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鑑賞日記(2013/05)

陽気なギャングが地球を回す

他人の嘘が判る・成瀬(大沢たかお)、正確な体内時計を持ち息子・慎一(三浦知絋)のいる自動車教習所教官・雪子(鈴木京香)、演説の達人でロマンを追う夢追い人で妻・祥子(加藤ローサ)とバーを営む響野(佐藤浩市)、大学生で天才スリ師・久遠(松田翔太)という能力を持つ4人が偶然出会い、4人なら上手に銀行強盗が出来ると思った。
4人は港洋銀行を狙い国元支店長(大杉漣)から現金を奪い、成功で帰るが突如車に激突され覆面4人組の強盗がのりあっさりと現金を奪われた。
響野のバーに集まったメンバーは、計画漏れか裏切り者がいたかだが対して気にせず、久遠が掏った財布を出し持ち主・林(木下ほうか)を調べ始めた。
朝倉(光石研)がバーのビリヤードの球に盗聴器を仕込んだ。
雪子は成瀬に、昔の夫・地道(大倉孝二)が現れ神崎という男に息子を誘拐され裏切ったと告白し、成瀬はメンバーを解散したが祥子が盗聴に気づいた。
雪子親子が襲われ、成瀬が松崎に呼び出され1億円を要求されて了解すると人質は解放されたが、成瀬は下見を始めた。
市では防犯訓練日の疑似訓練予定だが、それに化けて銀行を襲う計画で地道もメンバーに加え、使用車も準備した。
<以下、隠し字>
疑似訓練を装い侵入し漆原支店長(篠井英介)から用意された偽訓練金と本物を入れ替えて盗むが、そこに横取り犯が侵入し、盗聴していた朝倉が侵入しついで訓練用の強盗も踏み込んで現場は混乱し、どれが本物の現金か判らなくなった。
横取り犯は車で逃走するが爆発し、4人メンバーが盗んだのは偽札だった。
久遠はメキシコに行くが、・・・・・。


監督:前田哲
脚本:前田哲・長谷川隆・丑尾健太郎
原作:伊坂幸太郎
出演者:大沢たかお・鈴木京香・佐藤浩市・松田翔太・大倉孝二・加藤ローサ・三浦知絋・中山祐一朗・古田新太・大杉漣・篠井英介・松尾スズキ・木下ほうか・光石研
制作年:2006年


感想: 判り難いストーリーを判り難く映像化しているので、難解な内容だ。
4人の出会う銀行強盗の記憶もあるので、益々複雑だ。
しかも最後は多数の侵入者と、映像では判らない偽札の動きが絡む。
あまり理解をしようとしない方が楽しめるのかも知れない。
(2013/05/04)

幸福の黄色いハンカチ

花田欽也(武田鉄矢)は無理して赤い新車を買い、東京からフェリーで釧路へ行き北海道を走った。
島勇作(高倉健)は刑務所を出所した。
欽也は網走の駅前で旅の小川朱実(桃井かおり)と会う、朱実は列車食堂の売り子で欽也の車に乗せてもらった。
勇作は葉書を購入して、夕張へ出した。
欽也と朱実は海岸で勇作に写真を撮ってもらい誘って3人で旅を始め、その夜泊まった宿で勇作は島光枝(倍賞千恵子)を思い出すが、欽也が朱実を強引に誘い騒ぎになった。
翌日、勇作は駅で車から降りると朱実も降りるが列車は時間待ちで、欽也は毛ガニを買いふたりを誘い再度3人で旅を続け、勇作は炭鉱夫で妻はいないと言った。
欽也はカニにあたり下痢で度々便所に駆け込むが、朱実が運転して脱輪したり暴走で車を傷つけそこの牧場で泊めてもらい、勇作は欽也に朱実を優しく扱う様に説教した。
翌日、帯広で勇作が降りようとすると、欽也がヤクザ(たこ八郎)に絡まれ勇作が助けて運転したが狩勝峠での検問で勇作は一昨日刑期を終えたばかりで免許の更新が出来なく持っていないと答え、連行されたが勇作が昔に世話になった渡辺課長(渥美清)と会いそのはからいで釈放された。
勇作は朱実と欽也に誘われて車で旅を続け、過去を語り出した。
勇作は九州にいて町でのさばっていたが、30歳で考えを変え夕張の炭抗で働らき始め、スーパー・マーケットで働いていた光枝と恋をして時間がかかったが結婚して、数年後に光枝は妊娠するが流産してしまい、勇作は酔ったチンピラ(赤塚真人)に因縁をつけられ殴り殺してしまい、勇作は刑務所を訪ねた光枝に離婚を持ちかけて、光枝は以降訪ねて来ず離婚届けだけが届いた。
欽也と朱実は奥さんが可愛そうというと、勇作は出所後に葉書で「夕張に行くが、お前が今でも独りなら鯉のぼりの竿の先に黄色いハンカチをつけてくれ。それを見たら俺は帰る。ハンカチがなければ、そのまま夕張を去る」と連絡したと言った。
朱実と欽也は、勇作は無理だと言っても夕張に向かい、街の坂を家に向かった。
<以下、隠し字>
着いた所で、欽也と朱実は家の庭先の高い旗竿の何十枚もの黄色いハンカチを見た。
勇作が近づくと、気がついた光枝がじっと見つめていて、何も語らず家に入った。
人生と愛の重さを知った欽也と朱実は・・・・・・・。


監督:山田洋次
脚本:山田洋次・朝間義隆
原作:ピート・ハミル
出演者:高倉健・倍賞千恵子・武田鉄矢・桃井かおり・渥美清・統一劇場・たこ八郎・赤塚真人
制作年:1977年


感想: シンプルなストーリーに、少数の登場人物で構成されている。
夫婦の重い人生を抱えた主人公と、軽い人生しか知らない若い2人が一緒に旅をする。
ひたすら前へ行く若者に連れられて、ついに夕張に着く。
(2013/05/10)

アナザーウェイ D機関情報

第二次世界大戦末期、戦局が不利になった日本軍の島村(仲代達矢)・北原(芦田伸介)は海軍中佐関谷直人(役所広司)を特殊爆弾の原料ウランの買付けの為にスイスへ送る事にした。
関谷は故郷に戻り、母・房江(丹阿弥谷津子)や妹・幸江(石倭裕子)に別れを告げた。
関谷は、元教官・天宮剛士(高橋英樹)の率いる潜水艦で、ダイヤを持って2ヶ月で現地に向かい、ドイツ船に乗り換えたが連合軍に発見されて潜水艦は爆沈した。
ベルリン大使・大竹(戸浦六宏)は情報がなく、スイスに向かった。
しかしベルン大使官から、友人で仲介役の駐在武官・矢部将幸(永島敏行)は殺さたと聞いた。
大使官の現地職員・日下佳子(いしだあゆみ)の案内でホテルに入り、ウランの買付けを進めるが移動中に襲われてダイヤを奪われた。
出会った画家の笠井(井川比佐志)は、日本は戦争に負けるので早急な和平工作が必要と言った。
時間のない関谷は、矢部の殺された場所に行くと、矢部は生きていてアメリカのD機関と日米和平工作に関わっていて関谷にも協力を求めた。
矢部が何者かに殺され、ベルン公使や館員の日下も和平を訴えた。
<以下、隠し字>
関谷はD機関のボス・ダレス「D」(ロバート・ヴォーン)に会い、アメリカがすでに特殊爆弾を完成させ、ソ連が日本に宣戦する情報を聞き、矢部の遺志を継ぐことにした。
しかし軍部は彼らの和平交渉を拒否し、関谷は襲撃された。
そして、特殊爆弾が落ち、1945年夏日本は敗戦した。


監督:山下耕作
特撮監督/特技監督:川北紘一
脚本:石倉保志
原作:西村京太郎
制作年:1988年


感想: 第三国にいた人間には、日本の敗戦は明白だった。
そこへ任務で行った関谷は、任務と和平との間で迷う。
ついに命をかけて、和平を本国に訴えるが無視され、敗戦を迎えた。
日本の助かる道を探す人々の存在を浮き彫りにするが、歴史の影に消えた。
(2013/05/16)

墨東綺譚

1879年、良家の長男として生まれ育った荷風(津川雅彦)は父や母(杉村春子)の意向に反し、早くから文学の道を志した。
荷風は女性を描き、底辺に生きる女性に目が向き紅燈に親しんだ。
老いても妻はなく、菊地寛(井川比佐志)の誘いでも文壇・文士と交わることを嫌った。紳士である荷風は常に女性から被害を被ったが、それは真の愛を探す荷風の人生への探究でもあり、お久(宮崎美子)にバカよばわりされ、お歌(瀬尾智美)にも見放された。
玉ノ井のまさ(乙羽信子)の女郎屋で、お雪(墨田ユキ)と出会った荷風は、清らかな心をもった彼女にのめり込んだ。
まさの息子が学士徴兵になった時にまさの頼みでお雪を抱かせお雪も暖かく向かえた。
荷風は、お雪をモデルに小説を書き続けた。
年のひらきと境遇が違い過ぎたが、お雪の純情さに荷風は名字だけを明かして彼女と結婚の約束をした。
<以下、隠し字>
だが迷っている内に、昭和20年3月10日の東京大空襲に巻き込まれて全てが消失して、別れてしまった。
お雪とまさは、荷風らしい人物を町や新聞の文化勲章受章者の中に見るが人違いだと思った。
荷風は、昭和34年80歳の生涯を終た。


監督:新藤兼人
脚本:新藤兼人
原作:永井荷風
出演:津川雅彦・杉村春子・井川比佐志・宮崎美子・瀬尾智美・乙羽信子・墨田ユキ
制作年:1992年


感想: 私小説の映画化は、より雰囲気が作者よりに見えます。
実際はどうなのかは、判らないのですが。
作中で、書いている小説がこの原作とすると、微妙な二重構造です。
ぼくとうの墨は、さんずいです。
(2013/05/22)

RED SHADOW 赤影

戦乱の世で、老師(谷啓)は影一族を率いて来たが、時代の流れで戦国大名・東郷秀信(津川雅彦)に仕え白影(竹中直人)共に、赤影(安藤政信)・青影(村上淳)・飛鳥(麻生久美子)と使命を果たしてきた。
最初の命は六角氏の城に入り六角直正(風間杜夫)に戦さからの撤退状に署名をさせる事で、やり遂げた。
次の命は、京極城の地下の新式兵器を調べる事だったが京極に使える根来弦斎(根津甚八)を頭とする根来忍者たちが幾つかの罠を仕掛け待ち伏せていた。
赤影の危機に助けに入った飛鳥は殺され、青影は忍びを抜けた。
その頃、京極城では城主・京極兼光(神山繁)の謎の死で内部の意見が分かれていたが、後継者の孫娘・琴姫(奥菜恵)が男子として国を統治すると決めていて、葬儀で東郷秀信に戦車の威力を見せた。
しかし、家老・竹之内基章(陣内孝則)は兼光を毒殺し、お家乗っ取りを企む根来忍者に琴姫暗殺を禄の提示を条件に命じた。
東郷は白影に琴姫暗殺を命じたが、野党から赤影は琴姫を救い、掟を破ってしまい三四郎と名乗って城に入り、戦車がはりぼてだと知った。
おりん(篠原涼子)の元で遊んでいた青影は、城の財宝を狙って向かった。
<以下、隠し字>
竹之内は城の乗っ取りを謀り、東郷が攻めて来るという偽情報で琴姫派の家臣・上条高虎(松重豊)を城から出し、根来忍者に琴姫を捕らえさせ裏切って根来忍者の皆殺しを謀った。
赤影は飛鳥の仇討ちを狙う青影と城に忍び込み、上条は竹之内の嘘に気づき城に戻るが琴姫の被害をおさえる指示で慎重に攻めた。
忍び込んだ赤影は、死闘の末に竹之内を殺した。


監督:中野裕之
脚本:斉藤ひろし・木村雅俊
原作:横山光輝のマンガ「仮面の忍者赤影」
出演:安藤政信・麻生久美子・奥菜恵・村上淳・竹中直人・根津甚八・陣内孝則・谷啓・篠原涼子
制作年:2001年


感想: いかにも漫画原作の時代劇だ。
戦闘シーンが多いが複雑で面白いのか判り難いのか不明だ。
飛鳥と琴姫と、赤影と青影とは判り易い。
(2013/05/28)

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