイプされていたと聞き、シバを疑い始めアマから貰った歯を砕いて飲み、シバに龍と麒麟に眼を入れて貰った。
ルイはシバがアマ殺しであっても大丈夫と思い舌穴を広げ、そして・・・・・。


監督:蜷川幸雄
脚本:宮脇卓也・蜷川幸雄
原作:金原ひとみ「蛇にピアス」
出演者:吉高由里子・高良健吾・井浦新・あびる優・ソニン 制作年:2008年


感想: 異常心理物は多いが、それに異常行為が加わった。
勿論、観る人の尺度だから個々に変わる事だ。
ただ、生きる事に飽きてしまい求めるならば、悲しい。
ストーリーや行為に意味を求めるのかもはっきりしない。
(2014/05/29)

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