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鑑賞日記(2013/03)

築地魚河岸三代目

総合商社勤務の赤木旬太郎(大沢たかお)は、部長・漆原(佐野史郎)の命令で人事課長として社内での大幅なリストラの担当になった。
築地市場を寿司屋・真田正治郎(柄本明)に車椅子に押してもらった築地の仲卸「魚辰」二代目・徳三郎(伊東四朗)が膝の手術を控え、三代目は従業員の英二(伊原剛志)と決めていると話をした。
元上司の金谷の病気の妻・順子(森下愛子)を見舞った旬太郎は赤ムツ料理が好きと聞くが、小料理屋女将・千秋(森口瑤子)は赤ムツが入手出来ないと言った。
ある日、旬太郎は婚約者・明日香(田中麗奈)を朝見かけ、装飾デザイナーの彼女が築地「魚辰」の娘で入院した父の退院まで店を手伝っている事を知り旬太郎は自分が代わりに手伝いはじめた。
しきたりの多い築地市場では、旬太郎の知らないことばかりで「魚辰」の英二達からは邪魔と言われるが、先輩に教えて貰いながら続け拓也(荒川良々)に味に敏感さに驚かれた。
部長から受けたリストラ対象者に金谷(大杉漣)もおり悩むが、金谷は普通に退職し病気の妻と田舎に行き、千秋に順子のために赤ムツ料理を頼む旬太郎に駒さん(甲本雅裕)はサラリーマンは関係ないと言い、英二は赤ムツを入手して旬太郎に終わりにしようと言った。
田舎の金谷と妻・順子を赤ムツを持って訪れた旬太郎は金谷の生き方と、築地市場の魅力に惹かれ、会社に辞表を提出し、それは退院した徳三郎や明日香や「魚辰」従業員一同を驚かせたが明日香は勝手だと言い、英二と明日香が結婚すると思っていた従業員は勘違いの行動をした。
英二は寿司屋に旬太郎を呼び、明日香と腹違いの兄でそれは真田だけは知っていると言い、真田は生け簀の魚の魅力を教えた。
英二は千秋に思いを寄せておりいつもそこで食事していたが言えず食い違い、千秋は片岡青果の若旦那・十四郎(鈴木一真)のプロポーズに悩み、明日香の職場を訪れ英二から教えてもらったレシピノートを渡した。
<以下、隠し字>
旬太郎は銚子の牛尾(六平直政)に猟と生け簀の事を習っていて、それを知った明日香が訪ねて来て、自分と英二が兄妹と、英二と千秋が好き同士だとも話した。
築地に戻り千秋が店を止めていたので探し、明日香は英二に兄妹でうれしかったと言い、徳三郎はそれを聞いた、旬太郎は十四郎と千秋の結納を知り英二と祝いの席に行き千秋の本当の心を確かめ、英二と千秋の結婚式が行われた。
徳三郎は旬太郎が一人前になれば「魚辰」の三代目としたいと言った。


監督:松原信吾
脚本:安倍照雄・成島出
原作:はしもとみつお・鍋島雅治
出演者:大沢たかお・田中麗奈・伊原剛志・森口瑤子・柄本明・伊東四朗・荒川良々・甲本雅裕・佐野史郎・鈴木一真・六平直政・森下愛子・大杉漣
制作年:2008年


感想: 2組のカップルの誕生の話だが、勘違いや行き違いが混乱を招く。
ようやく到着したのか、始まりにたどり着いたのか?。
親の心、子不知ならぬ、子の心を親知らずのようだ。
(2013/03/05)

優駿 ORACION

北海道・静内の牧場主・渡海千造(緒形拳)と息子・博正(緒形直人)の夢は、名馬をつくりダービーを制覇することだった。
博正がハナカゲの安産と名馬誕生を祈り、家に帰ると和具平八郎(仲代達矢)と娘・久美子(斉藤由貴)が訪問し博正はサラブレッドの系統の素晴らしさを語り、その夜に母・渡海タエ(林美智子)・横田獣医(三木のり平)立会で子馬が誕生した。
和具工業は、顧客・増原耕左右(平幹二朗)から経営の判断を迫られていた。
和具平八郎の愛人・田野京子(加賀まりこ)との息子・田野誠(吉岡秀隆)は、医師(下絛正巳)から腎臓病で父親の腎臓移植が必要と言われていたが平八郎は応じられない事情があった。
帰宅した平八郎を妻・和具美穂(吉行和子)は、調教師・砂田重兵衛(田中邦衛)から渡海千造の夢をかけた名馬の事を聞き、渡海千造を秘書・多田時雄(石橋凌)と訪問して言い値の3千万円で購入した。
久美子は平八郎に愛人の事は秘密にするから、購入した馬が欲しいと言い、登録は父で久美子に譲ると言い、愛人の子は腎不全の重病で弟だと言った。
久美子は渡海千造から子馬の状態とまもなく牧場を替えると手紙を貰った。
久美子は多田から馬の名をオラシオンと聞き、誠の病院に行き馬の話と再来年くらいにデビューすると話し、誠の要望で譲った。
久美子と博正がオラシオンを吉永達也(石坂浩二)の大牧場へと移し、本格的な調教を受けさせ、その成長を手紙でやり取りした。
3才になったオラシオンをより早くするため茨城へ移送する事になり、博正が運ぶが交通事故でオラシオンは右足を痛め、回復するがデビューが遅れ誠がテレビで見れるか微妙になった。
久美子・博正・誠は病院を夜に抜け出し早朝に走るオラシオンを見た。
誠が危篤になり、経営で苦境の平八郎は久美子の説得で、病院を訪れ誠に会うが死んだ。平八郎は渡海千造を訪問するが、自身もハナカゲも老齢で先が短いと言うが、平八郎はオラシオンと言う夢があると言い、まもなくハナカゲは死んだ。
<以下、隠し字>
多くの人の夢を載せてオラシオンは見事デビュー戦で優勝したが、4戦目で落馬し砂田は右足の影響と考え、博正は自分の責任とし久美子は誰のせいでもないというが、否定する博正にならば何と言えば良いかと答えた。
5月、砂田は皆を集めオラシオンは2000m以上は骨折の危険があると言い、博正は右足のせいだと言い、平八郎はハナカゲの血統と言い、久美子はオラシオンは走るために生まれて来たのだから走らせてやりたいと言った。
そこに渡海千造死去の知らせが入った。
ダービーでオラシオンはトップでゴールするが、走行の審議になり・・・・・。


監督:杉田成道
脚本:池端俊策
原作:宮本輝
出演者:斉藤由貴・緒形直人・吉岡秀隆・林美智子・加賀まりこ・吉行和子・緒形拳・仲代達矢・三木のり平・平幹二朗・田中邦衛・下絛正巳・石橋凌
制作年:1988年


感想: 一頭のサラブレッドが二人の夢から生まれる。
それが、夢を失った複数の人の夢になってゆくが障害が生じる。
その中で、馬主の久美子が下したのはオラシオン自身の生き方だった。
(2013/03/11)

GOEMON

1852年、豊臣秀吉(奥田瑛二)政権下で、天下の大泥棒・石川五右衛門(江口洋介)が結んだ金を庶民にばらまいて人気だった。
紀伊国屋文左衛門(六平直政)邸に盗みに入った五右衛門は南蛮製の箱を手に入れたが捨てたが、子供の掏摸が見つかり逃げる時に拾った。
五右衛門は遊郭で吉野太夫(佐藤江梨子)と夕霧太夫(戸田恵梨香)と遊び取り合いになり、五右衛門は猿飛佐助(ゴリ)に地図が違うと言った。
石田三成(要潤)は霧隠才蔵(大沢たかお)に盗まれた箱を探させた。
秀吉は浅井茶々(広末涼子)に側室になる事を望み、茶々は千利休(平幹二朗)に相談した。
才蔵が五右衛門に南蛮製の箱はパンドラの匣で開けると世が乱れるといい、五右衛門が佐助と子供を訪れ箱に連判状が入っているのを見つけた。
徳川家康(伊武雅刀)の家来の服部半蔵(寺島進)がつけており、連判状の内容が「秀吉と明智光秀の繋がり」を示すものと知った。
五右衛門は織田信長(中村橋之助)の仇と秀吉を討つが影武者だった。
昔、織田信長に五右衛門(田辺季正)と才蔵(佐藤健)は目をつけて育ち茶々(福田麻由子)とも共に育ったが本能寺での信長の死後は才蔵は武士を目指し石田三成の配下になり、五右衛門は自由を求めて生きた。
家康は茶々に連判状を見せ、茶々は五右衛門に別れを告げた。
<以下、隠し字>
三成は、才蔵の妻・お吉(藤澤恵麻)捕らえ才蔵を呼び出し、五右衛門が才蔵を助けるが三成が妻子を殺したので五右衛門の身代わりに釜ゆでになった。
五右衛門は厄介事の嫌いな佐助の忠告を無視して、秀吉を狙い用心棒・我王(チェ・ホンマン)らを倒し、秀吉を討つが家康に平和な世を約束させるだけしか出来なかった。


撮影監督:紀里谷和明
脚本:紀里谷和明・瀧田哲郎
原案:紀里谷和明
出演者:江口洋介・大沢たかお・広末涼子・ゴリ・要潤・チェ/ホンマン・佐藤江梨子・戸田恵梨香・藤澤恵麻・中村橋之助・六平直政・奥田瑛二・平幹二朗・伊武雅刀・寺島進・田辺季正・佐藤健・福田麻由子
制作年:2009年


感想: あらすじは時代劇風だが、実際はSFともアニメともCGとも言えるはっきりしない内容だ。
日本の歴史を下敷きに、中国や他国のファッションを取り入れ、CGを用いたアクションの組み合わせは何がしたいのか判らない。
(2013/03/17)

「さよなら」の女たち

安達郁子(斉藤由貴)は22歳、大学卒業でアルバイト先の札幌のタウン誌編集部を解雇された。
小樽の実家に帰ると、教師の父・安達年男(伊武雅刀)がソロ歌手になるといい、母・安達紀子(浅芽陽子)も「イルカの調教師になりたい」と言い出した。
頭の混乱した郁子は自分は何をしたらいいのか判らず、東京の友人・河野麻理(古村比呂)を訪ねたが、アパートに同棲相手の池田雅志(山田辰夫)だけで「麻理は憧れの「宝塚」を目指し家出した」といった。
麻理を追った郁子はフェリーの中で同じタウン誌の先輩・暮林愛子(朝加真由美)と会った。
彼女は編集長との恋に破れ、隠し子のいる京都へ行く途中だった。
麻理は宝塚歌劇団の親衛隊をやっていて、郁子に山之内淑恵(雪村いづみ)という経理事務所を経営する中年の独身女性を紹介した。
3人は丘の上の古い洋館を修理し、そこに同居することになり、郁子は宝塚ファン雑誌の編集部で働くことにした。
一方、郁子の父・安達年男はデビュー曲「さよならの女たち」が好調で、神戸でコンサートを開くまでになり、父娘を音楽業界の仕事についていた郁子の高校の同級生・石橋宏幸(竹内力)が見ていた。
やがて洋館には愛子と子供・雅志もやって来て賑やかになった。
愛子の別れた夫・中山誠吾(又野誠治)は無理心中の道連れにされ危うく助けられたがやくざに追われるハメになり、車で逃げる愛子と誠吾を追うやくざ2人組から愛子は巧みな運転で洋館へと逃げ込んで来た。
<以下、隠し字>
いつかは見つかるので愛子と誠吾は子供を連れて洋館を出た。
洋館に残された淑恵と郁子に、郁子の父から「お母さんが妊娠した」という電話が入った。
以前から地上げ屋に立ち退きを迫られていたが2人は自分たちで柱にノコギリを入れ、地上げ屋がやって来て、中を触ると洋館は自然に崩れた。
病院では郁子の妹の赤ちゃんが元気よく泣いていた。


監督:大森一樹
脚本:大森一樹
出演:斉藤由貴・伊武雅刀・浅芽陽子・古村比呂・朝加真由美・雪村いづみ


感想: コメディ風のストーリーで、22歳の放浪を描きます。
多くの人と会うが、どこか皆変な生活で、出会いそして別れます。
結局、元に戻って行く。
(2013/03/23)

音符と昆布

小暮もも(市川由衣)は、「臭覚が無い」という欠陥があるがフードコーディネーターで、幼い頃両親が離婚したももは父・浩二(宇崎竜童)と暮らしていた。
ある日、女性が家を訪れ小暮かりん(池脇千鶴)と名乗り、ももの姉と言い家に上がり込み、昆布茶漬けを食べ始めたが妙に話が食い違った。
浩二は仕事で外国に行き、かりんは廊下に紐を通して街灯を写した大量の写真を吊るして「音符」と言い、1枚欠けており探していた。
ももはかりんから母・妙子(島田律子)が亡くなっていると聞き浩二に確認すると、かりんは自閉症の「アスペルガー症候群」だと明かされた。
ももがかりんに自分の臭覚障害を話すと、かりんは自分の病気が原因かも知れないと言い、ももは臭覚障害でガスの匂いに気づかずに事故があったのではと思いこんだ。
<以下、隠し字>
浩二が帰ってきて、欠けている音符の写真の絵を聞いて、撮影場所に心当たりがあったがそこは更地になっていて街灯は撤去されてゲートボール場になっていた。
何とかそこの街灯の写真が撮りたいももは、恋人の箭内聡(石川伸一郎)に依頼して偽劇団の芝居を行った。


監督:井上春生
脚本:井上春生
出演:池脇千鶴・市川由衣・宇崎竜童・石川伸一郎・島田律子
制作年:2007年


感想: 障害を持つ姉妹が互いに知らず離れて育てられて、当然に会い生活するが、障害故に行き違いの生活になった。
次第に過去の状況や互いの障害を知るにつれて、理解しようと意識し始める。
(2013/03/29)

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