鑑賞日記(2013/08)
- 寒椿
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女衒・富田岩伍(西田敏行)は実家に帰った妻・富田喜和(藤真利子)が連れて行った息子・健太郎(西野浩史)を連れ戻し、健太郎はバスの車掌・貞子(南野陽子)に会った。昭和2年貞子は父・桑名勝造(笹野高史)の借金の為に岩伍に買われ、高知の妓楼・陽暉楼へ身売りされた。
苦界でも陽暉楼は格式も客質も上等で主人のたのみで「牡丹」の源氏名の貞子は、女将・松崎みね(かたせ梨乃)に芸事の特訓を受けた。
牡丹が座敷へ出ると陽暉楼の1番の売れっ子とり、岩伍は喜び励ましたが、牡丹に想いを持つ元力士の仁王山(高嶋政宏)は岩伍を憎んだ。
選挙が実施される事になり多田宇一郎(高橋悦史)と中岡亮太(神山繁)が対立しヤクザの田村征彦(萩原流行)らが裏で動いた。
牡丹は中岡と御曹司・多田守宏(白竜)の双方から見受けの話があり、早くどちらか決めろとせかされた。
仁王山が牡丹をさらい姿をくらまし、心配した岩伍は2人を捜索し高知に連れ戻した。
仁王山は組に戻り、牡丹は多田守宏に見受けされることで陽暉楼に戻ったが牡丹が好きなのは岩伍であり、告白された岩伍には女衒が売買いした女は抱けなかった。
<以下、隠し字>
見受けされて東京に発つ牡丹は満州へ売られる事に謀られ、それを知った岩伍は牡丹を助け、出所した仁王山も牡丹に再会し助けた。
しかし2人に追っ手が襲い、岩伍は牡丹は指を斬られ、死闘の末に牡丹と仁王山を逃がし、健太郎に母を任せ去った。
監督:降旗康男
脚本:那須真知子
原作:宮尾登美子
出演者:南野陽子・西田敏行・かたせ梨乃・藤真利子・西野浩史・高嶋政宏・白竜・笹野高史・高橋悦史・神山繁・萩原流行
制作年:1992年
感想: 妓楼に突然に咲いて売れっ子になり、直ぐに見受けされて消えて行く牡丹をまるで、寒椿のようだという。
選挙にかこつけて、儲けのみを考える者のなかで、純粋に生きる岩伍とそこに惚れた牡丹、その牡丹に一途に惚れる仁王山は、牡丹のために命を張った。
(2013/08/02)
- RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語
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筒井肇(中井貴一)は大手家電メーカーの経営企画室長でリストラと工場閉鎖を担当し、東京でハーブ茶会社を始めた妻・由紀子(高島礼子)と女子大生で進路に迷う娘・倖(本仮屋ユイカ)と暮らす彼の人生は仕事ばかりだったが、順風に見えた。
ある日、故郷・島根・出雲に住む肇の母・筒井絹代(奈良岡朋子)が倒れ、仕事の区切りに駆けつけ介護士・森山(宮崎美子)の世話になっている母に会った。
東京に行かないという絹代の介護に悩みさらに親しい会社の同期・川平(遠藤憲一)が自動車事故で亡くなった。
医師の呼び出しで再度帰郷した肇は絹代の病気を知り、旧友・了(中本賢)にも逢い、仕事ばかりの今までの人生を考え子供の頃の夢だった「一畑電車の運転士になる」ことを実現したいと娘・倖に語った。
会社を退職し、一畑電車の運転手に応募し社長・大沢(橋爪功)と石川(佐野史郎)は年齢に驚くが採用中途入社になり一畑電車の研修で先輩の福島(甲本雅裕)やベテラン整備工・高橋(渡辺哲)や運転制御担当・田窪(石井正則)と出会い、次に京王電鉄で研修を受けて晴れて運転士となった。
同時に運転士になった宮田大吾(三浦貴大)は肘の故障でプロ野球入りの夢を絶たれていた。
運転士の仕事に熱中する肇を倖は若いと言い、肇は運行が遅れがちだが乗客に親切だったが、絹代が危篤になるが仕事中で偶然が重なり子供が列車を動かしかけた。
<以下、隠し字>
絹代は持ち直したが、新聞が子供の運転を非難し肇は辞表を出すが多くの人が止め、社長・大沢は会社全体の責任と謝罪した。
絹代の余命が短いと知った倖に肇は絹代に笑顔を見せていて欲しかったと言い、絹代は一時自宅帰りの時に肇が運転する列車に乗った。
そして、・・・・。
監督:錦織良成
脚本:錦織良成・ブラジリィー/アン/山田・小林弘利
出演者:中井貴一・高島礼子・本仮屋ユイカ・奈良岡朋子・三浦貴大・遠藤憲一・橋爪功・佐野史郎・宮崎美子・甲本雅裕・渡辺哲・石井正則・中本賢
制作年:2010年
感想: 子供の時の夢を叶えるとは、人生の目的とは何かを一家3人と周辺の人で考える。
父の転職は、妻と娘にも影響を与える。
鉄道ファンにもうれしい内容です。
(2013/08/08)
- 蜘蛛巣城
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戦国時代に蜘蛛巣城で城主・都築国春(佐々木孝丸)が軍師・小田倉則保(志村喬)らと北の館藤巻の謀叛に対し籠城の相談をしていたが、使者が一の砦・鷲津武時(三船敏郎)と二の砦・三木義明(千秋実)が奪い返したと伝えた。
武時と義明は主君に呼ばれ蜘蛛巣城に行く為の城前の蜘蛛手の森で道に迷い、小屋と老婆(浪花千栄子)と会い、老婆は「武時は北の館の主から蜘蛛巣城主になり、義明は一の砦の大将に、そして義明の子は蜘蛛巣城主になる」と予言をした。
都築国春は、武時を北の館主に、義明は一の砦の大将に任ぜた。
武時の妻・鷲津浅茅(山田五十鈴)は武時に国春を殺し城主になれと唆かし武時は国春の言葉を信じずに主君を討って蜘蛛巣城の城主となった。
子のない武時は義明の子・三木義照(久保明)を世継ぎにしようと考えるが浅茅が反対して懐妊を聞いて武時は義明を討つが義照は逃がした。
武時は精神が不安定になり、浅茅は死産で重態になり、使者が国春の一子・国丸(太刀川洋一)と小田倉則保と義明の子・義照が城に押寄せると告げた。
武時は、森の老婆を思い出し蜘蛛手の森に行き老婆は「蜘蛛手の森が動き城へ押寄せぬ限り武時は敗れぬ」と予言した。
<以下、隠し字>
武時は城に戻り軍勢にそれを告げたが、浅茅が発狂した。
一度は元気になった軍勢が、蜘蛛手の森が城に押寄せたといい武時を裏切者として矢で殺した。
木の枝で擬装した則保の軍勢があった。
監督:黒澤明
脚本:小国英雄・橋本忍・菊島隆三・黒澤明
出演者:三船敏郎・志村喬・千秋実・佐々木孝丸・浪花千栄子・山田五十鈴・久保明・太刀川洋一
制作年:1957年
感想: 余計なエピソードを削り、シンプルに描く。
予言は妄想の産物なのかと思うが2人で会うと判らなくなる。
最後はシェークスピアを思い浮かべる。
(2013/08/14)
- らせん
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解剖医・安藤満男(佐藤浩市)は謎の死の高山竜司(真田広之)の解剖を行い、胃の中から暗号紙片を見つけ、「DNA PRESENT」という言葉を読み取った。
玲子とその息子の陽一が車の事故で死んだが聞くが、事故の前に既に死亡していたらしかった。
不審に思った上司・吉野(松重豊)は、玲子が取材していた呪いのビデオについて意見を求め、安藤にビデオと玲子の取材手帳を渡した。
ビデオを見て呪いを確信し、吉野からビデオのマザーテープを奪い破棄した。
吉野が死に、竜司の教え子で恋人で不思議な力を持っていた高野舞(中谷美紀)と謎を追究した。
宮下(鶴見辰吾)から竜司の遺体から新種のウイルスが発見されたとの報告が入り、安藤はビデオや手帳を見た人物の網膜を通して体の組織へ入り込んだのだと気づいた。
怨念=ウイルスを広めることに手を貸した人物は死なないこと、自分が死なない事が舞と寝た為なのだとも判った。
<以下、隠し字>
安藤は、舞の体を利用して蘇った貞子と向かう、彼女の目的は新しい人類を地球上に生み出すことだった。
息子を取り戻すか、人類を裏切るか選択を迫られる安藤は、要求通り竜司と息子を蘇らせた。
安藤に、貞子と竜司は玲子の手記を小説として出版するのだと言った。
監督:飯田譲治
脚色:飯田譲治
原作:鈴木光司
出演者:佐藤浩市・中谷美紀・真田広之・鶴見辰吾・小木茂光
制作年:1998年
感想: 単独作ではなく、前作「リング」を見ていないので判らない事だらけだ。
それを除いても、架空の設定の話なので理解できなく、ホラーにもなりにくい。
(2013/08/20)
- アフタースクール
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女子高生が木村に手紙を渡して頼み事、それからしばらく後。
ある朝、妊婦(常盤貴子)と木村(堺雅人)と男(山本圭)がいて、木村が出かけた。
母校で働く中学教師・神野(大泉洋)は新車を購入したが何故か木村が鍵を持っていてそれで出かけた。
木村は梶山商事のサラリーマンだが、女(田畑智子)とエレベーターに乗る写真が撮られていたが、そのあと行方不明になった。
北沢(佐々木蔵之介)が梶山商事社長・大黒(北見敏之)に木村の捜査を依頼され、島崎と名乗りついに母校の来て夏休み中も部活動で出勤の神野に会った。
佐野美紀(常盤貴子)が産気ついたと連絡があり病院に島崎と駆けつけ無事に出産した。島崎は神野に木村と女(田畑智子)の写真を見れ、神野は驚いた。
島崎は神野に木村探しを頼み改造携帯電話を持ち、依頼人を尾行したがヤクザの片岡(伊武雅刀)と繋がっていた。
片岡が経営する高級クラブにいた、女・あゆみ(常盤貴子)の行方を捜しており梶山商事も利用していて、クラブの女はあゆみが消えた日に木村が来ていたと言った。
島崎はヤクザの女に手を出した木村が、女と一緒に逃げたと言うが、神野は否定した。
島崎は片岡にも狙われるが、大黒に木村の他に女(田畑智子)も調べる取引をした。
<以下、隠し字>
女(田畑智子)は神野久美子という、神野の妹の婦警であり佐野美紀は警察の警護が付いており、北沢(島崎)が荒らした為に片岡が狙っていた大黒の取引が中止になったと神野は言った。
そもそも、北沢は根本的に間違っていた、それは・・・・・・。
昔、女学生が木村に頼んだ事は???。
そして木村と女(田畑智子)の写真は????。
監督: 内田けんじ
脚本: 内田けんじ
出演者:大泉洋・佐々木蔵之介・田畑智子・常盤貴子・山本圭・北見敏之・伊武雅刀
制作年:2008年
感想: 探偵きどりの北沢は何も知らず、事件も判らずに荒らし回る。
判っている者も、振り回される者も沢山だが、誰がかは・・・。
(2013/08/26)