ドラマ「裸の大将」:1

第1話:裸の大将放浪記

鉄橋で清(芦屋雁之助)が絵を描いていると中川巡査(藤木悠)が来て汽車が迫り、清は鉄橋にぶら下がりよけ、巡査から逃げ父が死に1人の盲目の少女・山田松子(原田美枝子)に会い吉太郎(佐野浅夫)とお露(丹阿弥谷津子)の店で働き、中川巡査の訊問で八幡学園出身と判り馬宮先生(山本学)に連絡が行った。
清は松子と身の上と絵の事を話し、馬宮が来て清は松子も一緒を望むが施設が違うと連れ帰り、清は徴兵検査を受けるが軍医(ケーシー高峰)の視力検査で不合格になり、貼り絵の勉強をして有名になった。
松子はラジオで山下清の放送を聞き、放送を終えた清は母・絹(日高澄子)から馬宮の危篤を知らされ駆けつけるが絵を描き続けろと言って死んだ。
清は吉太郎とお露の店へ来て、雨宿りした松子は清の顔を触り気づき、清は見せたかった絵を触らすと貼り絵の景色が松子は感じ泣き、松子は展覧会を知っていて汽車を見送るが、清は乗らず松子を見守り西へ向かった。


原案:藤本義一
脚本:中村勝行
監督:松本明


感想: 1回のみの放送用に作られた。
大将は軍の位で、放浪の天才と言われ、天才は大将かなと言った。
長いシリーズになった。

第2話:欲張りの人も沢山いるので

清(芦屋雁之助)は駅で軍鶏を持つるんぺん(佐藤我二郎)に会い、線路で巡査(山田吾一)に注意され軍鶏が盗まれたと聞いた。
清は汽車で隣の梅子(大谷直子)から赤ん坊を預かるが、梅子がいなくなり、子連れで母親を探した。
梅子は川根温泉で芸者になり医師(ケーシー高峰)と遊び独身と言うが逃げ、清と出会い子供がいるとばれた。
るんぺんは清がいる親分(安部徹)に軍鶏を売り、親分は旅館主人(西村晃)に売り、軍鶏の闘鶏を親分が開き巡査が盗まれた軍鶏と言うが始まり賑わうが、清は外で絵を描き梅子はそれを散らすが東京の記者(亀石征一郎)が山下画伯と気づき、皆が絵を描かせようと清の取り合いになった。
清は梅子の赤ん坊に行くが絵を描かず、梅子は色々行うが気づくと、清は赤ん坊が喜ぶと絵を破いて遊び、梅子は目が覚めた。
清は外で絵を描き、腹が減ると梅子が握り飯を持って来て、放浪癖は直らないとできあがった絵を渡し、去って行った。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 長く続く、放浪シリーズが始まる。
終わりに山下画伯とばれるパターンが出来た。
ダ・カーポの有名な主題歌「野に咲く花の様に」も始まった。

第3話:人の心は顔ではわからないので

清(芦屋雁之助)は線路を花火大会を見に歩き、緋乃(宇都宮雅代)と会い、旅館でその兄の花火師(中条きよし)と会うが止まれず、駅も追い出され旅館の前で犬に追われ電柱に登ると緋乃と会うが、老人(加藤嘉)が財布を盗まれ緋乃が証言しなかったので警察(沼田耀一)に逮捕された。
拘置所で医師(ケーシー高峰)と男2人(大泉晃・小坂和也)と会い、ご飯つぶで糊を作り自画像を切り絵で作り、緋乃への言葉を書き紙飛行機で飛ばした。
緋乃は兄と花火大会の準備をし、紙飛行機を届けられ自首し、清に花火を兄にさせたいと言った、母・絹(日高澄子)が連絡を受けて来て老人と示談をまとめ清は釈放された。
清は母と旅館に行き、緋乃を探し兄が酔って泥棒したと言うが清は示談で終わり、花火が見たいと言った。
清は花火を見ながら絵を描き、その夜に旅館を抜け出すが線路で母に教えられた緋乃が待っていて一緒に行くというが、清はるんぺん癖が直らないと逃げた。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 山下清の代表作はあちこちの花火の絵だ。
花火好きを題材にした。

第4話:悪いことをすると虫になるので

清(芦屋雁之助)は映画で時代劇を見ると、家老(岸部一徳)が殿(伊藤孝雄)を毒殺し乳母(三条泰子)を斬り、姫(荒木由美子)を襲う内容で、清は騒いだ。
清はお玉じゃくしの大将(小林亜星)に会い、次ぎにちんどん屋(坊屋三郎・宝生あやこ)に会い手伝うが、悪い事をして死んだら虫になると言われ、食堂で加廊(岸部一徳)から追い出されたが、ひめ子(荒木由美子)に助けられ食堂で働く事になった。
加廊は人使いが酷く、ひめ子に助けられるが清は怒られてばかりで、加廊がひめ子に迫る所を助け、ひめ子から父が加廊に騙され病気で店も捕られたと言った。
清は虫嫌いの加廊からひめ子を守る為に虫の絵を店中に貼り、加廊は医師(伊藤正次)と謀って清を精神病院に閉じ込めた、そこにひめ子の父(伊藤孝雄)がいた。
加廊はひめ子に迫るが、お玉じゃくしの大将が画商(田畑猛雄)や記者を連れて訪れ絵が山下清画伯の高価なものと言い、清に会わせろと言い、ひめ子が加廊に病院に閉じ込められていると言うと加廊は逮捕され、清と父は助けだされ、ニュース記事になった。
ひめ子と父は絵を売って、ひめ食堂を開き、清が去ろうとするとひめ子が嫁にして欲しいと言うがるんぺんだから駄目と言った。
清はお玉じゃくしの大将が5線の上にお玉じゃくしを並べて置いているのを見た。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 苦境の清が身元が判り、一転するのが確立する。
音楽担当の小林亜星が楽譜をお玉じゃくしで書く役でゲスト出演した。

第5話 :人の口はおそろしいので

清(芦屋雁之助)から耳と口がきけない少年・達也(田中哲治)がおにぎりを取って逃げ鉄橋から助けようとした清を、達也を探し汽車に乗っていた、はる乃(萬代峰子)と八重(石川優子)は誘拐と勘違いした。
清は巡査(志賀勝)に追われたが間違いと判り、京都の饅頭屋に連れてゆかれ、施設から逃げる達也探しを頼まれ、両親が亡くなりその時のはる乃の言葉がショックで耳と口がきけなくなっていた。
清は饅頭作りに興味を持つが失敗ばかりで清吉(明石屋さんま)・職人(芦屋小雁・桂朝丸)に邪魔と言われ、河原で絵を描いていて達也に会い一緒に過ごし饅頭屋に戻った。
清は達也が饅頭を作りたいと知るが、記者が来て山下清画伯と知れ新聞にのり、饅頭に模様をつけるとそれも新聞に載り評判になった。
清は饅頭屋を抜け出そうとして八重に止められるが達也が作ると答え、追った達也は話し聞ける様になった。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 清が京都と和菓子の制作に取り組む。
貼り絵はどこか似ている。

第6話:嘘をつくと舌をぬかれるので

鹿児島で清(芦屋雁之助)は海へ身投げしようとした桜(伊藤蘭)を止めた。
清は魚屋・峰蔵(ケーシー高峰)でおにぎりの為に働くが失敗ばかりで、魚のくずを捨てに行き桜と出会い豚の餌にすると教えられ、家に行くと峰蔵が訪ねて来た。
魚屋店員(中田カフス・ボタン)は桜が峰蔵の妾と言うが、峰蔵を妻・霧子(白川和子)が怒るが、夜に峰蔵は抜けだし霧子が追った。
峰蔵に追い出された清が絵を描いていると桜が来て話していると、峰蔵が3000万円の借金を要求し裁判を起こし実は30万円で霧子に偽証を頼んだ。
桜は両親の借金で清に結婚相手と偽証を頼み、テレビに清の絵が写り身元が知れ、裁判で裁判官は30万円の偽造と言い、峰蔵は取り下げ桜は自由になり、清との結婚が決まった。結婚式で清は逃げだし、桜が追い嫌いかと聞かれ、正直で綺麗と答え次の駅までなら結婚しても良いと言って、2人で歩いた。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 桜島の噴火も清の絵のモチーフだ。
妾の意味がわからない。

第7話:青い眼の涙だったので

東京空港から清(芦屋雁之助)は画廊の人(米倉斉加年)とフランスにゴッホの足跡を辿る企画で行くが、いつもの服装で食事におにぎりを欲しがり、機外に出ようとして止められた。
パリで洋服を着せられた清は会見で記者・倉岡(岡崎二朗)から印象派の質問を受けるが、周囲が似てるというだけと答え、記者は納得しなかった。
町で清は日本語を話すマリー(エルザ)からおにぎりを貰い、2人で新聞社の人と待ち合わせ中に清ははぐれるが、パリではおにぎりは貰えず彷徨った。
倉岡から別れ話しを言われたマリーに清が会い、部屋でおにぎりを貰い、名前の判らないホテルを2人で探し、竹とんぼで遊び、エッフェル塔の絵から近くを探し、巡査に裸の清をマリーが庇うが、心臓が弱く倒れた。
清は画廊の人と会いマリーも案内で同行しゴッホの家を訪ね、清はマリーに絵は似てても書いた個人で違うと言い、マリーが倒れ清に看取られ死んだ。
帰りの飛行機でマリーの絵を描いていた清は、外に出ようとして止められた。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 清がフランスにゴッホの足跡を旅する企画。
周囲が似ていると言っても、自分は参考にしていないと語った。

第8話:ヨメ子が嫁になりたがるので

清(芦屋雁之助)は耳の近くにこぶが出来て漸くに外科医に行くが金がなく巡査(岡本信人)が来て、逃げた清は気を失い、巡査は持ち物から八幡学園に電話すると給食係りの米川ヨメ子(高見千佳)が出て、聞くとだれにも言わず迎えに向かった。
ヨメ子は清を入院させ、手術でこぶが無くなり八幡学園に連れて帰り、園長(森繁久彌)は清の部屋と油絵道具を準備していて絵を描かせた。
ヨメ子は絵を描くのが仕事と理解出来ず結婚する為に、他の仕事をするように言い、ペンキ屋(左右田一平)からアルバイトを紹介し、失敗するが絵はうまかった。
清は点画の油絵を完成させ、おにぎりを作り学園を抜けだし、ヨメ子が止めるが聞かず、園長は新しい着想の為に旅に出るのは止められないと言った。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 絵描きと言う仕事は理解出来にくい。
普通には働けない清だが、絵を描く為に旅をした。

第9話:ロバが笑ったので

清(芦屋雁之助)は光子(蝦名由紀子)と間違われて泥棒と逮捕され、巡査(関敬六)の連絡で米川ヨメ子(高見千佳)が迎えに出発した。
清は逃げるがまた捕まり縁日でロバを見た、光子はナイフを盗み清は止めるが母・弥生(加賀まりこ)を殺したいと言い、家に帰った弥生を光子は酔っ払いと責め、弥生は夫のせいと言った。
清と光子はロバを見にゆき、香具師の親分(三木のり平)に弥生の仕事を頼み、清と光子は金魚すくいを始めるが清はすくう紙を画用紙に変えたので金魚は全部無くなり怒られた。
清と光子は紙芝居の道具を借りるが絵が1枚不足で清が描き、ロバの紙芝居を始めたが清が下手で光子は上手だが画廊が清の絵を売って欲しいというが、清は紙芝居が出来なくなると断り、親分は紙芝居の道具を貸さないと言った。
ヨメ子が到着したが、清の絵が売れる事が理解出来ず紙芝居の道具を貸せと言い、清と光子は紙芝居をするとロバが笑い、弥生が見ていて酒を止めて光子に一緒に住もうと言った。
清とヨメ子は列車で帰るが、途中で清は逃げ出した。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: 紙芝居の絵を描く清。
紙芝居や香具師の世界も珍しくなった。

第10話:天狗の鼻は高いので

米川ヨメ子(高見千佳)は清(芦屋雁之助)を追い、清は琴子(浅茅陽子)に代金を貰って四国・讃岐に渡った。
金比羅でマキノ監督(マキノ雅裕)が映画を撮影していたが清が邪魔をするので助監督(須永克彦)が駕篭に乗せて山上に運ばせたが清は代金がなく、駕篭の手伝いをする事になるが失敗ばかりした。
琴子が清の代金を払い、うどん店天狗堂に連れてきたが、うどん職人・潤次(三浦洋一)は邪魔にし、琴子は潤次の欠点は腕を自慢して天狗になっている事と言った。
清は失敗ばかりし、住職・光峰(夢路いとし)に止めさせるように言うが、琴子は聞かなかった。
潤次を良く思わないどこかの職人が、看板の天狗の面を壊し、困った琴子に清は自分が作ると言って張りぼての面を作り運んで来ると、潤次は文句を言うが、光峰が山下画伯で貼り絵は世界一と言い、天狗になっていた潤次は目が覚めた。
清は琴子の感謝の言葉に送られて旅に出た。


脚本:山田隆之
監督:松本明


感想: はりぼて面も貼り絵で作れる。
線路のない四国に船で渡った話しだ。

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